又六湯


(実に綺麗な千鳥破風、軒先に祭りの提灯)

aqua.gif (191 バイト) 場所 南千住駅 徒歩8分

さて、幻の「銭湯に行こう」をオヤトコ選手のアシストでゲット出来たので、受け渡しをかねて南千住の又六湯へ。南千住駅下車、直で行けば8分ほどだが、今日は何と天王祭の日。あっちこっちに神輿が出て、祭の衆と観光客だらけ。人波を掻き分け、神輿と神輿の間をすり抜けて、なんとか又六湯到着。


(祭り光景、ギャルも結構多いのだ
明治天皇にまつわる祭りらしいっす)

(ガキンチョも参加)

(てっぺんに金の鳥)

ところで、実はこの銭湯で銭湯マップ2000見開きページ全踏破…っつーても、見開き全部、最低1軒は行った、っつー意味っすね。意外と遅かった感じだが、荒川3は、前に大一湯の廃業にばったりあってから、あまり行く機会がなかったのよ…そもそも千住は世田谷から遠いのだ。次の目標は、銭湯マップ2000、片側も含めて「全」ページか?それとも、密かに「山の手線内全軒」っつー目標もあるっす。だから何だっつー訳でもないんだが…

住宅街の小路沿いにあるが、これまた千鳥破風の立派な銭湯。なかなか惚れ惚れする外見っす。背後に巨大煙突。牛乳石鹸の暖簾。典型的な東京銭湯っす。なんて周辺回って写真とってたら、これまたオヤトコ選手との待ち合わせに大幅に遅れてしまった…あわてながらもしっかり55番の下足板を取って中に。


(この銭湯、東京では珍しく扇型の「男」「女」の板っすね。)

浴室の方を眺めると…お、あの腹はまさしくオヤトコ選手。最下座に座っている。速攻で服を着替えようとするが、なんか違和感…番台を眺めると、お姉様がニヤニヤ笑っている。あ”〜、銭湯代払うの忘れた!照れながら番台へ戻って400円払うが…ここで気がつく。このお姉様…美人じゃん!「又六湯」っつー屋号から、てっきり「又六爺さん」が座っているものと連想したが、まだ若い美人の番台お姉様。後から、姉妹の姉らしき人が来たから、どうも妹らしい。

さて、改めて脱衣場を眺めてみるっす。天井はむろん高く、立派な格天井。端が綺麗にカーブ処理されているっす。YAMATOのアナログ体重計。脱衣場のサイ ドが少し張り出した形になっているっす。ロッカーの鍵は松竹の板鍵、張り出した部分に木のロッカーも残っているが…ここでレアもの発見!この鍵。TOKYOとあるのは、たまに見かけるものだが、なんだこれは!?「宝船」?まさしく宝船マークのロッカー鍵。これは初めてだ…まだまだ新しい発見があるなあ。しっかり丸籠も設置。いずれにしてもシンプルな脱衣場っす。

あまりオヤトコ選手を待たせてはイカんと浴室へ。浴室天井は高い、東京型2段型。まだ明るくて、天窓からの陽光がいい感じっす。桶は黄色の無地桶。島カランは1列。真中のカランは傾いた鏡のみでシャワーなし。カランは水色とピンクの5角のWaguriのプラスチック。シャワーはちょっと細いかなあ。カランは湯量、湯温ともにOKっす。客は爺さん達がそこそこ。祭りが終わったら、この銭湯もどっと混むのかもしれんなあ。

浴槽背後は早川師の富士山のペンキ絵。伊豆からのショットで、例によって波が岩に当たって砕けてるっす。平成11年のものだけど、意外にまだまだ綺麗。男女の境は富士山のモザイクタイル絵っす。

さて浴槽へ。典型的な東京型2槽、浅風呂が3穴のジェットが2つほど、深風呂は泡になっているっす。温度は44度くらいあるかな?やや熱め。温度計は46度以上を指しているが、もちろんこんなにはないっす。まあ明るいうちの風呂はなかなかいいっすねえ。

上がりは…ドリンクはそんなに多めではないっすね。約束どおり、オヤトコ選手とコーヒー牛乳。脱衣場で一服するが…このテーブルがなかなかよろしい。6角形の年季の入った木のテーブル。うむ〜、なかなかいい感じ。銭湯黄金期は銭湯も金持ちだったから、手のかかるものを作ったんだろうなあ。木の長いすもよろしいっす。無機質清潔のスーパー銭湯も悪くはないが、こうした古い木の感触が至る所にある、昔ながらの銭湯も捨てがたいものがあるっす。

さて、美人の番台お姉様の笑顔に送られて、オヤトコ選手と南千住の街へ一杯繰り出す。祭りだから、駅周辺は営業してないみたいだなあ…てくてくと、三ノ輪方面から…山谷方面へ。途中、ドヤ街に入りかけのあたりで、これまた「大衆酒場 双葉」の暖簾を発見。かなり濃そうだが…とりあえずいってみますか。

結構キている、カウンターだけの店。椅子は丸いパイプ椅子で、相当古ぼけてるっす。とりあえずビールと料理を2,3品。他にホッピーその他、メニューもなかなか濃いっす。まあドヤの中の飲み屋だし…って、確か昨日は西成で呑んだんだよなあ。連続して東西の名所訪問か…

例によって、二人で各地の「報告会」なんぞボソボソやってると、カウンターのお姉様が、「もしかして報道関係の方?」どうやら、話の内容から、マスコミ関係の人間に間違われたようだ。 

「いやいや、単なる銭湯マニアなんですよ」
「あら、各地の温泉めぐりとかしてらっしゃるの?」
「いや、温泉でなくて銭湯なんすけど…」
「あらそう、でも温泉っていいわよねえ。」
(だから銭湯だっちゅーに!)

なかなか気のいいお姉様で、それからしばらくよもやま話。千住の地元系とはいえ、しばらく銭湯に行ったことがなかったらしい。オヤトコ選手と二人、たっぷり銭湯のPRをしてきたっす。なかなか味のある店だったっす。ボロいけど。1時間ほど呑んでから、本日のワールドカップ、日本ロシア戦TV観戦に間に合うように、それぞれ帰路につくのだった。


(ここの神輿は左右に揺らすのが特徴)

(笛とともに左右に、これ結構疲れるよなあ)

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(2002年6月)