稲荷湯


(2004年1月撮影)

aqua.gif (191 バイト) 場所 地下鉄大手町駅 徒歩3分

神田の稲荷湯に行ったっす。大手町から首都高を超えるとすでに神田の町並み。この辺はまだちょっとだけ、昔風の商店が生き残っている。銅板(っつーても緑青化してるけどね)で覆った木造建築っつーのは、関東大震災後の建物らしいっす(延焼を防ぐため)。この辺りは空襲でも焼け残った建物があるのか?

さて稲荷湯。大手町駅から徒歩3分くらい。しかしまあ、マンションとかの宣伝で「大手町から快速で35分!」なんっつー宣伝があるが、「大手町から徒歩3分!」とわ…

で、典型的なビル銭湯。ビルの上部に煙突が。入り口はあまり目立たず、「稲荷湯」の暖簾で銭湯とわかるっす。男女別れた番台形式。下駄箱には「マラソンの方は脱衣場に運動靴を持ち込まないでください」と注意書き。そうか、この辺りも皇居マラソン組がいるのか。っつーかジョギングだよなあ、わざわざ「マラソン」というあたりがいかにも銭湯臭い。

入ると小ぶりの銭湯。が、ビル銭湯にしては天井はまあ高い。脱衣場ロッカーは両壁側のみ、真中にソファ、アイスクリームのケースとちょびっとだけのドリンク冷蔵庫(これは珍しい、ホントにちょっとしか入っていない)、マッサージ機、ついでに「生きてる」洗濯機が一台ある。入り口上部に「稲荷湯さんへ」っつー飾りがある。男女の境は柱時計。

じゃあ中に入りますか。桶は緑色の何も書いていないもの。カランは一般的、シャワーもまずまず。出入り口近くに立ちシャワーひとつ。この辺り常連が多そうなので、ちょびっと遠慮して窓際下座に陣取る。

さてメイン浴槽。壁画はないが、背後が少し窪んで、茶色の模様入りタイルがいくつか埋め込まれている。わりと上品かも。浴槽は2槽式。片方は泡風呂だが…もう一方の円形槽が、この銭湯名物の「アワ風呂」。バイブラとジェットの複合になっている。ジェットは4方から噴出し、湯をかき混ぜ、細かい泡を発生させる。ううむ、洗濯機っぽいかも。

壁際にはちょっとマンガ風の能書きが。石鹸、洗剤は一切使っていません、と書いてある。そりゃそうだ、使ってたら大変だ。しかし、そう間違えるようなキメの細かい泡。入ると、これがなかなか気色良いのよ。

両方の浴槽に交互に入る。温度は44度くらいかなあ。年寄りが入りにくそうに している。ところで、最近の東京の年寄りって、熱い湯に弱いっす。まあお身体に悪いことはやらない方がいいと思うが、ホントに弱い年寄りが増加しているような気がする。熱そうに入る年寄りを傍目に、一気にズブズブ。あー気色良いっす。

上がりはヨーグルトドリンクで一服しながら、スポーツ新聞を読む。しかしまあ、便利なところ(?)にある銭湯っす。ひょっとして東京駅から一番近いのか?


ビルの上に煙突

(2000年7月)


大手町で小一時間ほど中途半端な時間が出来た…寒いし銭湯だな、っつーことで久しぶりに稲荷湯へ。なんといっても大手町駅徒歩3分、鎌倉橋を渡ったすぐ向こうにあるっす。とは言っても完全ビル銭湯、ほとんどどこに銭湯があるか分かりにくいっす。暖簾でようやく銭湯と分かる感じ。

毎度ながら、この銭湯は皇居マラソン客が多いらしく、いろいろと注意書きが書いてあるっす。下足板の鍵は松竹…あれ、この松竹の鍵、新品じゃん…新しくしたのか。中に入ると驚き、何とフロント形式。確か前に来た時は番台だったような気がしたが…フロントに改装したのか。時代の流れだなあ。フロント前には小さなロビー。ここでは喫煙可能だけど、中は禁煙の模様。これまた時代の流れの分煙化。番台で400円払って中へ。

もちろん、脱衣場の基本的構造は変わっていないが…ロッカー新しくなったのかな?新品のロッカー、真ん中辺りに隙間のある、使いやすいものっす。鍵は松竹のシリンダ。IUCHI SCALEのアナログ体重計、旧型マッサージ機。真ん中に長いす。男女の境には柱時計。

さて浴室へ。ビル銭湯なんで天井はフラット、高さはビルにしてはやや高いっつー感じだろうか。島カランは1列、桶はケロリン黄色。カランは赤青の5角プラスチック、シャワーともども湯量、湯温OKっす。客は…時間が早いせいか、親父が多いんだが、この親父達がなんっつーか…「東京弁」で大声で話をしてるっす。東京のド真ん中なのに、このローカル感はなんなんだ…

さて風呂だ、基本的に一槽。湯温は43〜44度くらい、最近の東京銭湯の中では高めの部類だろう。窓側にミクロバイブラ、端の方がやや大きめの泡が噴出してるっす。センター側に3穴の座ジェット、あとはボディジェット、最後に背中と横からのやや変則的なジェット。なんっつーか、清潔感のある銭湯ではあるっす。

上がりはフロント前のロビーで一服、ドリンクはそんなに種類はないが少々、なぜか中身の入っていない氷のクーラーがあるのは前と同じだったような。まあ、改装してかなりのモノを新調したっつーことは、これからもずっと営業するっつーことっすね。都心に銭湯があるなんて素敵ではないっすか。

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(2004年1月)