松の湯


(なんか凄いというか…)

aqua.gif (191 バイト) 場所 JR佐賀駅 徒歩5分

佐賀にて電話帳記載のない銭湯を発見!


(JR佐賀駅)

さて、佐賀市内をぐるっと見てみるか…佐賀はそんなに大きな市じゃないので、歩きで十分っす。駅前から佐賀城跡方面へ。途中で牛肉でも食べようかと店を探すが、これがなかなか見つからない。駅前の大通りの一本脇に入った筋がどうやら歓楽街のようで、サウナとかもあるっす。が、昼間はどこも空いてないんだよなあ。


(歓楽街にあるサウナ)

なんて歩いているうちに、唐人町にて中将湯発見。うむ〜、これはなかなかソソる銭湯だ。っつーことはこの近くにもう一軒…あった、長命湯とあるっす。これまたなんとも…ソソる銭湯。この辺りは長崎街道沿いに発展したのか。さらに県庁方面へ。県庁近くはなんかあるだろ、と、どっか料理屋ないかと探すが、これまたない。途中、松島神社っつーところにお参り、この脇にまた濃い呑み屋街があるなあ…でも開いてないっす。


(松島神社境内、何とものどか)

結局、駅近くまで戻ってやっと店を発見。イケスのあるいい店だが、ミス佐賀と約束したのは佐賀牛だよな、とステーキ膳とビールを堪能。さて、腹も満たしたことだし、銭湯行くか…と、佐賀中心部に戻る。と…?通りを歩きながら脇の小道をふと見ると、なんかあやしい雰囲気…もしかして…と小道に入ると、何と「松の湯」とある看板。げ、この銭湯、電話帳記載にないぞ…JR佐賀駅からだと5分ほどっす。

正面まで行くと、これまたびっくり、昭和レトロ〜な雰囲気たっぷり。隣に「家族風呂」とある別の建物があるけど、どうやら機能していない模様っす。背後に回ると、これまたキてるなあ。営業時間3時から9時まで、暖簾は出てないけどやってんじゃん。


(隣に「御家族湯」とある建物があるが、多分機能してないだろうなあ)

そっとドアを開ける…うわっ!この造りは…かなりオープン、玄関は入り口が違うだけで男女素通し、その向こうに低くて広い番台が。こりゃ番台横からかなり見えちゃうなあ。そしてその番台には、齢不明の大お姉様が。下足入れ が、これまた超旧式の「字だけ」のツルカメの下足板の鍵。

靴は土間に脱ぎ捨てて、番台でとりあえず500円を出してみる。大お姉様が丁寧な物腰で「頭は?」、あ、洗髪料のことか?佐賀は未だに別料金なのか。「うん」と頭を振ると、170円のお釣り。っつーことは330円か。脱衣場の料金表を見ると、入浴料280円、洗髪料50円とあるっす。

さて、この脱衣場がまたレトロ。天井は木の造り、床は板の間で綺麗になっているんだけど、この床板がいったい何年モノなんだ?ロッカーは字の入った木のロッカーがあって鍵は古いツルカメの鍵、が、機能していない模様なんで丸籠を利用。なにしろシンプルを極めた脱衣場、丸籠がふさわしかろう…っつーか、他に客がいないんで気にかけることもないっす。木のベンチ、日本度量衡機のアナログ体重計、他にナニもなし。ロッカー上には常連桶。


(ツルカメの古いロッカー錠)

浴室へ。心配だったが、しっかり桶と椅子があって良かった、っつーかこれ、木桶だよ!さらにグレーの椅子。天井は小型銭湯にしては高いくらい、真ん中に湯気抜き。両サイドにカラン、奥に浴槽、余計なものはなし。

カランは…っつーか4組しかないんすけど…宝マークの入った赤青、しっかり湯が出てくれたのは嬉しい。かなり熱いけど。逆サイドは鏡のみ。カラン部分に木で出来た置き台が作りこんであるっす。しかしカランの湯と水が離れており、同時に押せない…おまけに湯量も少ない…ので、これは汲み湯か〜と椅子を持って浴槽へ向かうが…

なんとこの浴槽!湯が半分しか入ってないぞ。これで汲み湯で使っていいものかと思案するが、後から入ってきたオッサンが平気で汲んでいるので、こちらもそれに倣う。男女の境にタクシー会社の広告。

さて、風呂入るか…基本的に繋がった2槽、片方にライオン口があって、湯がドバドバ、っつーことはフィルターはかかってるっつーことか。その他何もなし。温度は42度弱っつーところ。ま、なぜかこのC級感も心地よろしいっす。

っつーことで、予想外に発見してしまった銭湯、しかしこの銭湯も…正直いって、さほど長くはないだろうなあ。駅反対の極楽湯に行かない理由がないしなあ。多分、次回佐賀に来る時は存在していないかもしれない、と複雑な気分を胸に銭湯を出るのであった…


(駅前の再開発エリアに、忽然とあるんすよ)

(2003年4月)