金川温泉


(両サイドの丸窓がなんともレトロ)

aqua.gif (191 バイト) 場所 JR塚本駅 徒歩20分 もしくは 阪急 十三駅 徒歩30分

廿世紀銭湯写真集に載ってる、淀川区は金川温泉に向かう。っつーか、今日は日本チュニジア戦で、決勝トーナメントを決めた歴史的な日。きしくもまさにその日、試合のあった大阪に居るとは…調子に乗ってそのまま道頓堀に向かってみようかなと思うが、やっぱり銭湯を取ることにしよう。


(夕方の十三の光景)

さてこの銭湯も不便なところにあるなあ…阪急梅田から十三へ。阪急線には丁度競技場からのサポーターと一緒になり、あちこちに青いユニフォームが目立つっす。いや〜、本当に勝ったんだなと実感。十三駅を下車、夕方の十三もエラくなんか濃いっすねえ。商店街アーケードを進み、商店街が切れてもさらに進み…30分くらい歩いたべか?途中にあった菊水湯を眺めたりしながら、ようやく金川温泉に到着。この辺りも町工場が多いのか?貧乏アパートも多そう。かつて工員で賑わった銭湯だったのかなあ。


(途中にあった菊水湯)

さて、大阪型の煙突。ちょうど正面が駐車場っつーかサラ地になっており、正面が良く見える。牛乳石鹸の暖簾、入り口の両脇に丸窓をツブしたような跡があるっす。下足の鍵はおしどり。で…なんと正面に、宝船のタイル絵!が、残念なことにその上からいろいろ張ってあり、全体を確認できず。


(宝船と思われるタイル絵)

中に入ると当然のように番台。360円払う。洗髪料10円のところに横線が引いてあるので、洗髪料はとっていない模様。大阪もこの洗髪料が残っているからややこしい。取るところと取らないところがあるんすよね。脱衣場天井は大阪標準高さ。結構中に親父が多く、野球とサッカーの話。話の内容だけ聞いていると、阪神ファンなのか巨人ファンなのか分からんが、油断してはならない。それにしても声が大きい…良く喋るな。

浴室へ。大阪典型の四角錐型天井、センターに湯気抜き。桶は「一日の疲れは…」とコピーが書かれた赤い小型桶、たまに見かけるものっす。大阪サイズの緑椅子。カランは赤青の丸型カラン、シャワーがちょっと細いか?湯温はやや熱め、あっしには問題なし。

さて、この銭湯の一番の特徴…それはタイル絵!まず男女の境に花鳥風月が書かれた、大きなタイル絵。パステル系だが、かなり古くかすれているっす。さらに奥の岩風呂部分の背景が、鯉の滝登りのタイル絵。見事なものっす。

浴槽へ。古い銭湯ながら、それなりに充実。まずは奥の鯉のタイル絵のある槽へ。ここは絵の下が隠れちゃってちょっともったいないけど、岩風呂になっているっす。で、デンキ風呂。ちょっと電極が分かりづらい。知らない人が風情をもとめて「よいしょ」なんてやって、いきなりビリビリときたらビックリだろうなあ(ニヤニヤ)。デンキは中くらいの強さっす。

さらにその隣、すなわち浴室奥の部分だけど、2穴のジェットが2機。ちょっと間隔が狭いかも。さらに隣に打たせ湯、これはちゃんとついたてがあって、回りにお湯が飛ばないのでゆっくりと湯に打たれることが出来るっす。メインディッシュの主浴槽は、大阪型のセンター浅深2槽式、温度は43度上か。

で、この銭湯、ちゃんと乾式サウナもついているんだけど、「必ずバスタオルを着用して入ってください」貸しバスタオル代が100円だから、手ぶらだと実質100円っつーことか。たかが100円だから、番台あたりに書いてあれば払うんだが…中に入ってからだと遅いよなあ。っつーことで諦めるが、3人くらいの小ぶりのサイズっす。あとは水風呂が隅に一つ。水風呂あるのは嬉しいなあ。

上がりは板倉のレモンスカッシュ、この他にヤシマのマスカットソーダとか、大阪ローカルなドリンクも。ビールもしっかり置いてあるっす。脱衣場のTVでは、相変わらず日本戦の録画が繰り返し、繰り返し流されるっす。っつーわけでタイル絵が印象的な、超地元系の銭湯だったっす。が、写真集にも載ったことだし、時折マニアが人知れずひっそりと訪れることになるんだろうなあ。

帰りはJR塚本駅方面へ。こっちの方が若干近く、徒歩20分くらいかなあ。夕飯代わりに塚本駅前で大阪名物そばめしとビール。このそばめしが結構イケたかもしれん。でも、こっちじゃ本当にソースコテコテ、甘めに仕上げるっすねえ。

さらに…結局道頓堀に向かう。やや落ち着いたかな?と思っていたが…御堂筋が…なんば辺りから心斎橋駅の北側まで、ずっとパトカーの列。うむ〜、これだけの厳戒体制は見たこと無い。それにもめげず、ミナミには日本ユニフォームのサポーターの群れ!群れ!群れ!みんな通りすがりに「ニッポン!」とやっているっす。なんかにわか愛国心という気もせんこともないが…まあ、そのくらい「軽いノリ」の方がいいっすよね。人ごみをかき分け、戎橋に行くと、あ〜、やっぱりやってる。次々と道頓堀側に飛び込む人。人。人。ギャルもいる。案のじょう、全裸で飛び込む人間も。思わずあっしも一緒になりたい気持ちだったが…風呂上がりだしなあ、そもそも一人だから飛び込ん だ後が面倒そうだ。今日はやめとこ。それにしても、飛んだヤツ、後は大丈夫かなあ。ちゃんと清水湯か桃の湯あたりで身体洗っておかんと、道頓堀川はどんな病原菌いるか分からんから危ないぞ…


(御堂筋、全部パトカーでござる)

(わかりづらいが日本サポーターの大群)

(青いユニフォームがニッポン)

(2002年6月)