長生湯


(宿泊施設にもなっているらしい)

aqua.gif (191 バイト) 場所 市電湯の川駅 徒歩3分

さて、宴会も終了、夜の函館に繰り出すか。まあその前に一湯、いいタイミングっす。しかしまあ、温泉ホテルに来て温泉にも入らずえんえんと銭湯を回るっつーのも変な客である。ホテルの風呂は深夜寝る前に、とすでにスケジュールを立ててあるのであるっす。

で、来るときにチェックしてた、湯の川駅近く徒歩3分ほど、国道沿いの長生湯へ。この銭湯、建物もレトロだが、看板がなんと、例の「Coca Cola」の赤白の看板。こんな銭湯看板も珍しい。この銭湯は早朝から営業だけど、夜は21時までなんで注意っす。


(フツーこんな看板ないよなあ)

当然のごとく番台。で、やっぱり女湯が見えそうな低い開放的な番台っす。下足入れがないので、靴はそのまま土間に置いておく。一応鉄のロッカーがあるのでこれを使うが、多くの客は丸の脱衣籠使用。

で、トイレに行こうとするが…多分このカーテンの向こうがトイレだろうなあ。あ、「←トイレ」と書いてある。が、なぜか長い廊下になっている。角を曲がって、その先に旅館の便所のような造り…ってこれって旅館じゃん、ひょっとして。あー、もしかしてここって、旅館兼になってるの?ここに泊まりながら湯を使う、いわゆる「湯治場」っつーヤツか?

で、浴室へ侵入。これが…古い…ボロい…貫禄ある浴室。温泉パワーみなぎるっす。そして!なんとセンター型小判型浴槽。これぞ北海道銭湯だぜ!しかも浴槽は半分埋め込みになっている、とにかく古い重厚な銭湯。まさに「修行場」 の雰囲気みなぎるっす。

ハンドシャワー付きのカランは埋まっている。とりあえず、桶で湯をすくって身体に掛けて入ろうとする。小判型が二つに分かれて、深浅両方。いきなり深い方に入ろうとするが…

あちゃ〜!足を途中まで入れて、これまた引っ込める。結構年寄りで混んでたのだが、これを見て「若い人は慣れてないから、ハハハ、オレなんか面の皮も身体の皮も厚いから」と年寄りが浅風呂の方を勧める。ううむ、照れ笑いしながらも、地元年寄りと勝負心がみなぎってくる。浅風呂の方は、これまた別の年寄りが思いやって水を埋めてくれている。これは江戸人として恥ずかしい。「ああ、いいですよ、ぬるくなっちゃうから」といいながら水を止めて浅風呂に入る。さすがにこっちはぬるめで43度くらい。

浅風呂に入りながら隣を見やる。年寄りが意を決したように浴槽へ。息を呑んでズブズブと入る。中でボクシングのスタイルのような格好で静止。ふー、と 30秒ほどで出てくる。…なんだ、コイツらも結構無理してんじゃんかよ〜!函館も東京下町以上に見栄張りだぞ!

まあとりあえず休憩とカランを使う。これがまたボロいカランっす。本当にボロい。湯はもちろん熱い。よく見ると、男女の敷居が厚めのすりガラスである。で…結構透けて向こうが良く見えるのであるっす。(-_-; ガラスの向こうに肌色の人間が動いているのが良く見える。実にエロい光景っす。っつーか、こっち側が爺さんなら当然向こうは婆さんのはずなんだが。

さて、休憩した後に再び熱湯へ挑戦。今度は、すぐに上がれるように浴槽のフチに手を掛けて、熱波が来ないうちにズブズブと一気に入ることにする。熱い…あれ?入れるじゃん?あ?

どうやら、深い風呂は1メーター近い深さがあるんで、上と下の温度差が激しいようなのであるっす。一気に下まで入ってしまうと、足はそれほど熱くない。なるほど、これが入り方か。とわいえ、あっしも中腰にてボクシングスタイル。こりゃやっぱり熱いよ、46〜47度あるんでないの?修行ムードたっぷりっす。年寄りよりは少し長めに風呂に入り、なんとか名誉を挽回。

っつーわけで、さすがに脱衣場の長椅子で少々休憩、汗が収まるの待つ。まさに修行系の雰囲気の温泉銭湯っす。そのまま夜の函館市街に突入!


(函館港内より、上の光は函館山山頂)

(港内の船型施設)

(2000年9月)