龍城温泉


(なんともいい感じである)

aqua.gif (191 バイト) 場所 名鉄 東岡崎駅 徒歩20分

岡崎へ。事前にTELしてみると、湯乃花鉱泉は土日休み、っつーことで営業している龍城温泉へ向かってみる。営業時間は15時から22:30頃まで、定休日は5のつく日の模様っす。名古屋から名鉄に乗って、岡崎の中心になる東岡崎駅へ。特急だと30分あまりっす。


(東岡崎駅前)

(市内を流れる乙川、のどかな光景ではある)

(「殿橋」、立派な橋)

(駅前の商店街)

(「未来城下町」って
どういう意味やねん!)

しかしまあ、良くこんなところまで来たよなあ、と取りあえず市内観光…って特に見るものもない、とりあえず岡崎城へ。徳川家康生誕の地らしいっす。でも家康ってなんとなく好きくないんだよなあ…我慢の美徳の元祖みたいで。ニッポンでは我慢が美徳とされているが、なんか行きすぎて「ガマン自体が目的」になっている人もいるような気もする…はっ!?マゾ系?徳川家康って、単にじっとガマンしてた訳じゃなくって、結構主体的に動いて、それでもうまく行かなくてもガマンっつー人なんすよね。ただ人任せで、単にじっと耐えていた訳ではないのだが…


(岡崎城)

駅から乙川を渡り城へ。この川の河原がなんか良くわからんけど、市民の憩の場になっているのかな?殿橋なんてのもあるな。5万石っつー単語も良くみかける…岡崎は五万石の城の割には立派な城で、維持管理にも苦労したらしいっす。


(城内のレストランも「家康」、「あおい定食」だってさ…)

城をぐるっと回る。へー、八丁味噌っつーのは岡崎のものか。なるほど、岡崎城は別名龍が城と呼ばれていたらしいっす。この近くの矢作川がしばしばはんらん、河川のはんらんは龍のせいと思われてたとか、そういうのがあるらしいっす。城の近くにちょっと笑える家康時計があるっす。


(城の庭で発見!
「風呂谷跡」だと…
まさか城内に銭湯が…)

(定時に家康が踊りまする)

さて、予習完了、龍城温泉の屋号の由来も分かったぞ。駅からだと城の向こう、昔の城下町だった田町っつーところにあるっす。東海道、要するに国道1号を超えると向こう川に煙突発見。東岡崎からだと徒歩20分くらいか?


(中まで素通しになりそうな入口)

正面に立つと…こ、これは…うむ〜…レトロでもあるしボロ銭でもある。これはなかなか凄い。木造の建築、割と立派な門に木があるが、この建築はあくまでも昭和中期以前の建物だな。しかも、大きな牛乳石鹸の2房暖簾が風に揺れている…1950年頃に戻ったような感じ。裏の煙突も、土管連結型のさほど高い煙突ではないが、根元の部分がしっかりレンガ。


(郷愁を誘う雰囲気あふれる)

オマケに…正面に立つと、中が見えるぞ。脇の窓から、脱衣場にぶら下がった扇風機も見える。うむ〜とりあえずこれは入るしかあるまい。ちなみに、読みは「たつき」と読むっす。


(脇の窓からもレトロムードがうかがえる)

番台も、低くて幅の広い、番台っつーより「料金カウンター」のような番台。お姉様が座っている。とりあえず500円玉を出してみると、200円のお釣。岡崎銭湯料金は300円か…っつーか、脇に張られてる料金表は340円…

脇に使われてなさそうな下足入れがあるが、この鍵が「BUS」とある。ブス? 天井は比較的高いっす。しかし…古い、古い木造建築。ロッカーが…なんと一つ一つの戸に広告のあるもの。その脇にキャバレー日の丸の宣伝ポスター。鍵はごく一部にツルカメの板鍵があるが、これは3代目くらいじゃないかなあ。どうもかつては精巧なカラクリ式の鍵があったような感じ。丸籠も積まれているっす。


(これもまた凄い光景である)

