勝どき湯

aqua.gif (191 バイト) 場所 地下鉄 築地駅 徒歩15分

っつーわけで、早速改築前の勝どき湯に行ってみたっす。晴海行きバスで勝どき2丁目下車5分ほど。最寄の駅は築地で、15分っつー ところかな?この辺りも古い町並みなんだが、再開発でところどころドーンドーンとビルが建っているっす。

さて勝どき湯。遠くからも煙突発見。なにしろ、周辺部分が全部ハダカ、駐車場とかになっている。ありゃ〜、これじゃ立て直すのも無理ないな。入り口正面にアーチ型の「勝どき湯」の看板が目立つ。これをくぐって入り口へ。なぜか入り口には「帝国湯」と書いてある。あれ?と思い 煙突を再び見ると「帝国湯」???経営者が変わったのか?「帝国湯」っつーネーミングが悪くて変えたのか?


(なぜか「帝国湯」)

全体的に伝統銭湯だが、フロント形式。脱衣場は広め。結構大きい銭湯じゃん。両翼にもう一段スペースがあるタイプっす。鍵は松竹錠。終了を目前にしてか?余計なものは一切ないっす。ロッカーの数は多い。かつてこのロッカーが埋まったこともあったのだろうか?で、びっくりしたのはこの銭湯の、浴室ドア上部にあった「入浴者心得」なんと昭和27年のものだったっす。S27っつーと、50年近く昔…そのころのガキも今や爺さん。50年も客を見下ろしていたんだなあ。

早速浴室へ。大き目の銭湯だが、島カランは一列にとってあるためにかなり余裕があるっす。カランもレバー式の古いもの、扇マークが書いてあるっす。シャワーは出がかなりよわく、ほとんど「ちょろちょろ」状態。桶はかなり古いケロリン。カラン周りのタイルは、目が細かい古いタイプのもの。しかし、銭湯の歴史を調べるにあたって、タイルについてもいろいろ知っていた方がいいのだろうなあ。出入り口両側に立ちシャワー、区切りはかなり古いタイプ。来ている客は爺さんばっかりだなあ。

さあて浴槽へ。この浴槽がこれまたかなり古い。しかも面積が大きく、足をゆっくり伸ばせるタイプ。深浅2槽式、浅風呂には縦2穴のジェットが2機、深風呂は泡風呂。なんつーか、古いタイプの貫禄ある浴槽っす。湯温度は43度くらいかなあ。しかし東京で45度上の銭湯はめっきり見なく なったっす。

壁画部分。かつては明らかにペンキ絵があったと思われる壁だが、今や水色一式に塗られている。その下のタイル絵がなかなかいいっす。動物の絵。しかも子供向けの幼稚画っす。おサルさん、ウサギさん、キツネさんがみんなで遊んでいる絵。しかもお日さまがニコニコ見守っている。男湯では珍しいタイプの子供向けタイル絵。

全体的に歴史を感じさせる、重厚な銭湯っす。いや〜、なくなる前に来て良かったなあ。脱衣場で一服、見ると縁側があるので、縁側に出てみる。かつては明らかに池があった模様の庭。結構大きな縁側。もちろん縁側の奥にはお手洗い。

脱衣場には、明日で終了の旨の紙が張ってある。14年1月に現在の場所を移転して、新しい銭湯としてスタートの模様。しかしビックリしたのは…次の銭湯が出来るまで、隣湯に車で送迎サービスがあるらしい。しかも20分おき。これは凄い。実施しているのは、この辺りの再開発を受け持つ住友不動産と鹿島建設。こんな大デベロッパーがなにゆえに、こういう大変なサービスをやるんだろうか?銭湯移転の条件?それとも、銭湯に来ている爺さんは昔からの住人なのでサービスするメリットを見込んでのこと?

表に出ると、「帝国湯」の煙突が目立つ。かつてこの勝どきで育った若者も帝国軍人となって出征していった時期があるのだろうなあ。


(勝どき橋)

(勝どき橋から隅田川辺の夜景)

(勝どき橋からの東京タワー他)

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(2000年9月)