御幸湯

aqua.gif (191 バイト) 場所 JR大津駅 徒歩5分

野洲で一仕事してきた後に、大津下車。レッツ大津の銭湯!大津は町人の街らしい。っつーわけで銭湯にも期待。電話帳を見ると、確かに人口の割には多目のような気がする。名前だけ見ているとどんな銭湯かよくわからんっす。とりあえず駅近くの銭湯に しよう。

ということで、駅近くの二軒の銭湯、若松湯と御幸湯をチェック。ボロい方に行くことにしよう…っつーのはマニアだよなあ。まず駅に程近い (2分くらい?)の若松湯へ。これも普通の住宅のような建築のレトロな銭湯っす。暖簾をくぐるとすぐ脱衣場の模様。よしよし。


(若松湯)

若松湯の様子をうかがった後、駅から5分ほどの御幸湯へ。あった、煙突だ、しかし低いなあ。地方銭湯の煙突は、その必要がないせいか低いっす。正面まで来て愕然。片側トタン張りで、ほとんどバラックのように見える。が、小屋根だけは銭湯風。ちゃんと看板もある。が…これは「ボロ銭」。うむを言わさず突入だ!


(この壁はいったいなんなんだ!)

牛乳石鹸の2房縦長暖簾をくぐると、すぐに土間と番台。番台は低く、大きく女湯脱衣場側が見える…。しかしまあ、今の時代だから良いものの、ギャルも銭湯に行っていた時代はどうなってたんだろうか。あー昔に戻ってみたい。

土間の上に板が乗せてある。下足入れは…おおっ!ここも古びたツルカメ錠。ツルカメは全国区か。靴を入れようとすると…空きの下足入れにみんなサンダルだの入っている。どうすりゃいいのよ、まあいいか、と土間に脱ぎ捨て。土間の上はいきなり脱衣場。つまり、暖簾がなければ通りから丸見え。

外観超ボロ銭だが、中に入ると古いことは古いが以外にそうではない。番台で料金を払う…え?330円?安いなあ。番台の婆ちゃんは愛想が良い。スーツのあっしに気を配って「タオルはあるかい?」。しかしこの婆ちゃん、70は超えてるだろうなあ、客がいない時は目を閉じて半分寝ている。

脱衣場のロッカーの鍵はやはりツルカメの鶴マーク。このロッカー、札幌で見たタイプと同じだな。うむ〜、ツルカメの謎。脱衣場はドリンクも無く、センターに机と椅子いくつか。なんと外観から想像できないことに、中庭があり、ここにボイラーらしいものが置いてある。

浴室へ。ここは名古屋とかでよく見る2段構造、出入り口が流しになっており、その奥が浴室であるっす。浴室に入ると意外に中はきれい。天井は一箇所に四角の湯気抜きがあるっす。奥に富士山のタイル絵。2メーター幅くらい。センター寄りに二つの浴槽。周辺にカラン群。そんなに大きな銭湯ではないっす。桶と椅子はなぜか中心部に積まれている。

常連がほとんどの銭湯っぽいので、一応下座に鎮座(って日本語なってる?)。カランは古いレバー型のカラン。湯は結構熱い。シャワーが一応あるけど、下座に座ったせいか、熱くなるまでしばらくかかる。これって資源の無駄使いだよなあ。順番に上から座れば水の無駄遣いもないが…

客は何人か。みんな地元の顔なじみのようで、世間話。最上座がリーダー格らしいっす。いろいろ町内の世話をするのが好きな模様。ふうむ。

さて浴槽。メインの方は白湯で一穴のやや強いジェット2機。湯温は43度といったところ。なぜかステンレスのパイプが浴槽内走っている。老人対策 だろう。副浴槽はまったく何もない白湯だが、温度は同じくらい。女湯からもひっきりなしに話声が聞こえてくる。小さな銭湯だけど、町の情報基地の模様であるっす。

帰りは番台の婆ちゃんが「おおきに」。ううむ、確かに町人系銭湯である。

(2000年11月)