大黒湯

aqua.gif (191 バイト) 場所 東急東横線 祐天寺駅 徒歩5分

裕天寺の大黒湯にいったっす。実はこの日、ひかり湯に行って世田谷1を全踏破完了予定だったのだが、行ってみるとそこには広い空き地と…なぜか壊されずに残った巨大煙突一本。立て看板を見ると、どうやら地権の紛争中の物件らしい。まさか借金のカタに銭湯取られたとか。しかし、廃業により結果的に全軒達成、っつーのも悲しいっす。

で、気を取りなおして上目黒の大黒湯へ。蛇崩の緑道の近くに巨大煙突。こんなところに名銭湯があったとは…駅から徒歩8分くらいっす。正面に大きな木が一本、これはよろしい。それにしても、目黒のこの辺りは道がくねくねと複雑っす。かなり迷ったぞ。

下足の鍵はおしどり。いつものように55番を取る。下足板の番号決めてるっすか?で、入り口がちょっと変わっていて、番台形式なんだが外側にロビー。男女の待ち合わせが屋内で出来るようになっている。ここから戸を開けて番台へ。番台の丁度裏にあたる部分に富士山と鷹のタイル絵。改装してもちゃんとこういうものは残してあるのはすばらしい。


(ちょっと分かりにくいけど、富士山に鷹)

で、番台へ。番台の脇に、男女の目隠しになる板があるのは東京式だが…これが工夫してあるっす。なんと斜めのスリットになっている。つまり、番台の真横にいるときは向こうが見えないが、脱衣場奥に入るとスリットから番台が見えるっす。これによって、番台から死角が出来ずに脱衣場をチェックすることが出来る。へー、考えたものっす。これはすごい工夫。

脱衣場天井は高く、格天井になっている。端がカーブ処理。脱衣ロッカーの鍵はおしどりのシリンダ錠旧型。ちゃんと丸籠も積んであるっす。センターには味のある丸テーブル、周辺に椅子。「ガラス瓶を浴室に持ちこまないでください」とあり、へー、そんなヤツいるのか、と思ったが、考えてみると最近は女湯方面で、いろいろとエステ用具(塗りモノ)とか持ちこむ人がいるらしい。その中にはガラスの容器もあるかもなあ、考えてみたら。

さて浴室へ。ぱっと目に入るのは男湯側富士山のペンキ絵。しかも白糸の滝からの光景。これは大サービスだなあ。しかし山頂形状は西伊豆からみた感じっぽい。ところで「白糸の滝」を「シラタキの糸」っていい間違えたりしないっすか?あっしだけ?

で、そのペンキ絵の下に…おおっ!鯉のタイル絵。これだよ、これ。章仙サインが入っている鈴英堂のもの。左から右に鯉が泳ぎ、右側で滝昇りになっているものっす。富士山、白糸の滝、滝昇りの鯉、こりゃゴージャスじゃないの。浴室天井は高い2段の東京型、ペンキが塗られてさほど経っていない模様でまだ白く綺麗っす。

さて、桶を持って…おや、この銭湯、なんと木桶木の椅子。こりゃいいや、木の椅子はケツへの質感が気色良い。手入れは面倒だろうけど。で、なんと窓側の一列が温度調整付きの立派なカラン、シャワーもチューリップ型の各度が変えられるものになっている。で、下座の2機のシャワーが高い位置についており、立ちシャワー的になっている。

豪華なのはいいけど、やっぱりあっしは温度調節なしの普通のカランがいいや、と島カランに陣取る。島カランは1列。なかなか綺麗な洗い場っす。カランは銀色の6角、シャワーもステンレス、湯量、湯温ともに文句なし。

さあて、浴槽だ、深浅2槽式のオーソドックスなもの。浅風呂側に3穴ジェットが2機。温度は…おや、熱めだ、44度。なんて銭湯っぽい銭湯。深風呂側に入るがおそらく45度くらい、泡がポコポコ出ている。すばらしい。

上がりは脱衣場で風見商会の瓶ラムネ80円。他に瓶牛乳とかもあるっす。種類はそんなに多くない。いずれにしても、「銭湯らしさ」を備えながらボロ銭湯ではない、いい銭湯っす。帰りはやはりくねくねしながら裕天寺駅へ。そういや、ここには止まらないけど東横線って特急できたんだよなあ。東横方面の銭湯もまだまだあるぞ、綱島温泉とか。楽しみだなあ。

Deep Acidの紹介ページ

やすの紹介ページ

(2001年3月)