千寿温泉

aqua.gif (191 バイト) 場所 地下鉄 田辺駅 徒歩3分

さて、今日はどこの銭湯に入るか。とりあえず南下してどこかの駅で降りれば、大阪は銭湯がいっぱいあるに違いない。と、何も考えずに 大阪の地図を握りしめて御堂筋線へ。まず動物園前で下車するが、ホームで電話帖を見るとあいにく定休日が多い。再び地下鉄に乗る。じゃ天王寺か?いや天王寺ならいつでも行ける、と次の昭和町で下車。

少し歩くと、池の向こうに銭湯があるらしい。てくてく歩き、高速の下あたりで銭湯発見。千寿温泉とあるが、一部碑に千住湯とある。どっちが正しいのかな?きっと昔は「湯」だったんだが「温泉」に切り替えたん だろうなあ。

大阪銭湯に珍しく、「千寿温泉」と大きな名入りの暖簾。玄関が結構立派で、石板の碑のようなものがある。こういうところにカネかけるのが銭湯の心意気っすね。下足の鍵は…TSURUKAMEとあるニュータイプの鉄鍵。これはかなり新しい。鶴亀っつーのはどこにある、どんな会社なんだろうか。

中に入るとフロント形式。奥にロビー。フロントで銭湯料金とサウナ代100円を払うと、小さいタオルをサウナ証に貸してくれる。なんとここは塩サウナ。塩も50円で売っているので購入。

脱衣場に進む。ロッカーは…これまたTSURUKAMEとある。ううむ。一部に6個ほど縦長タイプのロッカーもあるっす。隅には脂肪計付きの体重計。床にはゴザが敷いてある。大阪の銭湯って、下に敷物してる脱衣場多いっすね。東京だと板の間剥き出しが多いが。

さて浴室へ。多施設型浴場。天井は四角錐のような形状で、センターに湯気抜き部分がある。まず手前のカランへ。桶は洗面器型の普及品。カラン、シャワーともに新しく温度もよく、湯もたっぷりなんだが、「押すとしばらく戻らない」タイプっす。このタイプだとお湯を止めることが出来ないんで、あっし的には嫌いっす。特にシャワー部分は押しボタン。

良く周りを見渡すと、結構混んでいる。大阪の銭湯の特徴は、客の年齢層がまちまちっつーことっす。関西は結構若い客も多いんだよなあ。風呂が一種の文化として確立しているんだろうなあ。対して、東京の銭湯文化は若手の継承がない。あっし的には銭湯側の理由だと思うっす。 関西の銭湯は「よく来てくれた、ありがとう」っつー番台が多いんだけど、東京の銭湯は「入りたいなら入れてやるよ」っつー態度のところが結構多いっす。みんながじゃないけどね。これじゃ、わざわざ家風呂あるのに、銭湯に行こうっつー気にはならんよな。

さて、バリエーション豊かな銭湯だ。どれから行こうか。まずは漢方薬湯。茶色の漢方湯で、色がかなり濃い。入浴剤をケチらずに使っている模様。温度はややぬるめ、42度くらい。続いて…露天だ。完全露天ではなく、天井にシートのようなものがかかっているが、外気は十分。今の季節、冷たい外気とのギャップを楽しむことが出来る。かなり細長い岩風呂で、両端がそれぞれ打たせ湯とデンキ風呂になっている。湯温はぬるめで 40〜41度くらいか。

最近、デンキ風呂マニアのあっしとしては、まずはデンキ風呂。こ、これが…キョーレツ。間隔が広く、電極まで50センチくらいあるのに、 ピックンピックンと身体にくる。まず腰骨周辺にビクビク。あー気色よい。肩まで浸かると、今度は上腕の筋肉が反応。自分の意に反して身体がピクピクと踊りだす強さ。

さて、もう一方のコーナーの打たせ湯へ。湯はね防止カーテンがあるので、他の人を気にすることなく湯に打たれることができる。この打たせ湯もかなり強力。落差が大きいのか?ビタビタビタと思いっきりマッサージされているような感じ。露天センターは通常槽で、外にベンチが一機。

身体を暖めたらサウナに行くか。塩を持って塩サウナへ。センターに大きな「塩桶」があるのだが、「成分調整用、使用不可」と謎の注意書きがある。塩を買ったが、「マイ塩」持参の人も。TV付きはうれしい。たっぷり塩を塗りたくり発汗。もちろん顔にも塩塗り。

塩サウナの常として、出口には立ちシャワー。もちろんこれを使う。で、水風呂へ。これがなかなかの冷たさで、おそらく17度を切るだろう。東京では味わえないキョーレツ感。少し入っているうちに、思わず「ううう」っつー意味不明の単語が口をつく。

何回か塩サウナと水風呂を往復し、やや放心状態。少し休んだら主浴槽群だ。イロモノ系浴槽と、円形の浴槽に分かれる。まずイロモノ 系、温度は42度程度。バイブラと座ジェット2機、エステバス(スーパー ジェット)。この座ジェットが変わっていて、円形になっており、8穴は8穴なのだが、うち4穴が腰周辺を責める構造になっている。もう一つは円形の何も無い浴槽。想像通り湯温はやや高め、43度以上あるかも。

上がりに脱衣場の自販機を良く見てみると…SNOWの字の上に「森永」 の張り紙がわざわざしてある。ここまやらんでも…と思ったが、大阪って被害直撃地域だったか。ならまあそういう気持ちにもなるだろうなあ。ロビーにはもちろんTV、自販機の他にアイスも置いてあるっす。っつー訳で、大阪の地元に根付いた設備型銭湯っす。いいっす。帰りは地下鉄田辺駅から。こっちからだと徒歩3分くらいっす。

(2000年11月)