東湯


(ドラゴンボールを彷彿させる「東」のマーク)

aqua.gif (191 バイト) 場所 備前三門駅 徒歩1分

やっとこさ古い銭湯。

宴会続きだったのが、やっと岡山で夕方の時間が空いた…夕方の一時じゃないと空いてない銭湯がずいぶんあるっす。さて、どこ行くか…岡山駅の隣駅、備前三門に銭湯が2軒、ともに早仕舞い銭湯っす。どうも古い銭湯っぽい、っつーわけで行ってみる。岡山駅から単線ディーゼルで3分。


(備前三門駅の単線ホーム)

まず、北口のみかど湯に行ってみる。っつーてもこの銭湯、5時半から開店なので今日は入れないっす。開けるのが遅いから閉めるのも遅いか、と思ったら大間違い、9時半閉店っす。これまたすんごいっす。寿町2…もしかしてアレかな?民家の煙突よりやや大きいような煙突があるっす。が、東京銭湯に比べれば大人と小学生くらいの違いのミニ煙突、4方からワイヤー線で固定されているっす。


(みかど湯のミニ煙突)

脇から正面に回ると…ありゃ〜。完全木造ボロ建築…っつーかこれ、凄いよ。外から見ただけで凄い建物。木造ボロの上に増築系。正面回るとこれまた凄い入り口、「男湯」の表示の隣に店主の表札とポスト。う〜ん、入ってみたかったなあ。誰かあっしの替わりに入ってきてくれ〜。駅から5分くらい、実質 かなり近いぞ!それにしても、ボロ銭湯の癖に、脇のゴミ箱にビール缶が山と積まれていたのは謎っす。そんなに客が入っているのか?


(みかど湯…入りてー)

で、駅徒歩1分の東湯へ。実はこの銭湯、ホームから見えるっす。ほとんど民家に埋もれてわからない。が、わずかに湯気抜きの部分がある屋根、で煙突は…ありゃ〜、屋根より低い煙突。っつーか、単なる家庭の煙突だよこりゃ。北国の民家の暖房の煙突の方がまだ高いっす。


(さて煙突はどこにあるでしょう?)

民家の間にあるが…入り口は他の民家と大した変わらない感じ。低い建物。で、正面に丸に東のマーク。なんかラーメン屋みたいなマークだな。でも、入口のでーんとした暖簾はれっきとした銭湯。京都型の2房タイプが二つ。この銭湯、男女分かれた入口開けると脱衣場がモロなんで、大型縦長暖簾っす。この銭湯、4時に開店だが閉めるのは8時半…

男湯側から入ると、いきなり土間と番台。って番台を見ると誰もいない…しばらくするとお姉さんが来るので、岡山料金350円を払う。下足入れはツルカメの古いタイプだが、誰も使ってないので土間に靴を脱ぎ捨てる。で、すいてるかなと思ったら意外に人が多く…って4人なんだが、明らかに肉体労働系の人々。一人は両腕に刺青の爺さん。旅行姿で明らかに「ヨソモノ」っつーあっしは少々気後れっす。

明らかにヨソモノと分かるわけだから、ここは無理してもコソコソする必要がある。で、ロッカーがあるが、これが大きく番号を書いた木の古いロッカー。ロッカーの鍵は…鶴と亀の絵があるので、明らかにツルカメだが、見たこと無い古いタイプ。鍵はどれも付いていなくて機能してない。

脱衣場は天井高くもなく、小さな銭湯。なぜか電子オルガン?が置いてある。オルガンのある銭湯?その上に大入りの縁起モノの額。さらに籠がいくつか置いてあり、アナログ体重系。ひしゃくの縁起モノ。で、なぜか交通事故写真? 警察の免許更新のときにあるような事故写真。立派なパネルになっているが、かなり年季が入っている。30年くらい経ってるんでないの?交通安全銭湯?田舎の銭湯はとにかく訳のわからんところが面白いっす。脱衣場センターにはゴザの1畳ほどのテーブル椅子。


(鶴と亀の額)

(なぜか交通事故写真)

(木の椅子に置き台)

さて浴室へ。これまたミニミニ銭湯だが…ボロいぞ。桶は小型ケロリン桶が一応あるっす。男女の敷居に小判型の浴槽、一応敷居側に岩風呂風に岩が置いてある。周辺がカラン。って、7,8個しかない。天井は四角錐型でセンターに湯気抜き。壁の一部に、50x80cmくらいの浜辺のタイル絵があるっす。

カランに座るが…どうも汚い。あっしもあまり気にしない方ではあるが、それでも気になるほどの感じ。目の前を側溝的に排水溝が流れているが、この溝がなんか掃除してないみたいなのであるっす。東京銭湯っつーのは、綺麗なのが当たり前だが偉いもんだ、とふと感じるっす。

カラン前に置き台的に一段、「へばりつけて」あるっす。カランは逆三角形のタイプ、一部シャワーがないので、一応シャワーのあるカランに座り、 シャワーを捻るが…いつまで経っても熱くならない。仕方ないので、カランの湯を使うが、これまたすんごい熱い湯。赤カランを押すと、湯気がもうもうと出てくるっす。恐ろしい。でも湯量はそんなにないっす。

で、浴槽へ。小判型の浴槽で、一応ジェットらしいノズルが一つだけ出ていて、気泡が出ている。が、が、が。この浴槽…湯が半分くらいしかないよ。これってもしかして、お湯をケチってるの?浴槽は一応深いので、肩まで浸かることは出来たが…

しかも湯温は41度くらいか?かなりぬるめの湯。まあこの時点で他に浴室に客もいなかったので、この際身体をずらしてゆっくり入る。こんな銭湯ではあるが、なぜかC級の安らぎを感じる。これって貧乏症か?いや、どんな局面も「良く考えよう」とする、積極的な感覚といっておこう。

「貧乏症だよ」(天の声)

上がりは…って足拭きマットがまた汚そうで水虫でも移りそうなんでちょっと注意。ドリンクは残念ながらなし。番台を見るとまた誰も居ない。まず常連ばっかりなんだろうなあ。こんな銭湯でも地元ではかけがえのない存在なのだろう。いやしかしマニアにとっては地方の銭湯は面白いっす。ところで 「みかど湯」気になるぞ〜。誰か行ってみてくれ〜。ちなみに岡山の銭湯は80%が日曜日定休っす。これも東京では都心部以外ほとんどないパターンなんで面白いっす。

(2001年5月)