高城湯


(良く見えないが、綺麗な千鳥破風、玄関脇のタイルもそれっぽい)

aqua.gif (191 バイト) 場所 南千住駅 徒歩5分 もしくは三ノ輪駅4分

やばい…やばすぎるぞ!

南千住へ。南千住は滅多に来る機会がないからなあ…とりあえず駅周辺、一通り見て回ってみるか。まず一番駅に近い草津湯へ。路地奥に、立派な唐破風の典型的銭湯。さらに新柳湯。ここはビルっつーかマンション銭湯。っていっても、かなり古いマン銭だな。脇に廃材が積まれているっす。次に大黒湯、ここは住宅街の中の、割と一般的な銭湯。それにしても南千住、高いビルが少なく小さな家や店が密集してるっす。おかげで煙突をすぐに発見可能。しかし何だな、こんなところもいずれ再開発しないとどうしようもないんだろうなあ。


(草津湯、立派な唐破風)

(大黒湯)

(新柳湯、古いビル銭湯)

(新柳湯脇の廃材)

さて高城湯。常磐線の近くにあるっす。三ノ輪の方からだと4分くらいで、こっちからの方が近いか。すぐ近くに都電三ノ輪駅へのビルがあるが、これまたエラくクラシックな建物。すぐ脇に日光街道。ここは閉まるのが早く、最終入店22:30らしいっす。行きにくいところから行っとくのが鉄則なんで、本日ここに決まり!

屋号入りの巨大な煙突。そして玄関はやたらと風格のある、立派な千鳥破風。これはなかなか凄い。期待できそうな銭湯だ。シンプルな入り口。玄関入ると、正面にフクスケのタイル絵。そしてペンキの塗られた下足入れだが、下足板の鍵が…こりゃ旧型のさくらだよ。「さくら」っつー文字の入っていないヤツっす。


(「お待ちしておりました」と喋り出しそう)

狭い戸をあけると当然のように番台。目隠し板が曲線模様に切られているっす。それにしても…「いわゆる東京銭湯」だな。高い脱衣場の天井、格天井。端がカーブ処理されいて、真ん中に巨大扇風機がぶら下がっているっす。床はピカピカに塗られている。アナログ体重計。木のベンチが二つ、綺麗に磨かれた貫禄のあるもの。大黒柱に柱時計。縁側に庭。余計なものが全くない。ドリンクさえ置いていないっす。しかしながら、実に綺麗に掃除された銭湯。風格があるっす。ロッカーの鍵は、松竹のシリンダ錠。

しかしながら、ここに大きな問題が…客があっし以外いないのである。うむ〜。こんな素晴らしい銭湯が…まあ昔ながらの銭湯だしなあ。ロッカーの上にTV、GB戦か。何?1-4?ダメじゃん。打席にゴジラ。

浴室へ。これまた天井高い東京型2段。タイルは全体的に白く、2001年宇宙の旅のような雰囲気。ペンキ絵があったらしいのだが、水色に塗られている。客がいないからなあ。なんっつーても、この大型銭湯に、客はあっし一人のみ。静かだ…桶は睦和のケロリン黄色だが、これまたかなり古く、色が変色しているっす。

島カランは1列、鏡もシャワーも無しなんで、シャワー付きの男女の境側に陣取る。島カランの端に、ポチっと水呑み蛇口が上向きについているっす。廿世紀浴場にもこれがあったなあ。カランは茶色の5角、シャワーの湯温、湯量はいいんだが、カランの湯が…かなりぬるいな。温度が上がらない。客がいないからだろうか。しかし…本当に誰も入ってこないよ。こんな立派な銭湯なのに、実にヤバ銭。

浴槽へ。東京型典型の深浅2槽式だが、背後に鯉の滝登りのタイル絵。むろん章仙師のものっす。鯉が12匹に金魚が3匹。浅風呂は1穴のジェットが3機、檻から湯が出るタイプっす。温度は43度くらい。深風呂にも1穴ジェットが1機。明るい、白い銭湯、この広い風呂にあっし一人とは…贅沢だ。王様じゃん。

しかし…これで大丈夫なんかな。大型銭湯って、維持費だけで相当かかるだろうに。しかもこの銭湯、広大な脱衣場、客はあっし一人っつーのにしっかり冷房もかかってたし。なんかヤバいよなあ。

上がりは…ドリンクもないが、木のベンチがやたら座り良さそうなんで、一服しながらTV…あれ?さっき入るときゴジラだったのに、まだゴジラが打席にいる。あ”、打者一巡!?なんて思っている矢先にホームラン。げ、9-4?8点も入ったんかよ!?ホームランと同時に女湯側から歓声。といっても2,3人だが。結構女湯にも野球ファンって多いんだよなあ、漏れ聞く声からは。

それにしてもいい銭湯、シンプルで綺麗に手入れされているっす。が、客があっし一人じゃ…帰り際にやっと、別の客と入れ違う。ってどっちにしても客一人か。ヤバい。ヤバすぎる。早くいっておいた方がいいぞ!帰りは三ノ輪の駅に行く途中、ラーメン300円、餃子200円っつー店があったので寄る。この値段にしては…旨いじゃん!おまけに店のギャルが気配りのいいギャルだったぞ!


(都電三ノ輪駅入り口のレトロな建物)

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(2002年7月)