PIAにしきゆ

aqua.gif (191 バイト) 場所 地下鉄北18条下車 徒歩10分

北海道銭湯日記。さて、今回こそレンガ造りの北海湯に入ってやる〜、と札幌に向かう…が出張の例で直前まで仕事があって、ひ〜っ!と空港に向かう。16:45の便に乗るはずが、羽田についたら10分前。チェックインカウンターで「あんた遅いからもうアカン」とあえなく断られる。 この時点で「雪祭りをちょっと見て、その後北海湯」っつー遠大でファンタスティックな構想は全て崩れ去る。ガーン。

ここからが悲惨な物語が始まる。なにしろ3連休の最終日の夕方。北海道行きの便は最終まで全て満席。キャンセル待ちしかない。まずは保険のために翌日朝6時の便を押さえた上で、JAL,ANA,JASの全札幌行きの便にキャンセル待ちを申し込む。が…どれも200人以上の待ち。(ToT)

今日は夜遅くまで羽田か〜、ホントなら雪祭りだったのになあ、と覚悟を決める。キャンセル待ちは暇だろうなあと思ったら全然間違い。もっと悲惨である。 札幌行きの便は一時間に2,3本あるのだが、ご存知JALとANAのウイングは反対方向。JASに至っては一番のハズれにある。荷物を抱えてえっちらとキャンセル待ち時間に遅れないように長い羽田の左右を行ったり来たり。休む時間もない。ひ〜。羽田ってこんなにデカかったのかあ?

その上、JALとANAのキャンセル待ちは遅々として進まない。こりゃ地獄の苦行みたいだぞ。が、ここに一縷の助け有り。JASのカウンターは超僻地にあるため、キャンセル待ち番号がみるみる進んでいく。結局JASを2便待つのみで空席をゲット。ありがとう!人気のないJAS!(-_-;

で、19時過ぎの便に乗り千歳->札幌へ。千歳はすでに雪で一杯である。札幌到着が21時すぎ。雪祭りは20時で終わりだが、なんとかなれの果てでも見ようと荷物を抱えたまま大通り公園へ。おお!あるある。まだ雪像が壊されないで全部残っている。が、ここでも失態。うっかりフツーの革靴で来てしまったのである。札幌市内の凍った歩道を、底がツルツルの革靴で歩くのはキケン、っつーか重労働であるっす。あう〜、疲れるよう。それでもなんとか雪祭り会場を一通り見物。変な踊りをやっている一団のワカモノがいる。ノリ的に北大生っぽい。

大通りのハズれからタクシーでホテルへ。ホテルだけは1ヶ月前から押さえてあったのであるっす。すすきの0番地の裏っつー、絶好の(?) ロケーション。荷物置いてから早速ジンギスカンとビールを食べに行く。なにしろキャンセル待ちの間何も食えなかったしなあ。食事を終えるとすでに23:30。こりゃ通常銭湯はもう無理だあと涙ながらにあきらめる。一応チェックは入れておいたのだが、市内にも天然温泉銭湯があるっすねえ。

それでも寒いのでサウナでも行こうか、お、あそこにHOKUOっつーのがある。天然温泉?いいじゃんいいじゃん。が、料金が2500円+深夜料金600円。2500円だけならまだしもなあ、と しばらく思案した後、結局ホテルのユニットバスに入浴剤を入れて淋しく 入るのであった。しかしあのサウナ、カプセルも一緒だったなあ。今度札幌に行くときはここに泊まろうかなあ。

翌日、仕事で朝からヒグマの解体やらいろいろ見せてもらって全予定が終わったのが5時過ぎ。しかし革靴で凍結歩道をかなり歩いたので、足が相当イってしまっている。月曜日は定休が多いからなあ とイヤな感じで北海湯にTELを入れてみると「本日定休」とのこと。(TOT) く〜、またもやか…

