越の湯


(小さな街の銭湯)

aqua.gif (191 バイト) 場所 東武宇都宮駅 徒歩15分 またはJR宇都宮駅からバス

宇都宮へ。さて、仕事も終わってちょうど夕方だ…餃子でも食べにいくかあ。もちろん銭湯も。宇都宮は10軒程度あるみたいっすね。タウンページの銭湯の項がソープと一緒なんでちょっとアレっす。どうやら、街の少し駅から離れたサイドの通り沿いに比較的多い模様。


(JR宇都宮駅)

まず駅から一番近い平和湯へ行ってみるっす。「宇都宮餃子館」を過ぎて、旭中学の隣に銭湯看板を発見。こりゃかなり大きめのビルのニュー銭湯だなあ。1Fが駐車場になってて、結構車が止まっているっす。ここは次回宇都宮に来る時にしよう。


(宇都宮餃子館)

(平和湯)

市街中心部に戻る。オリオン通りっつー市の繁華街を過ぎて…この辺りに餃子屋が結構あるはずだな。この間来たときは「みんみん」に行ったから、今日は「きらく」に行こうか…繁華街の中に突如、超レト〜ロな昭和中期型飲食店出現、昭和35年から営業している「きらく」っす。なんか暖簾も結構年季が入って凄い。


(市中心部、オリオン通り)

中に入ると…これまたセルロイドの食券。いつの時代だよ!店内も昭和中期からそのまま変わっていない雰囲気っす。とりあえず水餃子とライスを頼む。この水餃子が…うまいじゃん。っつーか、しょせん餃子は餃子なんだけど、低料金で楽しめるのが宇都宮餃子。ここの餃子は味付けスープに野菜や肉が入ってて、そこに水餃子。庶民食だがライスと一緒で580円だもんね。


(昭和中期的餃子店)

(星一徹オヤジが座ってそうだ)

さて餃子食ったら、さらに西に進む。東武の宇都宮駅を過ぎ、ユニオン通りに侵入、路地が段々狭くなってくるっす。うむ、銭湯ありそうだな。このユニオン通りが切れた、ちょっと向こうに、さざなみ湯発見。古いビル銭湯っす。寒い日なんでとりあえず銭湯入りたくてたまらんのだが、ここは少し我慢してさらに北上。途中、日光街道と奥羽街道の追分にぶつかる。なるほど、街道の要衝として宇都宮は発展したのか。日光街道沿いは古い木造の建物も残るっす。裁判所の裏手辺りに越の湯発見。東武宇都宮からだと10分くらいかな?


(ユニオン通り、中心部よりやや濃い)

(さざなみ湯)

正面、町屋風のいい感じの銭湯、黄色い行灯看板、オリジナルの屋号入り暖簾。もう寒くてたまらんから、とりあえずこの銭湯に入ってみるか。隣は小さなコインランドリー。

中に入ると木の雰囲気たっぷりの番台、番台上には宝船の額、「銭湯すたれば」の詩、絵なんかが飾ってあるっす。脱衣場天井は格天井、端はしっくいでカーブ処理されているっす。番台には誰も居ないな…浴室を見ると、親父が浴室を片付けているっす。あっしの他には客は誰もなし。親父がやってくるのを待って、栃木銭湯料金370円払うっす。番台の下に9つほどの下足入れがあって、鍵は松竹。向かいに棚があるので、こっちを使うっす。何しろ他に客はいない。

地方型のミニ銭湯だが、それにしても綺麗な感じの、こじんまりとまとまった銭湯っすねえ。こんな街はずれにちょっと意外な雰囲気。長いす、古いソファ。上から覗きこむタイプの体重計。男女の境にはTV、やはりイラク問題が延々と。ところで、イラクに銭湯ってあるんだろか?ロッカーは8個ほどあって、松竹の鉄板錠。脇に丸籠が積んであるっす。多分、ほとんどの客はこっちの丸籠を使うんだろうなあ。

さて浴室へ。小型銭湯だけど、天井は2段の東京型木造。桶はケロリン黄色、このケロリンが意外なことに結構新しいっす。緑椅子、浴室も綺麗な浴室なんすよね。しかも、最奥部にはタイルに書かれたタイル絵、山に渓流っつー絵っす。そして…男女の境がすりガラスなんだが、このガラス結構薄いぞ。気になる…

島カランは小さなものが一つ、カランは窓側から4225の計13個っす。島カラン以外はシャワーもあって、固定とハンドシャワーが交互についているっす。なんつーか…小型銭湯なんだけど、実に実用的っつーか現役的っつーか、スタンバイOKな使いやすい銭湯だなこりゃ。カランは温泉マーク赤青、シャワーともども湯量、湯温OK。っつーか、カランがじゃっかん熱めなんだが、っつーことはあっしにとっては適温っつーことっす。

浴槽は長方形の1槽のみ。古く細かいタイルの浴槽だけど、これまた綺麗な感じがするっす。ラジウム温泉になっており、湯がステンレスの出口から滝状に落ちており、ここにラジウム原石?が置いてあるっす。温度は42〜43度くらいかな。外は寒かったので、最初は痛いくらいの感じだが、慣れると気色が良いっす。湯内の赤ランプ一つ、1穴のジェットが3機、ラジウム温泉と超音波風呂の能書きが壁に張ってあるっす。で、出入り口近くに小さなサウナがあるんだけど、どうやら今や使われていない模様。

女湯からは何か話声…ふと見ると、魚魚!擦りガラスの向こうに、肌色の人体の輪郭が見えるっす。ディテールはもちろん全然分からんが、輪郭が見えるっつーことだけでもこれは驚異だ!と、いきなり着衣の人影が!そして向こうから男の話声!どうやら、女湯浴室を片付けながら、客と世間話をしているらしいっす。客の方も、いっこうにかまわず一緒に世間話。うむ〜…やはり地元系はこのノリなんだな。

上がりにドリンクをチェック、いくつかの代表的ドリンクと、ビールもちょこんと置いてあるっす。その他、風呂グッズなんかも一応揃っているんすよねえ。っつーことで、ミニ銭湯ながら綺麗で実用的な、いい銭湯っす。

(2003年3月)