殿様湯


(地元の共同湯だが、ネーミングが凄いよなあ…)

aqua.gif (191 バイト) 場所 JR二月田駅 徒歩10分

yellow.gif (192 バイト) 指宿温泉紹介ホームページ

しかしこのネーミングは…「キング湯」っつーのはどうだろう?

指宿は二月田駅近くに、温泉があるようだ…っつーことで二月田の殿様湯に向かうっす。駅から10分ほどの川近く。10台くらい止められる駐車場もあるっす。


(指宿〜鹿児島間には、こんな巨大な発電扇が立ってるっす。
夜見ると結構ブキミ。)

それにしても、殿様湯。素晴らしいネーミング。しかしこの名前はギャグでもなんでもない、文字通り本当の殿様湯。江戸時代末期に、島津の殿様の専用風呂だったらしい…「足軽はこれより先入るべからず」っつー注意書きもあったようっす。そういやタクシーの運転手、未だに「島津の殿様…」と言ってたなあ、鹿児島は未だ島津藩?その温泉を、明治になって今林氏に譲った、と解説が書いてあるっす。正面の民家がの表札が今林となっているから、もしかして殿様、この湯の湯守に温泉を譲ったのかなあ。


(正真正銘殿様の湯)

で、この銭湯の正面の民家の玄関が、料金支払い所になっているんだけど…なんと、公衆浴場料金表が張ってあって、その330円のところに横線が引いてあり、250円となっている…すなわち、この温泉、単なる観光温泉じゃなくって、紛れも無い浴場組合加盟の公衆浴場。っつーことで、石鹸やヒゲソリとか、小物もちゃんと売っているっす。

玄関の脇に、飲泉コーナー、少し飲んでみるが、比較的ソフトな成分っすね。ところで、温泉の湯で料理作ったらどんな味になるんだろうか…っつーことで玄関から男湯へ。下足入れは棚があるのみ。ロッカーもなし、四角籠に棚。真ん中に長椅子。温泉分析書を見ると、源泉52度と書いてあるっす。


(飲泉コーナー、悪くないっす)

浴室へ。桶はケロリン小型。センターに浴槽一つ、両側にカランが数個。ミニミニ温泉っす。しかしこの浴槽は立派な石の浴槽…そして!で〜んと島津の丸に十字のマーク入り!はは〜っ。

2,3人客がいるんだが、みんなどう見てもジモティだよなあ…カランはタダの蛇口タイプ、それでも湯と水両方あるっす。見てると、みんな汲み湯で身体を洗っているっす。郷に入れば…であっしも浴室にべたっと腰を下ろして、浴槽脇で汲み湯。が、この温度がかなり熱い…45度くらいあるのかなあ。

浴槽の島津マークの上の部分が湯溜めになっていて、いったんここに湯がたまってから落ちるシカケになっているっす。源泉がそのまま注がれてるから、水を埋めなきゃ温度はあがる、っつーことか。お湯はわずかに色がついたような、潮汁のような色。有難そうな湯っす。

さ、では島津の殿様の浴槽へ…う、熱い。45度はありそうだなあ。しかし、温泉なので温度の割にはいくぶんソフト。熱い湯であるが結構いい気分で入れるっす。

脱衣場にはドリンクとか販売品は何もなくて…なにしろ人がいないからなあ。玄関前に自販機のみ。一服してると、地元系のオヤジが壁の張り紙を見ながら「寂しいもんだねえ」。張り紙には「26日を風呂の日として無料入浴を実施してきましたが、混雑するという意見もありまして当分中止します」と書いてあるっす。「みんな楽しみにしてるのにねえ」っつーか、このオヤジ、あっしのことを完全にジモティと思ってるよ…あっしの場合、自分的にはどう見てもヨソ者の雰囲気だと思うのだが、なぜかジモティと間違えられることが結構多いっす。やっぱり立ち振る舞いがフテブテしいからか?(-_-;

「ここだってもっと宣伝すりゃ人も来るだろうしな」といいながら、オヤジは「じゃ、お先に」と言って先に出る。当然ここは即座に「おやすみなさい」が銭湯挨拶の基本だろう。っつーことで、おもろい名前の銭湯だが、観光温泉っつーよりも、完全に地元系の温泉銭湯だったっす。


(指宿スカイラインから、錦帯湾を望む)

(2003年3月)