宝和湯

aqua.gif (191 バイト) 場所 京王線 つつじヶ丘駅 徒歩1分

つつじが丘の宝和湯に行ったっす。北口を出て徒歩1分くらいの駅間近。こんなところにちょっと良い銭湯があるとわ。マンションが隣に立ち、煙突はマンションの脇をかすめる黒い煙突がにょっとそびえる。で、遠くから見ると…おや、屋根の上に…八角形の湯気抜き?隣がサラ地の駐車場だから、この銭湯もかなりヤバいっす。超駅前だし。


(入り口はこんな感じ、隣にコインランドリー)

建物自体は昔のモダンな建物といった感じっす。玄関入ると両翼に下足入れが延びる。これまた古い下足入れ。タイルの目の細かさからいって、古い建物だなあ。

中に入ると当然番台だが、大型の銭湯。天井も高く、格子っす。普通のロッカーの他に、木のロッカーも。広いガラス戸の向こうは庭。長いすソファ。アナログ体重計。エビス様と大入りの額。いずれも年季。ロッカーの鍵はSAKURAの旧型。

さて浴室へ。これまた大型の銭湯で、屋根はゆるやかなアーチ、てっぺんに八角形の湯気抜き。ちょっと伝統東京銭湯と違うモダンな建物っす。島カランは1列だが、大型銭湯なんで間の通路が広い広い。黄色の無地桶と緑椅子を持ってカランへ。

センターの一列しかシャワーがないので、とうぜんここに陣取る。男女の境は既製品の欧風湖畔のタイル絵。カランはWAGURIのプッシュ型平丸赤青。カランの湯温、湯量はいいんだが、シャワーがちょっとぬるくて使いものにならない。まあいいか。

浴槽へ。壁画は島嶼のペンキ絵っす。その下には広告が2,3…多摩クリスタルの広告もあるっす。これってたまに見るっすねえ。浴槽は標準的な2槽だが、幅広なので浴槽サイズも広い。浅風呂側に1穴のジェットが3機噴出、あとは静かなものっす。湯温は42度、古い銭湯にしてはぬるめかな?いずれにしても広い湯舟は気持ちがよろしいっす。

上がりは長いすで「くー」を飲んで一服、番台前のTVを見てるとゴジラがまたホームランだ。ふと、隣の爺さんに話かけられる。

「仕事帰りですか」
「ええ、新宿で」
「ワタシも新宿で、デパートの警備員やってんですよ」

といろいろ話が展開する。

「4年前に女房を亡くしてねえ、それからは飲みに行くばっかりで」
「ほうほう」
「酒とかよく飲みますか」
「ええ、焼酎とかね」
「良かったらこれから一緒に一杯?」

ありゃ〜、銭湯で爺さんにナンパされちまっただ。が、残念ながらこれから下北沢でスタジオ、今週末はロフトでライブなのだ。

「いやちょっとこれから用事が」
「あれ、おデート?」
「いや、野郎となんすよ」
「最近そういうのも流行ってるからねえ」
「いや、野郎が沢山いて…」

なんてバカな話をしているうちにもう時間、「お先に〜」と外へ。

それにしても、レトロ系のなんか良い銭湯っす。しかし残念ながらそんなに長くはなさそうだなあ。あの爺さんとももしかして今生の別れか?


(全景、湯気抜きの形がユニーク)

Deep Acidの紹介ページ

やすの紹介ページ

(2001年5月)