場所 地下鉄新富町駅 徒歩3分
ビッグサイトでえらく汗をかいた帰り道、飯&風呂で中央区の入船湯へ。新富町駅から徒歩3分ほど。中央区はビル銭湯は多いが、この銭湯はまさしく「ビル銭中のビル銭」っつー銭湯っす。名前はレトロっぽい名前なのにねえ。かつては伝統銭湯だったのだろう。ところでこの銭湯、以前は区営だったっつー噂も聞くが…
ビルは本当に一般的なオフィスビル。ニッセイ3丁目ビルだってさ。まさかこの一角に銭湯の入り口があるとわ。階段から地下に潜る。松竹錠の透明タイプ下駄箱。フロント形式でロビーは広い。フロントで400円払うと「貴重品をお預かりしましょうか?」と聞かれる。珍しい。ネクタイしてたから、気を使ってくれたんだろうか?まあネクタイしてりゃ、普通数万円は持っていると思うもんなあ。が、このときあっしのサイフには5000円。わざわざ預けるほどの金額でもない。
脱衣場へ進む。ロッカーは通常タイプの松竹錠、真中に椅子と灰皿。ビル銭なので天井はむろん低い。コンパクトな銭湯っす。入り口に「貴重品は絶対に番台に預けてください」とある。絶対とはキョーレツだなあ、過去にどんな事件があったんだろうか?とりあえず浴室から良く見える位置のロッカーを使う。
さて、特に目立つものもないまま浴室へ。天井はかなり低い。浴槽は片側にあり、その逆がわにカランと島カラン。カラン並びは855で計18。桶は見たことない緑色のタイプ。地下なので窓もない。本当に「浴場」であるっす。
カランは5角のタイプ。シャワーはステンレスでなかなかよろしいのだが、シャワーの温度が相当低い。これはイカンっす。結構混んでいる。50くらいの親父が多いっす。さて風呂に入るか。
浴槽も何もない深風呂と、ジェット2機のありふれた浅風呂。ここまではありきたりだが、この風情のない銭湯に一点の名物。明治8年作の永代橋周辺の絵であるっす。壁画というほど大きくはないが、壁に書かれてある。これは珍しいっす。よしよし。
浅風呂の方の温度計が静かに44度を指している。中に入ると、まさに44度くらい。ジェットは強めでよろしいっす。フチに腰掛けて足だけ入れている親父を尻目に、深風呂の方に一気にはいる。こっちは45度くらい。ううむ、よろしい。しかし最近の50くらいの親父は熱い湯に弱いタイプがメチャ多いっす。
浴槽横に立ちシャワー2機。ここで冷水をかぶってあがり。脱衣場では地場系の親父が昔話をしている。なになに、良く皇居までいって野球やった?オレは軍用地の跡地でやったなあ、とかその手の話。あと、近所のイベントの話。
(江戸っ子風アクセントでお読みください)
「最近の若い人は金儲けうまいからなあ」
「うんうん」
「いいことだと思うよ」
「うん〜」
「でもね、縁日とか行って、なんとかならないかなとか思うことあるよ。 売ってるものが結構高いんだもんねえ。なんとかならないもんかねえ。」
(以下いろいろ続く)
しかしまあ、ビル銭になっても、地場の親父たちのサロンでありつづけるわけだな、銭湯は。
Deep Acidの紹介ページ
やすの紹介ページ
(2000年7月)