脱衣場の真ん中にはテーブル、その回りに喫茶店にあるような椅子。テーブルの真ん中には水槽があって、中にはカエル?そして、例の「おしおき箱」型のサウナ…機能してんのかな?何と、料金は200円もする。かつてはサウナは高級品だったんだなあ。オマケに旧型のマッサージ機が3台もあるっす。かつてはこの銭湯、客で賑わっていたんだろう。アナログの古い体重計に身長計。

壁には何と大判小判のサンプル?さあにお釜型のドライヤー。「定員48名」の札も。この銭湯に48人も入ったら、凄いことになりそうだが。浴室入口には中京的に、流しとタイルの緩衝エリア、桶と緑椅子が積んであるっす。これを持って浴室へ。

浴室…うむ〜…ボロい。センターに主浴槽、奥に副浴槽。両側にカラン、天井は平べったい四角錘形だけど、真ん中に高い湯気抜き。特にビジュアルはないけど、タイルが細かい…ところどころにヒビが入っているっす。

カランは男女の境側に4つ、こちらはツルカメの丸型赤青、シャワーは無いかと思っていたが、3機だけついているっす。窓側にカランは6つ、こっちはシャワー無しで、なんと金属のカラン。レバートップには「水」「ゆ」の刻印。シャワーは…一応湯が出てくるが、これまた情けない量の湯。洗髪専用だなあ。カランの湯は適量だけど、かなり熱いっす。

真ん中の主浴槽へ。ちょっと手を入れると…「アチチ」46度くらいありそうだなあ。深浅両方あって、繋がっているんだけど、浅風呂がなぜか43度くらいの適温。っつーことは…と思いきって深風呂に進入してみる。思った通りだ、上っ面だけが熱くて、底の方はそうでもないっす。全身を使ってかき混ぜてみると、43度くらいの適温へ。

ん〜、ボロいC級銭湯だが、なんかいい感じだな。他に誰も客もいない…思わず「キモチいいなあ」と独り言が口をついて出てくる。湯はちょっと色がついている感じ、井戸水かなあ。古い静粛が妙に心地よろしいっす。

そして副浴槽。2槽に分かれ、片方は薬湯で薄いバスクリン色。この槽が…激熱っす。47度はあるんでないの?しかも湯が半分くらいしか入ってない。多分、あと1時間くらいすると適温になるのかなあ。こっちは諦め、隣のデンキ風呂らしき白湯槽へ。こっちはなぜかぬるくて37度くらいっす。電極があるんだが、デンキを感じない…スイッチ入ってないのかな?いや!?電極近くで微弱な電流を感知。うむ〜…ほとんど感じない程度だが、生きてるな。

上がりは、ビンのラムネ80円也。その他3種類くらいソフトドリンクあり。番台がいつの間にか親父に変わっているが、この親父がなかなかいい感じっす。自分の頭上にあるTV、見えないはずなのに笑っている…あ、鏡だ。ちょうど、鏡にTVが写るアングル。

っつーことで、これまたなかなかのシブ過ぎる銭湯っす。ちなみに、中岡崎もしくは岡崎公園駅の方が全然近いっす。でも便利なのは東岡崎駅なんすよね。帰りは、定休日だった湯乃花鉱泉を覗いてみるが…う〜ん、これまた昭和中期の香り、この一角だけがなんか時代が違うぞ。こちらは13:30から営業開始、土日休みっつー週休二日銭湯っす。


(湯乃花鉱泉、ここも凄いが「鉱泉」っつーのが気になる…)

東岡崎駅前の地久庵っつーうどん屋で、みそ煮込みうどん800円を賞味したら結構うまかった!手打ちのうどんっす。名鉄は電車賃高くて、新名古屋から東岡崎が650円、ミューチケットっつー券を350円で買うと指定で楽々確実に座って帰れるっす。っつーことで、これにて今回の中京ツアーは終了だが…まだまだ中京は未踏の濃い銭湯が埋もれてそうだな、電話帳記載のない銭湯が結構あるみたいっす。

(2003年9月)