日の出湯

aqua.gif (191 バイト) 場所 市電湯の川駅 徒歩15分

ここは函館最強の修行場。日本最強かもしれん。

朝起きたら、早速銭湯だ。湯の川をてくてくと空港方面に10分ほど、熱帯植物園に日の出湯があるっす。高い煙突がないから発見に苦労だなあ。そして何と!ここは全国でも珍しい、二軒並んだ銭湯っす。隣が根崎湯で、こっちも温泉。


(これがお隣さんの根崎湯)

さて日の出湯。正面にオリジナル暖簾。下足は鉄のロッカーっす。中に入ると…番台誰もいない。(-_-;客は結構入っている模様。番台から向こうがモロ見え。ふと見ると、向こう側が住居部分につながってて、そっちで掃除をしている模様…銭湯料金360円を払うっす。ちなみにこの銭湯、6:30から営業っす。

脱衣場は一応鉄のロッカーがあるけど、脱衣籠も結構あるっす。男女の境は薄い白のカーテン。さて、とにかく温泉に入るぞ。

浴室…これがまさしく修行場の様相。センターに四角の深い浴槽、奥の方に浅風呂があるっす。湯が一部の壁から流れ込んであるが、袋をいくつか置いて湯をせき止めているっす。どうやら、湯量をコントロールすることによりお湯の温度を調整している模様。冬場は沢山流すんだろうなあ。湯量豊富で湧出温度が高い(65度)温泉ならではのしくみっす。

まずカランへ。古銭湯の割には、なぜか一部に立派な温度調整付、シャワー付きのステンレスカランがとってつけたようにあるっす。これは便利。が、他のもともとあるカランは古い。

さて、まずは浅風呂の方へ。温度は42,3度で確かにぬるい。しかし、古い浴槽に湯花が白くしっかりとこびりついている。まさにありがたそうな温泉っす。 浴室内を見渡すと、浴室の床に寝そべる爺さん、腰掛けて「ふーっ」とやっている爺さん(なぜか力石徹を思い出すような雰囲気っす)、その他、修行と湯治のムードが漂う。

さて、身体を慣らしたら深風呂だ。前日に入り方がわかったので、今度は落ち着きながら一気に身体をあつ湯に沈める。ふーっ、熱い。熱いが耐えられない温度ではないな。46度くらいかな?浴槽のフチに手をかけて中腰で入るのは湯の川入浴スタイルっす。しばらくこのポーズで静止。

どうやら浴室のセンターがこの銭湯の一番の上座らしく、ここで寝ている爺さんがいる。よそ者に楽勝で入られたのが悔しかったのか、深風呂に入って「今日はぬるいなあ、いやあぬるい」なんて言っている…この温度のどこがぬるいのだ?

あつ湯の入り方も分かったが、さすがに上がると相当疲労するっす。しばらく爺さんたちと一緒に、浴室の床に腰を落として休む。少し休んだらまた熱湯へ。ああ修行。しかしここのお湯はグッドっす。

上がりは脱衣場の長椅子で休憩。自販機もあるっす。窓の外を見ると、ステンレスのお湯タンクがある。脱衣場の壁にはコラムの切り抜きやら、いろいろな能書きが書いてあるっす。ここのお湯は湯の川でも名湯らしい。湯花の量が多いので、プラスチックのパイプを3週間でチェンジしないとダメと書いてあるっす。しかも「銭湯主人」でなく、「湯守」と書いてある。ああ温泉銭湯。

このお湯といい、修行場の雰囲気といい、銭湯通を自負するなら、函館に来たら一度は行くことをお勧めするっす。飛行機で降りた後、また乗る直前に立ち寄るのもいいかも。

(2000年9月)