道徳温泉


(見かけは一見ボロいんだが…)

aqua.gif (191 バイト) 場所 名鉄道徳駅駅 徒歩8分

名古屋の名銭湯。

道徳駅から白鳥の湯に行く途中、偶然木造の銭湯を発見!まだ開店していない模様だったが、煙突から煙が出てるっつーことは仕込み中、営業日なのは間違いあるまい。

白鳥の湯の飲食コーナーで名古屋の地図を広げてゆっくり休んだことだし、ぬる湯ばっかりだったのでそろそろ熱い湯にも入りたい…じゃあまあ入ろうかな、と3時過ぎてから前に行ってみるとまだ開店してない…うん〜、どうしようかな?しかし、この雰囲気は素通りするには忍びない。とりあえず手元のケータイ、iタウンページだ!道徳温泉では登録がない…個人名で登録してるんだろうなあ。でわ、と業種:銭湯、エリア:名古屋市南区道徳新町、と入力するとばっちり表示。いや〜、便利だなあ。電話して営業時間を聞いてみると15時45分からということ。旅先での時間のロスは痛いが、待ってみるかと近くの喫茶店で名古屋の地図を広げて時間待ち。

じゃ、行ってみるかと開店10分後くらいに前まで戻る。この銭湯も駐車場ついてるんすよねー、名古屋の銭湯は駐車場付きが多いっす。 建物外観は町屋風?とにかく懐かしい感じの木造建築。玄関前についたてのように木の塀があって、その奥に花王の人力車暖簾。玄関近くの外面にタイルがあるのは古い銭湯だなあ。

入ると…これが混んでる!?なにしろ近くにスーパー銭湯が開業、380円の銭湯料金じゃ、これは勝ち目がないだろうと予想してたのだが、完全に予想はずれ。入ると土間続きの低い番台、女湯側にはついたてがあるけど、女湯入り口からは男湯まる見え状態。380円払う。

下足入れは名古屋に良くある金属の穴があいているもの。外からみたらボロ銭湯っぽかったが、中に入ると…やあ、こりゃしっかりした銭湯だぞ。脱衣場の天井は高いっす。センターに丸テーブル、灰皿。YAMATOのアナログ体重計。ロッカーの鍵はおしどりのシリンダ錠。なんとなくマニアには楽しくなる雰囲気の銭湯。脱衣場へは名古屋風にタイルの流し場スペース、反対側には立ちシャワーが一つ。

浴室の戸を空けると…混んでる!こりゃスー銭どこ吹く風だなあ。あれ?桶がないや…こういうときは慌てず流しにもどると桶が積んであるっす。名古屋の銭湯は脱衣場側に桶置いてあるんすよね。手前のカランが空いているのでキープ。

浴室真ん中と奥に浴槽、両サイドにカラン群。カランは赤の湯のみ、ツルカメのプラスチック。シャワーともども湯温、湯量OK。っつーかじゃっかんぬるいかもしれんけど、名古屋はぬるめなんだよな。郷に入れば郷に従えだ。で、両サイドのカランは全部湯のみなんだけど、手前がわに二つだけ湯と水両方のカラン、但しシャワー無し、があるっす。これがあるので、水浴びしたいときもOKっす。

天井は高い四角錘形。まずセンターの浴槽へ。42度くらいだろうか。センター浴槽は気色いいっす。で、この浴槽のタイルが細かくて、ふちがカーブ状に丸くなっているもの。このカーブが入った浴槽っていいっすよねえ。

っつーか…この銭湯、名古屋トップクラスの清潔さっす。細かいタイルだが、ほとんどほころびもないっす…っつーか、ほころびゼロだよ、この細かいタイルは最近のものとは思えないのだが…新しい浴槽のように綺麗。メンテナンスをしっかりしているのだろう。浴室天井、これまたペンキが真っ白に綺麗に塗られている。浴槽も「きゅっきゅっ」と音がするくらい綺麗に磨かれている模様。そういや脱衣場、古い柱とかも綺麗に磨かれてたなあ。古いながらも、掃除がしっかり行われてて、極めて清潔感が高いっす。これは驚き。

さらに浴室奥の壁には、モザイクタイルの壁画、熱帯魚のものっす。奥の浴槽は2槽式、片方は白湯で1穴のジェットが2機。42度くらい。でもう一つの浴槽は薬湯、今日はどくだみの湯っす。これがまた熱め、44度くらいっつーのが嬉しい。名古屋じゃなかなか熱い湯に入る機会がないもんね。この薬湯槽は、奥がL字型に電極がついていて、デンキ風呂になっているっす。デンキは弱め。熱い湯が気色良くて、何度も入りなおす。汗がどっと出始める。

上がりは脱衣場で一服、灰皿に少しだけ水が入っているのも気遣い。ドリンクはご当地名古屋牛乳、ビンの白、コーヒー、りんごの他、フルーツもある模様。それにしても、必要十分なものが揃った上にあまり客が気がつかない細かいところまで入念に手入れされ掃除されているっす。地味ではあるが名銭湯。確かに、たまに入るならスーパー銭湯は楽しいが、毎日入るにはこんな銭湯がいいのかもしれないっす。が、残念なことに、毎日銭湯に入る人間って徐々に減っているんだよなあ…うむ〜。

(2001年11月)