若桜湯


(アーケード内にあるので全景を撮るのが難しい)

aqua.gif (191 バイト) 場所 JR吉塚駅 徒歩3分

仕事も終わって…実は塔おたくのあっしとしては、福岡の未塔の地、福岡マリンタワーへ…行こうとしたら、すぐその手前にスーパー銭湯が出来てるんすね。500円だって。ま、ここは後でも行けそうだから後回し。早速マリンタワーに登るが、なんとここは入場無料!?ちょっとサービスしすぎじゃない?


(福岡マリンタワー、なんと入場無料)

(マリンタワーのすぐ下にあるスーパー銭湯「博多一番風呂」)

福岡についてから、いくつか店入ったり買い物したりしたけど、こっちで商売やってる人は老若男女問わず丁寧っすね。お釣りを渡す時に客の目を見て、「ありがとうございました、またお越しください」とニッコリ。商売の基本っつー か、当たり前のことだけど、東京でちゃんとやってる店、一体何軒あるんだろか?東京で、「この店、客にやってこられたら迷惑なんじゃないか?」と思うことも1度や2度ではないっす。但し、福岡で一点いただけないのが、車の運転。こっちの信号の解釈は、

青「進め」
黄「加速せよ」
赤「基本的に停まれ」

のようっす。

さて、それでは割と有名な吉塚の若櫻湯へ。JR吉塚駅徒歩3分、っつーか、福岡って基本的に狭いから、他の駅から歩いても大した距離じゃないけどね。吉塚地蔵尊?っつーところの角を入ると、これまた濃そうな古いアーケード街、この中ほどに「ゆ」の行灯看板が見えるっす。裏手から銭湯を見ると、太い煙突だが…隣のマンションの半分以下の高さ、これじゃあ廃材は燃やせないだろうなあ。湯気抜きが見えるっす。


(なんかこの商店街も凄いよね)

(吉塚地蔵尊、戦国時代からあるらしい)

で、この銭湯の配置が謎っす。通りに面して斜めに立っている。もっとも、この吉塚エリア、もともと道が結構入り組んでるっすけどね。牛乳石鹸の暖簾をくぐり、男湯女湯別々になったドアを開けると番台。下足板の鍵は木製のもの。福岡銭湯料金370円を払う。


(背後からみた銭湯全景)

脱衣場天井はさほど高い訳ではない、小型銭湯。ロッカーは鍵なしの木製のもの、あと100円投入戻り式のロッカーもいくつか。旅先で盗難にあうと悲惨なので、この100円ロッカーを利用。他に丸籠。YAMATOのアナログ体重計、長椅子。で〜っかい灰皿。壁にはいくつかの絵がかかっているっす。絵心がある銭湯なのか?

浴室へ。こちらは小型銭湯ながら、天井高い木造建築。ゆるい「へ」の字になっており、真ん中に湯気抜き。桶は花王のオレンジ小型桶、椅子は普及品。男女境サイドに浴槽が4槽並び、ライオン口が3つ、湯と水を吐いているっす。最近、このライオン口の口の中に指つっこんで遊んでるんだが…ヘンタイっぽいかなあ。カランは窓側、さらに本当にミニな島カラン、カランのみ2組ついているっす。

窓側のカランはシャワーがついているので、こっちに陣取る。カランは逆三角形のものやら丸型やら混在状態。カランの湯はちょっち熱い。シャワーは熱めの適温だけど、量がちょぼちょぼだなあ。あと、観用植物が至るところに置いてあるっす。男女の境は、例の見えそうで見えない厚手のガラス。

そして…窓側の壁、上部になんと、立派なタイルに書かれたタイル絵。かなりデフォルメされているが、まさしく雪をかぶった富士山と、手前に帆かけ船。綺麗な色使い。女湯はどんな絵なんだろうなあ、気になる。

浴槽へ。古い銭湯だけど、意外に浴槽は充実、湯が三槽に水風呂。まずは一番広い浴槽へ。ラドン温泉になっているっす。温度は42度くらい。うむ〜、なんか気色良いっす。隣が3穴のジェット2機、さらに隣がデンキ風呂になっているっす。デンキはかなり弱め。その隣が水風呂。冷却とかは無しだが、やっぱり水風呂があると楽しみも違うっす。

上がりは脱衣場で一服、どうやらドリンク類は置いてないかな?小さなドリンクケースらしきものはあるのだが…っつー訳で設備はまずまずの地元系銭湯、福岡で富士山見るならここだ!

さて、風呂上がって…住宅街を博多方面にぶらぶら歩いて、千代っつーエリアでなんか食うか…と。ヤキトリ&もつ鍋とあるので、なんとなく侵入。うわっ、完全超地元系だ、地元の親父衆が完全に盛りあがってるっす。とりあえずカウンタに座って、ヤキトリとビール。一本70円か、ネタの割に随分安いなあ…当然モツ鍋も頼む。これが…住宅街のヤキトリ屋のモツ鍋なんか期待しないでしょ?っつーところだが、…旨い?モツ鍋っつーと、どうもモツ煮込みの延長を想像しがちだが、出汁の効いた汁にメインはキャベツやニラやニンニク、ここに少々 脂の落ちたモツが入っているのみ。こりゃ…ヘルシーじゃん!

なんて喜んで一人で呑んでたら、トートツに正面のママが、「いい柄の服ねえ」あっしは花柄のシャツを着てたのだが「は?ああ、ありがとうございます、これ女モノなんですよ、ハハハ」「お似合いです」ピシャリ。なんてやってる内に地元衆の会話の中へ。千代町という土地柄は、福岡でも独自の、濃い濃い地元系のノリがあるらしいっす。東京モノ、っつーことがバレて、例に漏れず早速ケンカをふっかけられるが、目が優しい。どうやらあっしのことを試しているようだな、こういう時はヘンに折れたりしないのが鉄則っす。良く良く聞くと、敬語を使うのが気に食わないらしい…こりゃ意外。「ここらから東京に行ったモンは、みんな敬語使うようになる。もっとストレートに行け!」だそうな。ま、あっしも敬語さえ使ってれば間違いない、なんてのは嫌い、っつーかキモチ悪いようなところもあるから、共感せんこともないが…が、どうせ酔っ払いオヤジのタワ言、タメ口きいたらそれはそれで怒るんだろうなあ…っつーことで、焼酎呑みながら、店のママも交えて大盛り上がり、結局閉店時間を2時間も遅らせてしまった、すまん。


(帰る途中、千代エリアにあった銭湯、次はここも行かんと…)

(2003年4月)