電気湯

aqua.gif (191 バイト) 場所 名古屋地下鉄上前津駅 徒歩3分

さて、スー銭に入った後は…呑みである。とりあえず上前津で下車。なんかあっしの場合、どうしてもこの大須周辺になんとなく来ちゃうっすね。名古屋の夜は早い。10時にもなるとやっている店が少ないんだが…腹も減ったことだしと、取りあえず鳥料理の店、っつーかタダの焼き鳥屋だが見つけて入る。入ると…ありゃ〜、他に客がいない。なんとなく雰囲気良かったんだがなあ、ハズれか。まあこういうこともあるかと取りあえずビールと料理を注文。

夫婦でやっているのか?おかみさんは、60年代風の化粧で、あっしが入るとなんとなく面倒臭いっつーか迷惑そうなそぶり。まあ、名古屋で一見で独りで入る客なんぞ珍しいだろうしなあ。が、旦那は優しそう。女将のぶっきらぼうさをなんとなくすまなそうな雰囲気で小声でハイハイとうなずく。で、注文したら…

これがなんと、かなり旨かったのよ。

鳥専門店ということで、とりあえず鳥の煮込み、鳥刺を頼む。煮込みは赤味噌。なるほど名古屋だなあ。鳥刺、これが意外に新鮮でうまい。んで焼き鳥、これまた肉がやわらかく焼き加減もよろしい。ついつい日本酒に進んでしまうっす。最後に鳥雑炊、これまた具がたっぷり。相当に満足したっす。栄あたりの有名店よりよかったかも。で、全部で3000円もしなかったなあ。

で、前置きが長くなったけど、酒とメシの締めは風呂。調査はインターネットタウンページっす。「名古屋市中区」で引くとあっという間にリストと地図。すばらしい。「電気湯」っつー、いかにもレトロな名前の銭湯があったのでここに行ってみることにする。

上前津駅下車3分ほど。特に変わった建物でもないので、町並みの中に目立たないが、牛乳石鹸暖簾はまさに銭湯。二房タイプ。暖簾をくぐって ドアを開けると…すぐに脱衣場。地方に行くとこういう構造が多いんだが、ドアを開けてすぐに中が見えないタイプは東京特有かも。

もちろん番台。下足入れが…これが名古屋特有タイプ。 鉄の檻になって いるようなものっす。鍵はTERANISHIとかいう見たことないもの。って名古屋では結構ポピュラーっすけどね。よくわからんので、土間に靴を脱いだままにしておく。

ロッカーが、これまた名古屋特有のタイプ。基本的に木のロッカーなんだけど、真中がガラスになったもの。中がうっすら見える。間違え防止用?冷蔵ガラスケースの中にはドリンク、珍しいものはないかとチェックするが最近みかけないキリンオレンジくらいか。センターは椅子と灰皿。

「サウナ100円」という壁紙があったので、サウナ代を払いに番台へ。と、番台の親父さんが「もうしまいだからいいよいいよ、どんどん入ったって」 なんとすばらしい。そして浴室へ。

浴室の入り口は名古屋によくあるタイプで、流しがついている。流しの向かいがサウナ。浴室構造は東京のような2段天井ではないが、「へ」 の字型の高い天井。男女の境は瓦がついている。壁画は特になし。サウナは増設だな、ちょっと出っ張っている。

ケロリン桶と緑椅子を持ってカランへ。ここのカランは湯カランのみ。北海道や名古屋によくあるタイプっす。こうだとカラン湯の温度調整が難しいだろうなあ、シャワーもあるからおんなじか?カランのレバーは逆三角形のプラスチック赤レバー。京都で見たのと同じタイプ。湯量、湯温ともにぐーっす。

ここの浴槽は、そんなに広くはないが4槽式。一人サイズの水風呂とデンキ 風呂。そういや、「電気湯」って名前ってたまにみかけるけど、みんなデンキ風呂ついてるのかなあ。あとはジェット槽と主浴槽。まずは主浴槽。名古屋はぬるかろうと踏んでたら…これが意外に熱い。下町だからか?44度くらいありそうっす。いやいや、名古屋で熱い湯に入れるとは思わんかった。

さて、次はサウナに進出してみる。このサウナが…変わっている。こんなの初めてだぞ。基本的にスチームサウナなんだが…サウナ室内に浴槽がある。 しかも床面積のほとんどが浴槽。すなわち、浴槽のふちに腰をかけ、足を湯につけてサウナ浴、っつー感じ。へー。もちろん片隅にはサウナ機(?)があるっす。

が、これが意外に悪くない。汗がどっと出てくる。湯に浸かっても熱いし、出ても熱い。室温は60度くらい。壁にいろいろラドン、トロンの能書きが書いてあるっす。中で笑ったのが…「刺青の方は、ラドンにより刺青が変色するのでおやめください」なるほど、こういう書き方をすれば納得だよなあ。しかしホントかよ。刺青変色するくらいなら地肌も変色したっておかしくない。

サウナを出たら水風呂。ここは一人サイズ。で、デンキ風呂へ。ここのデンキ風呂がかなりキョーレツ。電極板のほぼセンターにいるのに、身体が意思に反してピクピクとケイレン。ありゃ〜、こりゃ効くや。最後にジェット槽へ。2機あり、ジェット位置をずらしている。片方は足裏噴出あり。

脱衣場に出てしばくすると、清掃開始タイム。さっきの親父が頭にタオル巻いて桶を手際よく洗って、浴槽の一つの中に放り投げている。しかし、銭湯の人って頭にタオル巻く人多いっすねえ。っつーわけで、名古屋の下町銭湯。サウナはびっくりだなあ。熱い湯が好きな人にはナイスな銭湯っす。

(2001年1月)