庚申湯


(これまた立派な銭湯)

aqua.gif (191 バイト) 場所 西武新宿線 田無駅 徒歩15分

さて、田無がやばいと言われているので、今日は足を伸ばして田無に行ってみるか…行きがけは銭湯マップ2002を広げながら電車の中から沿線の煙突チェック。再び行きたい銭湯がいっぱいあるなあ…しかし東京銭湯1010軒を達成するには、時間が足りない。東京の銭湯が1010軒を切るのはあと何年後だろうか?


(全景が観察できる銭湯は珍しい)

田無駅を降りて徒歩で15分ほど、結構遠いっす。三共製薬の脇に煙突発見。ご存知の通り、この銭湯は組合の「OL3人組」ポスターの背景になった、素晴らしい破風造りの銭湯っす。回りに建物がないので、全景が観察できるのが嬉しいっす。脇に回ると廃材が積まれている。屋号入りの高い煙突。まさに東京銭湯のお手本。


(廃材群)

(なぜか脇に祠のようなものが)

入り口にはオリジナルの屋号入り暖簾。下足板の鍵は松竹。中に入ると、一応形は番台なんだけど、なんっつーか番台前に目隠し的にコーナーを設けており、直に脱衣場が見えないようにしてあるっす。もう一度、暖簾をくぐって脱衣場へ。

脱衣場天井は高く、見事な格天井。端がカーブ処理されているっす。男女の境の丸太もなかなか。しかも、床がこれまた立派でピカピカに磨かれているっす。大したものっす。伝統銭湯だが、かなり手入れが良さそう。長いすが二つ、KEIHOKUのアナログ体重計。男女の境はTVでちょうどGY戦をやっているっす。天井から下がった扇風機はゆっくりと回っている。天井扇風機が回っている光景に出くわすのは最近は実は珍しい。結構良く風がくるっす。

さて浴室へ。これまた教科書のような東京伝統銭湯、天井は高い東京型2段の天井。島カランは1列でシャワーないっす。出入り口近くに温のみの立ちシャワーブースが一つ。桶はケロリン、緑椅子。カランは温泉マークの赤青丸型カラン、湯温、湯量はOKっす。シャワーがちょっとぬるいけど、真夏なんで調節してあるんかな?いずれにしても、大型だけど綺麗な浴室っす。

男女の境はタイルに書かれた実に幅広のタイル絵。富士山と海岸の絵っす。さらに浴槽背後はしっかり富士山のペンキ絵、丸山師による落ち着いた画風。精進湖からの絵っす。全体的に、イカにも「カコーン」と音が響きそうな昔ながらの銭湯。ペンキ絵の下には広告がいくつか入っているっす。で、浴室の壁面のペンキもかなり綺麗。塗ってまだ間もないのかな?

浴槽へ。これまた教科書的な2槽式、浅風呂は片方がバイブラ、もう片方に2穴のジェットが3機、快調に作動中っす。深風呂は泡になっており、温度は42〜43度っつーところ。実に東京銭湯っす。

上がりは番台前で三ツ矢サイダー缶100円を購入。その他、パックもののジュースやビールも置いてあるっす。広い脱衣場だが、ちゃんと縁側もあるっす。庭には池…鯉はいないのが残念。隅にOL3人組ポスターが貼ってあるんだけど…何もコメントなし。奥ゆかしいっちゃ奥ゆかしいのだが、せっかくなんだから「この銭湯は当湯です」とかPRしておけばいいのに。常連の人でも解説があって初めて「お、そういやそうか」と分かる人も多かろう。何しろ、毎日破風造りの銭湯に通ってる人は、全ての銭湯が破風つくり、と思いがちだもんねえ。

っつーわけで、客入りはそんなにあった訳ではないから経営状態は良く分からんけど、銭湯としては手入れもしっかりしている伝統的な立派な銭湯、設備が充実している訳ではないけど…西東京市の文化財として、しっかりこれからも守っていって欲しいものっす。


(側面からのショット)

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(2002年8月)