三吉湯

（うむ〜、迫力がある）

場所 都営地下鉄線 本蓮沼駅 徒歩3分

これはいい銭湯だったっす。

本蓮沼の三吉湯へ。なんで本蓮沼かっつーと前フリがあるっす。今日はぬるめの露天にゆっくり入りたいなあ、っつーことで板橋の柳湯に行こうとしたのだが…土曜日を日曜日とてっきり勘違いしており、「日曜日に休みの銭湯もなかろう」と休日チェックもせずに出かけたっす。結果…銭湯を目の前にして定休日。しかしもう、身体がすっかり露天風呂を期待してたのだ。急遽、三田線に乗り本蓮沼へ向かう。

本蓮沼駅下車3分ほどで巨大煙突発見。基本的に住宅街の中だが、銭湯を中心にいくつかの飲食店が栄えているようっす。入り口はこれまたカッコいい破風造り。「三吉湯」の屋号も迫力有りカッコいいっす。下足板の鍵は松竹、どうやらこの銭湯、男女週代わりで左右をチェンジしている模様。で、暖簾に「男」「女」表示が入ってるんだけど、っつーことは暖簾も2種類あるっつーことか？

（なんか格好いいよね、これ）

中に入ると、番台をひっくり返したようなフロント形式。天井は高いっす。が、壁紙その他で明るいモダンな雰囲気になっているっす。ロッカーの鍵は松竹錠、しっかり縦長のロッカーにハンガーも入っているのは嬉しいっす。脱衣場には現役の洗濯機が2機、デジタル体重計。

さあ中へ。基本的に大型銭湯、天井高い伝統型東京2段になっているが、綺麗に改装されてて、かなりいい感じ。まず、床のタイルがパステルの4色になっているっす。これは珍しいかも。島カランは2列、カラン間隔は十分に余裕があるっす。桶は屋号入りのオリジナルの睦和の黄色桶。カランは、最新型？板橋辺りで見かける、筒状に突き出たものっす。シャワー、カランともども湯温、湯量ばっちり。

っつーか、この銭湯、軟水銭湯なんすよねえ。そこそこ「ぬるぬる」とした軟水の感触。これはグッドっす。出入り口近くにドア付きの立ちシャワーブースが二つ。

さて、それでは本日期待の露天風呂…ってこれはあんまり露天でないなあ、ドアの外に「外気室」、天井が開閉できる浴室になっているっす。まあそれでも今日のような気温の低い日は、十分に冷気にあたりながら風呂に入ることが出来るっす。この露天は基本的にイロモノ槽、座ジェットにスーパージェット、ボディジェット。温度は42度くらいっす。

で、メインの浴室には壁画はないんだけど、この露天室には壁画…か？タイルの壁にモダンな絵。赤と黒の2色なんだが、オシャレな女性が長いスカート、風でめくれたのか？スカートの端が浮きあがり、赤いストッキングの美脚が延びて、生フトモモ部分まで露出している…って書くとどうみても「エロい」絵だが（あっしのせいか？）、実は全然イヤらしさを感じない、なんっつーかモダンっつーかポップアートな絵。猫が足元に何匹か。へー、この絵、誰の絵なんだろか？座ジェットの水枕はかなり冷たく、噴出も快調でとても気色が良いっす。

さて主浴槽側だ。主浴槽は奥に2槽、基本的に広々とした浴槽っす。壁画はないんだけど、模様入りの茶色のタイルになっているっす。1槽は薬湯槽、 今日は漢方薬湯、宝寿湯。温度は42〜43度くらい、しみじみ浸かる。主浴槽は、岩から湯が出ており、端にデンキ風呂とウキウキ風呂。デンキ風呂はそこそこデンキも強く、足裏だの手首だの、いろんなところにデンキを当てて楽しむっす。で、ウキウキ風呂…しっかり足を乗せるところまで付いているっす。ボタンを押すと底からジェット噴射、ありゃ〜、気色良い…今あっしは、すんげー情けない顔してんだろうなあ。気色が良いので立ちシャワーで冷水を浴びて、再び浴槽めぐり。で、この銭湯、なんと脇に大きなTVまで付いており、風呂に入りながらTVを見ることも出来るっす。

上がりは…脱衣場側にベビーベッドもついてんのね。男女交替だからか？で、ドライヤーなんだけど、普通のハンドドライヤーの他に壁付き？なんか知らんが、壁にファンがついてる固定タイプのドライヤーも。ドリンクはビン群をはじめソフトドリンク類が充実。雪印のリンゴジュースを賞味。ハニップの梅とどっちにしようか迷ったが…良く見ると、脱衣場の床もピカピカだなあ。

脱衣場真ん中に広々とした休憩スペース、テーブルにはむろんスポーツ新聞。で、びっくりしたことに、この銭湯なんと…「煙吸い込みテーブル」がついているっす。会社とかの喫煙ルームとかにある、あの例のファンで煙を吸い込むテーブルっす。こんなの置いてある銭湯は珍しい。高いだろうになあ、が、確かに嫌煙派にとっては、湯上がりに清潔になったところに煙臭くなるのはたまるまい。逆に愛煙派にとっては、これまた湯上がりの一服はたまらんのだよねえ。なるほどなあ、やるなあ。

で、驚きはまだ続く。ふと外を見ると…鳥居？あれ？なんと、普通の銭湯では庭になっているところに「神社」！なんで神社かっつーか、まさに神社っす。これも珍しいぞ。なんっつーか…笑える。

（この窓の外の鳥居は一体…）

っつーわけで大満足の銭湯、サウナはないんだけど、この銭湯なら無くてもいいや。いい銭湯だが、あまり気兼ねするところもない、非常に家庭的なムードの銭湯。「家の近くにあって欲しい銭湯」ナンバーワンだな。

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（2002年1月）