松の湯


(暖簾が中なんだが、開店中)

aqua.gif (191 バイト) 場所 JR西大分駅 徒歩3分

大分空港からホバークラフトで大分市へ。前にも乗ったことあったが、相変わらず値段が高いなあ。大分市に着いてから早速電話帳をめくる。大分市の銭湯は…あまりないなあ。一般公衆浴場っぽくないところが多いっす。温泉のページにはかなり掲載されているっす。スー銭も多い模様。銭湯はほとんどスー銭に取って変わられたのか?それとも昔からこうなのかなあ。

少し大分の繁華街、都町をハイカイするが…うむ〜、世の中不況だ。道にいるのは客引きばっかり、「客」がほとんどいないっす。こんなところを野郎一人で歩くのはイカにも「引いてください」と言わんばかりだ…っつーわけで、一軒だけソウルバーを見つけたのでそこでサクサク(っつーても1時まで)呑んでホテルに帰る。


(軍国スナック「あゝ陸海軍」だと…)

翌日の夕方、あらかじめ目をつけておいた、西大分駅近くの松の湯へ。さほど距離もないので、歩いていってみる。へー、フェリー港の近く…どうやらこの港と西大分駅が貨物のハブになっている模様。フェリー港のすぐ前に「新湊温泉」っつー施設を発見。雰囲気からいって銭湯っつーより温泉施設、ビルになっているっす。確かにフェリーの長旅から降りて一風呂っつーのはたまらなそうっす。で、一応正面まで行ってみると…なんか銭湯臭い雰囲気。で、入浴料金がなんと300円!しかもサウナ付き。公衆浴場値段だよなあ、が、電話帳には「温泉」で記載。どうもこの街は、銭湯と温泉施設の区別がかなり曖昧の模様っす。っつーかそれが自然か?ここは12時から24時まで営業、営業時間が長いんで、また入る機会もあろうかととりあえずパス。


(JR西大分駅、貨物ステーションになっているっす)

さて目的地の松の湯、西大分駅から徒歩3分ほど。川べりにビル銭湯、大きく「天然温泉」と書いてあるっす。営業時間は15時から23時までっす。暖簾が中にあるので「開いてるのかな?」と心配になるが、桶を持った人が入っていくので一安心。

二重の戸、下足板はオリジナル?小さな銭湯っす。番台形式、お姉様に大分銭湯料金300円を渡す。組合の料金表なんで、とりあえず大分県にも浴場組合があるか、と確認。あと、注意書きのところに「12才以上の混浴は禁止されています」とあるっす。12才…この県は結構大きくなるまで大丈夫なのね。

さて脱衣場、小さなビル銭湯で天井は低いっす。ロッカーは一応あって、STARKINGの鉄鍵になっているっす。その他は雑然と椅子が散らばり、扇風機。灰皿。…とこれは…おしおき箱的なサウナ箱。使われていない模様っす。上に常連桶が積まれているっす。あと、床は地方銭湯にしては綺麗に掃除されているっすね。

浴室へ。天井は高くはないが、センターに湯気抜きありっす。一瞬「桶あるかなー」とビビるが、普及品がしっかりあったっす。カランは総計10、片サイドが普通の丸型のプラスチックのカランだが、もう一方は冷温ミックスのハンドシャワーがと一緒になったタイプのカラン。それぞれ5個。湯を捻って溜まった湯を見てみると…色がついているっす。なるほど、カランの湯も温泉か。

片隅に飲泉できるように、蛇口とコップがついているっす。これは飲むしかないだろう。蛇口から湯が出てくるが、色の割に意外に薄い味。あと、この銭湯謎なんだけど、浴室中央に石の椅子二つ、その間に石のテーブルがあるっす。食事も出来そうだし、この上で将棋も指せそうだ…いったい何故だ?

前置きが長かったが、やっと浴槽へ。基本的に奥に2槽、片方は超音波風呂だった模様だが、今は動作してないっす。狭いほうがちょっと熱いのかな。湯はライオン口から注がれてるけど、温泉のためライオンが完全変色。壁画とかはないっす。湯は…さすがにいい湯っす。やや黒みのある、東京の黒湯を少し薄くしたような色。でも湯の感触は柔らかいっす。ぬめりのあるいい湯っす。温度は広い方で42度、狭い方で43度くらいっす。

小さな銭湯だが、客がそこそこ。みんな地元系のようで、客が一人入ってくるたびに挨拶があるっす。いきなり釜場のドアが開いて、釜場オヤジが客と話をはじめる…と一緒に、浴槽にミカンを放り投げているっす。プカプカ浮いたミカンを、これまた食べながら湯に入る客。なんかほのぼの…っつーよりもある意味、シュールな光景だな…

ドリンク等はなしっす。っつーわけで地場系の温泉銭湯だが、大分の湯はいいねえ…


(大分市 春日神社)

(2002年2月)