とりあえず、電話帳で調べて北21、西4の「PIAにしきゆ」へ行くことに する。地下鉄だと北18条で降りて、北大前通りを北上。おおっ!あった あった「ゆ」の赤マーク。時に札幌は結構銭湯が多い。

早速入ろうとするが、隣からもくもくと焼肉のいい煙。「メシにする? フロにする?」とりあえずメシだ〜、と隣の焼肉屋に突入。これがなかなか安い。ジンギスカン一皿400円。(生肉ぢゃない、伝統的庶民的ジンギスカンだけどね)ホルモンとジンギスカン、ビールに焼酎湯割などたのむ。焼酎お湯割が200円。焼酎入りの角瓶を一本くれて、「好きな だけ呑んでね、呑んだ分だけ計るから」ううむ、なんて北海道らしい合理的なシステム。(-_-;

焼肉食ってると、隣の風呂屋から上がってきたらしいオバちゃんが定食食いにくる。「や〜、いい湯だった」いやがうえにも期待は膨らむ。で、超長い前置きだが、やっとPIAにしきゆへ突入。

玄関でフロ券購入。北海道料金は360円。やはり燃料代がかかるのか、地方の割には若干高め。完全フロント形式である…が広大なロビー。やっぱり北海道の銭湯はロビーまでデカいか。 建物の造りは「四角系」の合理的なつくり。

さて、脱衣場へ。結構混んでいる。荷物が多いのでロッカーを二個使用。早速中へ。シャワーのつくりが変わっている。固定は固定だが、角度が結構変えられるタイプのものであるっす。これは便利だ。

なんとサウナは無料。で、このサウナが結構広い。15人くらい入れそう。 時間があまりないので、ゆっくりは入れなかったが、結構よいサウナっす。水風呂も広め。外は雪だから水風呂も冷たいのかと思ったらさすがにそうではなく、体感で20度を少し下回るくらいの感じ。

んで、メインの浴槽。温度は高めで45度近い。いや〜、寒い時にはこんな熱い湯はいいっすねえ。って熱い湯で外が寒いと健康に悪いのか?んなことどうでもいいぞ!熱い湯は上がりが気色よいのだ! 片隅は泡コーナーになっているので、しばらくボコボコに浸る。浸かりながら周りを見ると、結構広告のたぐいが多い。東京の銭湯は今や広告が少なくなったけど、地方行くと結構あるっすよねえ。

で、デンキ風呂&檜風呂が薬湯になっているのだが、この造りが変わっている。細長いのであるっす。なんか取ってつけたような造りだが、 細長い風呂で、みんな一方向を向いて入っている。ヘンであるっす。 その他、打たせ湯と立ちシャワーコーナーあり。

雪道を革靴でしばらく歩いて、ほとんど筋肉つり状態でデンキ風呂入ろうとしたら、足ちょっと入れただけでヒザしたがキョーレツにブルブル〜。普段使わない筋肉使ったからな〜。っつーわけで、デンキ風呂は本当に筋肉疲労に効くのだ。

東京の銭湯の作りは、基本的に入り口から縦にカランが並んでいて、奥がメイン浴槽、その脇に裏への出入り口、浴槽の背後は壁画、っつーパターンがかなり多い。銭湯といえば、この造りのイメージがあるっす。ところが、地方に行くといろいろなパターンがあるっす。カラン列の配置が違うし、メイン浴槽がセンターっつーところも多い。

これはなんでだろうなあ。土地土地の銭湯建築業者が違うんだろうなあ。バラエティがあるのは地方銭湯っす。配置が違うだけで、なんとなく フレッシュっす。まあ、最奥部に富士山の壁画、っつー作りも捨てがたいが…

っつーわけで、十分に温まって…しかし外に出るとあいかわらず大雪だぞ。まあ、雪の中の北国銭湯もいいっす。極楽っす。今度は北国の雪の露天も入ってみたいものっす。

(2000年2月)