松の湯


(2Fは住居部分?)

aqua.gif (191 バイト) 場所 近鉄米野駅 徒歩5分

さて、道徳から一路帰路へ。途中神宮前で下車、熱田神宮へお参り。この神社も前に来たのは…1996年の初詣だったかな?っつーことは5年ぶりか。実はあっしは密かなオタク事があるっす。「初詣おたく」と「塔おたく」であるっす。初詣に関しては、例年新聞とかに載るトップ10の神社等はほぼ初詣にいったんでないだろうか…さらに塔。これは全国の塔っす。まだ行ってないのは坂出のゴールドタワー、この間行くチャンスだったんだが…ま、岡山に近いからそのうち機会もあるだろう。あとは境港、最近は一宮と下関にも出来たらしいなあ。それ以外の有名な塔は日本中行ったことあるはずだ…なにしろ街をてっとり早く把握するには、塔に登るのが一番早いっす。熱田神宮を 出たら、近くにある蓬莱軒でひつまぶしとビール。さすが有名店だけあって美味い。


(ザ・熱田神宮)

(ひつまぶしの蓬莱軒)

熱田周辺でも銭湯行ってみたいが、新幹線の時間調整上ちょっと不利なんだよなあ。とりあえず名古屋駅までバック、さて中村区あたりで ちょいと銭湯行くか…なぜか名駅の西エリア、中村区は妙に銭湯的な吸引力を感じるっす。なんでだろうか?名古屋の「内部」は開発が進んでいるようだが、なんか西側は取り残されているような気がするからだろうなあ。

で、名鉄名古屋駅からナナちゃんの股の下をとおり、太閤通へ。そのままガード下をくぐる。しばらく歩くと近鉄米野駅、しかしまたこの辺りのエリアが凄い。車なんぞ入れないような小道がくねくねと妙なトポロジーで繋がっている。毛細血管のようだ。そもそも名古屋の中心部は縦横きっちりして、道が太い札幌のような計画都市なんだけど、さすがにこの辺りまでくると計画外のエリアのようだ。

米野駅を過ぎて5分ほど、トートツに煙突、太くて短めなものを発見。堂々とした煙突だけど東京型よりかなり低い。脇に回るとトラックが 止められそうなスペースが釜場の脇に。入り口がちょっと奥まっているが、紛れもなく町屋風の銭湯。脱衣場の2Fが住居部になっているようだ。

入り口は牛乳石鹸暖簾が、いかにも「おいでおいで」という風に揺れているっす。これは入るしかないだろう。入ると土間に低い番台、いき なり脱衣場。東京銭湯と違って表からの目隠し構造がないのがこちらの特徴。380円払う。下足入れは良くある金属の穴のあるヤツではないけど、パカっと上にあけるタイプ。いかにも名古屋。脱衣場のロッカー鍵はおしどりのシリンダ錠。真中にテーブル。関西でよく見るタイプの構造っすね。番台の上にTV。旧式マッサージ機。

脱衣場と浴室の間は名古屋式でタイルの流し…なぜかちゃんと冷温のカランがある?んで立ちシャワーが2機。脱衣場側にシャワーがあるのは名古屋式の特徴っすね。

さて浴室へ…ありゃ!混んでる!カランがほとんど埋まっているっす。桶がないなあ、こういうときは流しに戻ると、あったあった牛乳石鹸の緑の小型桶。これを持ってかろうじて空いているカランへ。カランは逆三角形の赤青プラスチック。シャワーが、センターにレバーがある時のみ出る名古屋独特のもの。湯量、湯温ともにばっちり。浴室天井はまあ高く、ゆるく「へ」の字に傾斜しているっす。

客は地元の親父が多いが…みんな仲良さそうに話しているっす。しかし、名古屋の人間は「外」というか、知らない人がいるところではむしろ口数少なくなるんだけど、こうした銭湯、要するに「家庭内」のようなところではよく喋るっすねえ。意外な側面。浴槽のふちにもたれて、良く喋るわ。

ふと見ると子供もいる…おや?親父?爺さん?どうやら、爺さん、親父、子供と三世代で銭湯に来ているようだ。これは珍しい光景っす。爺さんが桶で子供に湯を掛けて流している…子供が生意気なことを言ったらしく桶を子供の頭にかぶせて、上からコツンとやっている…うむ〜、三世代で一緒に風呂に入ってるっつーのは、日本ならではの光景なんだろな。

さて浴槽だ。クランクの形になっている四槽式。手前の方に浅風呂と深風呂、爺さんたちがここで仲良くダベってるので入れず、多分42度 くらいだろう。それにしても仲いいな、浴槽でるのも一緒だもんなあ、「こころの湯」の親子みたいだ。

クランクのセンターにイロモノ槽、手前が泡風呂、奥に1筋のジェットが2機。湯温は42〜43度っつーところだろう。さらに最奥部に電気風呂。フラットな電極板タイプだが…これが結構キいたっす。かなりデンキ強く、中でピクピクしながら辛抱。う〜ん、気色良い。

上がりは…ビンものを含め、結構ドリンクがあるが、名駅周辺の銭湯で良くみかける緑色のビンの「スマック」クリームソーダ80円。美和町の森川飲料っつーとことが作っているらしいっす。それにしても名古屋の下町庶民的な銭湯。なんか奥座敷に潜入っつー感じだな。

名古屋のツインタワー、JRセントラルタワーズを目印に名駅に帰る。このツインタワーが出来たから、ちょっと遠くからでも名古屋駅方向が確認出来て便利になったっすね。ところで、名駅の西エリアって、なんで「太閤」っつーネーミングなんだろ。


(迷ってもこっちが駅)

(2001年11月)