場所 JR新今宮駅 or 地下鉄 動物園前駅 徒歩3分
もしくは阪堺線 今池駅 徒歩1分
前々から行きたかった、全国でも珍しい男湯のみの銭湯、西成の今池湯へ。行きは動物園前から…動物園前の商店街は濃いっす。立ちのみだのそんな呑み屋ばっかり。明るいうちからそのうちの一軒に入ってみる。TVでは競輪の中継、競馬新聞見ながら酒呑んでる客、これは東京でいえば浅草あたりの感じ。だけど、東京に比べてこの辺りは呑み屋が圧倒的に多い…
 （動物園前商店街） |
 （暖簾が呼んでいる…） |
こういう店で自然に呑むには、妙に意識しないのが自然っすね。卑屈っぽくなったり、丁寧すぎたりすると何となく浮くし、図々しく店の人間に話しかけて、話すネタなさに全部質問ネタになっちゃったりすると最悪。ビールを頼むと「アサヒ？キリン？」これは0.5秒で「キリン」。でも大阪ではアサヒ人気が強いんすよねえ。じゃこ天にタコの天ぷら、数の子なんかを適当なタイミングで頼む。1350円也。
（メニューがやっぱり東京とちょっと違うっす）
さて、じゃ銭湯に行くか…と荻の茶屋地区に突入。この辺りもドヤが多い…大体2000円しない程度だけど、結構いい浴室備えてるところもあるみたいっすね。今度仕事じゃないときに、一回泊まってみようかなあ…ディープエリアを進む。路上で寝てるオッサン、酒呑んでるオッサン、いろいろ。西成警察署の塀は高いっす。ここから阪堺電車の今池方面へ。堺筋に面して煙突発見！最寄は今池駅だけど、動物園前、あるいは新今宮からも3分ほど。いや〜、ここまで来ました。
 （路上で寝てるオッサン 西成の救急車は大忙し） |
 （西成警察署、ガード堅そう） |
 （あいりん福祉センター、今日の寝床を求める人の行列） |
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入り口には牛乳石鹸暖簾。中にすぐ、入浴券の自動販売機が2台、その脇に「すみませんが、入浴券を買ってください」とあるっす。「すみません」とな…で、この入浴券が面白いっす。タダの入浴のみの360円から入浴&貸しタオルの380円、その他石鹸やシャンプーの組み合せでいろいろあるっす。っつーても最高額で500円ちょっと。基本的に手ぶらの人が多いんすね。
（そこまで卑屈にならんでも…
いや、これが大阪っつーもんか）
さて、何でこの銭湯にこだわったかっつーと…何と、この銭湯は男のみの銭湯。といっても最初からそうだった訳ではない模様で、どうも男湯は混雑するのに女湯はガラガラ、っつーことで、ある時男湯専用にして男女の敷居を全部とっぱらってしまったっつーことっす。全国でもこんな銭湯は珍しい。
中に入ると番台だが…いや〜、びっくり。確かに脱衣場の敷居が全くない。銭湯とはかくも広いもんだったのか…男女一緒にすると広さは2倍にしかならないはずだが、3倍以上に感じるっす。脱衣場の真ん中に番台。何か、確かにヘンな感じ。テーブルがそれぞれ2個、その上に金タライ、水を張っているから灰皿代わりか。洗濯機と乾燥機、IUCHI SCALEのアナログ体重計、旧式のマッサージ機が一機。あいりん地区の銭湯なだけに、番台も客もテンション高いかなー、と思ったが、予想に反して番台の親父はサービス精神ありそう、客もなんかほのぼのー、のんびりー、してるっす。
さて、さすがに荷物っつーか財布には注意を払うが、ロッカーの鍵はシリンダのがっちりしたもの。これなら大丈夫だろう、浴槽から見えやすい位置を取る。ところでこっちって、「脱衣箱」っつーんすね。
さあ、浴室だ…やあ、広いや。男女の境をすっかり取っぱらっているので、相当広い空間を感じるっす。アーチ型の高めの天井、真ん中に湯気抜き。でも…大阪型のセンター浴槽、脇に1段の典型だが…左右に一つずつ。これって絶対ヘン〜。しっかりと片方は「あつめ」片方は「ぬるめ」になっているっす。素晴らしい。
桶は浴場組合マークの入った黄色い小型桶。カランはツルカメのピンク&青の丸型、シャワーがちょっと弱いが、湯量、湯温OKっす。で、椅子が据えつけの石の椅子になっているっす。なかなかナイス。石の椅子って座り心地いいんすよー。客は爺さんが多いが、まずまず入っているっす。カランは浴槽を囲んで周辺部に。一部、男女の境の名残のような部分にもカラン。
さて、まずぬるい方の主浴槽へ。温度は42度くらいで、浅深の2槽のセンター型、フチに一段、腰を掛けれるようになっているっす。ところで大阪の浴槽って、浴槽のフチがみんな石になってるんだけど、これってあっし大好きなんすよねえ。続いて熱い方へ。こっちは44度くらいっす。
続いて奥の副浴槽へ。副浴槽もしっかり左右に2槽。バイブラに、背中の部分が丸くなった1穴式のジェットが3個。ちょっと間隔狭いかな。あと、端がデンキになっているが、デンキはなかなか強いっす。しばらくデンキ風呂を堪能。温度はぬるめで40度くらいかなあ。
入り口に掛け湯用の湯溜めがあるが、なんとこの銭湯、しっかりミニ水風呂も隅についているっす。一人がせいいっぱい入れる程度の広さ、冷却はしていないんで、普通の水の温度だけど、やっぱり水風呂があるのは嬉しいっす。あと、その近くに水シャワーもあるっす。
上がりは脱衣場でまったりと一服しながらドリンクをチェックする。10種類くらいかな？一般的なものだが、結構飲まれているような感じっすねえ。っつーわけで、大阪のドヤ街にありながら、なんかまったりゆっくりした空間だったっす。まあまだ明るいうちだったからかな？
（今池商店街）
帰りはあいりん福祉センターの脇を通って新今宮へ戻るが…「シェルター」を求めて、すんげー行列。好況にならない限り、これは解消されんだろうなあ。回りでいろいろと怪しいものも販売中。写真取りたかったが、ここでカメラを出すと身の危険があるかもなー、と思い遠慮しておいたっす。
（と、言いながらしっかり撮るヤツ。中心部のテントが並んだ公園）
（2002年6月）
