場所 JR総武線新小岩駅 徒歩10分
新小岩のさかい湯へ。しかしまあ、いよいよ電車乗り継いでわざわざこんなところまで遠征するキチガイになってしまったものだ。（遠い目）新小岩を下車、南口線路際をずっと東へ。途中、かつの湯っつー立派な寺社造りの銭湯が目に入る。ありゃ〜、暖簾が裏表だ。さらに通り過ぎて、一応路なりにくねくね行くと、でーんと辺りを威圧する巨大煙突。「さかい湯」のネーム入り。
ここはビル銭湯。上がアパートのようであるっす。入り口が…なんか変わっているぞ。あんまり銭湯風でない。回転する行灯看板、飲食店のようであるっす。カットシールでサウナとかラドンとかベタベタ張ってある。しかし目立つのが、入り口脇にある「湯処さかい湯」の重々しい碑。
さて中へ。玄関脇にはラドンの能書きあり。完全フロント形式。フロントのお姐様は愛想も良い。いろいろ風呂グッズが置いてある。ここで銭湯料金400円とさらにサウナ料金300円を払うと、バスタオルと引っ掛けキーをくれる。
フロント奥側には休憩ロビーでマッサージ機など。ビン牛乳やアイスクリームも置いてある。さらにこの銭湯、2Fがコミュニティスペースになっており、カラオケなどもある模様であるっす。
脱衣場の入り口の縦長2つ房暖簾をくぐり脱衣場へ。TVがあるのだが、なぜかしらんがえんえんとイルカの映像が写っている。どうもケーブルTVくさい。また、脱衣場の足ふきもイルカ柄。イルカ銭湯か？脱衣場にも小さな休憩スペースと大塚製薬の自販機がある。洗面台はブース形式で2つ。他に大きな洗濯機があり、現役で動いている。デジタル体重計。
ロッカーは通常のタイプ。縦長ロッカーも4つほどある。ビル銭湯につき、脱衣場の天井は低い。さて、中へ入るぞ。
浴室はビル銭の割には天井が高い。軽い逆V型の天井。んでもって、ビル銭の癖に男女をまたぐ巨大タイル絵。アルプスっぽい山の絵であるっす。悪くない。カラン、シャワーは一般的なもの、桶はケロリン。
さあて、サウナを初め浴槽施設が沢山あるぞ。何から入ろうかなあ。メイン浴槽は3槽式。まずはその一槽の漢方薬湯へ。ヘルスケミカルの宝寿湯になっている。2人くらいのスペースだが、この薬臭さがたまらない。温度は42度を切るぬる湯。まずはここでウォーミングアップだ。
さて、外側に出てみる。なんとここは、小プールがついている。子供が遊んでいるぞ。小プールの横に水風呂、その奥がサウナ、さらに最奥が露天風呂である。迷わず露天風呂に直行。
ありゃ〜、広い岩風呂露天風呂っす。しかも天井はあずま屋風。完全露天ではないが、十分外気が入る。露天の片隅には打たせ湯。とにかく広い露天は気持ちがよろしいっす。いい風呂じゃ。温度はかなりぬるめ、40度を切るかも。要するにゆっくりダベりながら入るような露天っす。露天の真中になぜか鯉のようなオブジェ。
しかも珍しいことに、この露天、一角がデンキ風呂になっている。このデンキ風呂が変わっていて…電極が直角についているのである。この魔のトライアングルに進入すると、感電するようになっている。とりあえずトライアングルに進入。おおっ！？結構デンキ強いなあ。腰やケツの筋肉にくるぞ。腹筋にもくる。なんでだ？
さて、ウォーミングアップが終わった後は、サウナだ。引っ掛けキーでサウナへ。このサウナ、2段式だがなかなか広い。10人は入れそうだ。しかし新小岩、さすがヤンキータウン…サウナの壁が木で出来ているわけだが、ここにキズをつけて落書きが。しかも「XX連合」「XX参上」「X美命」「夜露死苦」とか、その手の落書きが…もちろん、男湯につきワイセツ系の落書きも当然あり。
砂時計は2つ。5分計。サウナ温度は90度ちょいで、ちょっと物足りない温度。まあいいや、水風呂へ。この水風呂が…ぬるい〜。25度以上である。隣のプールではガキが2名遊んでいる。
もう一回サウナに入り、今度はボディジェットを試してみる。このボディジェッ ト、なんか変な水の出方であるっす。すごい細かい噴流で、一見迫力がないのだが、実際当たってみると、なんか妙に体にチクチクする。いいのか悪いのかわからんっす。田舎のおばはんの、ありがた迷惑な親切のような感じっす。ボディジェットの入り口のビニールカーテンもイルカ。やはりイルカ銭湯か…なお、ボディジェット横には通常立ちシャワー、ただし湯のみ。
続いてメインの浴槽へ向かう。センターから薬湯、座ジェット、バイブラっす。バイブラのところが、小さな滝になっており、湯がこぼれ落ちる。ここの座ジェッ トは、ボタンで押して初めて動作するタイプっす。これが2機。足裏とふくらはぎ噴出がなかなか気色が良い。お湯は「クナイブハーブ湯」とかいう、うっすら緑のハーブ湯。しかし問題は…温度だ。40度強。ぬるいぞ！もしかしてハー ブ湯にはカルキ臭を消す目的もあるのか？
ミクロバイブラは、なかなか底からの突き上げが強い。思わず「おお」とか声をあげてしまったぞ。しかしこの銭湯…なんか全体的に大阪銭湯に通じるものを感じるなあ。
上がりは脱衣場でスポーツドリンクで一服。この銭湯、いたるところに雑誌や新聞記事の切り抜きが張ってある。5年ほど前の日経切抜き、「大きな浴槽に入ると、α波が強く続くことが、北大教授の研究により実証された」しかし銭湯系っつーのは、なんかしらんが大学教授のお墨付きに弱いなあ。ガリウム鉱泉も帝国大学教授だし、1010のマイナスイオンも東大教授だし。まあ、学歴権威信仰は、銭湯派下町庶民の証かもしれんっす。ところで東大卒の番台親父っつーのはいるのだろうか？
っつーわけで、立派な露天や各種施設、壁画、フロント対応など、星を付けざるを得ない銭湯っす。が、あっし個人的には…浴槽もサウナも水風呂も全部ぬるいぞ！もうちょっとメリハリのあった方が…
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（2000年7月）
