三越湯


(2004年3月撮影、レトロ銭湯最後の姿、この後改装して立派なビル銭湯へ)

aqua.gif (191 バイト) 場所 JR恵比寿駅より 田町行バス または恵比寿駅徒歩15分

今日は青学に寄った帰り、さて飯とフロでも…そうだ、Deep Acidおすすめの三越湯にでも行ってみようか。外苑前から目黒行きのバスに乗る。外苑西通を通ると意外に近い。さて、白金だ。

ううむ、港区白金っつーと、高級住宅街のイメージだったが、意外に庶民街なのね。三光商店街とかいう、結構レトロな商店街を突き進むと、通りに面してどーんと三越湯。しかし、この名前の由来はなんなんだろ。

入り口は伝統銭湯。かさたての上に…なんだこれは?熊手か?でーんと飾ってある。ドアが変わっていて、スライドの戸でわなく、手前に引く木戸っす。で、当然番台。

脱衣場は天井高いが…相当風格ある建物であるっす。ついでに、縁起物だの、あと鯉だのナマズだの入った水槽があちこちにある。はっきりいって、田舎の親戚の家っぽい、ゴチャゴチャした感じがある。が、ここは東京ど真ん中。なんつーても港区だよなあ。

さて、中へ。大きさとしては中型クラスの銭湯。が、天井が横幅に比べてすこぶる高い。なんか、全体的に濃厚で重厚な感じの銭湯っす。壁は黄緑系のタイ ルでまとめているが、黄緑っつーのも珍しい。カランはちょっちぬるめ。シャワーは結構熱い。手前に立ちシャワーが一機あり、これは冷温両方のハンドシャ ワー形式になっている。桶はケロリン。鍵には「ほねつぎ」のストラップがついている。

で、浴槽。今日はジャスミンの薬湯になっている。が、注意書きがあるのだが、「薬湯につき、お湯をすくったり掛け湯を絶対にしないで下さい」ううむ、「絶対に」とわ強烈っす。掛け湯禁止の銭湯っつーのは珍しい。

浴槽は2槽式で、中でつながっている。片方は通常槽でジェットが一機のみ。もう片方は円形バイブラ、周辺三箇所からジェットが出るようになっている。 気のせいか、薬湯の緑色がかなり濃いような気がする…って、これは浴槽の色が濃いからなのだ。浴槽は古めのタイルで、あちこちパテで補修がされている。

湯温は42,3度くらいかなあ。とりあえず円形槽の方に入ってみるが、こっちが浅いので通常槽に入りなおしてゆっくりと壁画を見る。この壁画が、タイルに 書かれたものなんだが、ややマンガチックな原色系の孔雀の絵。大きな孔雀が 一匹、空をジェット噴射の孔雀が3匹飛んでいる。ってジェット噴射の孔雀なんかいるかよ〜だってそう見えるんだもん。よく、地下道なんかの壁に「XX小 学校3年生」とかいって、絵がずらりと並んでたりするが、あんなタッチの小学生が書くような絵っす。まあ、珍しい壁画っす。ちなみに女湯の方は婦人画 (裸でわない)の模様。

なんか、薬湯と壁画と古びた浴槽の雰囲気が、妙に落ち着くので少し長湯をする。少しノビ気味で脱衣場へ。テーブルをはさんでソファがあるので、ここで 一服。しかし全体的にレトロな銭湯っす。濃厚な銭湯っす。

帰りはすぐ目の前の通りを渋谷行きのバスが通っている。時刻表を見ると… う〜ん、これ使えるんじゃない?渋谷〜田町ルートは1時間に10本くらいバス が走っている。このくらいあると便利だよなあ。渋谷行きに乗って恵比寿駅前 で降りJRへ。このルートが一番早そうだなあ。

(2000年3月)


滑り込みで、改装間際の白金の三越湯へ。ここは本当に交通の便が悪い…バスがなくなるとどうしようもないな。っつーことで行きは恵比寿からてくてく歩き。15分くらいか?首都高速を越えると白金北里商店会、 この商店街は白金といいつつ、なんっつーかレトロ感の漂う商店街。お、最近は…レトロ風の新しい飲食店がいろいろ開店しているっす。 ライブ立飲みバー?まで出来てるな。


(白金北里通り商店会)

(ライブやってた立飲みバー)

さて三越湯、この商店街のド真ん中にあるっす。破風造りの味のある玄関、典型的なクラシックな木造銭湯っす。この銭湯も今日限りで建て直しか…入口には建築計画の看板。行った時間が23時頃だから、本当に滑り込みセーフだな。


(懸魚、下のステンドグラスも味がある)

(玄関には熊手)

下足板の鍵は松竹、玄関に大きな熊手。ドアの形状が変わってて…中に入るとこりゃまた昭和的レトロスペースっす。もちろん番台、ここの親父は結構愛想がいいなあ。脱衣場は天井の高い格天井、端がカーブになっているっす。この銭湯の特徴…それは置物が多いこと。良く分からん 置物、どこの国のか?っつーものまで。オマケに掛けてある絵も多い。その他、Gポスター…おや、ゴジラがGユニフォームのままだ。その他、自衛隊のポスターまで。こういう置物も改装とともに無くなってしまうのかな…


(脱衣場)

ロッカーの鍵はTOKYOとあるのと、松竹の板鍵の混成。亀井式の古いアナログ体重計。脇には長いすの休憩スペース、その向こうに庭。昔は池があったようだが、今や水はないっす。

さて浴室へ。基本的に天井高い、2段の東京型。年季の入った天井だなあ…桶は黄色の無地桶、緑椅子。島カランは1列、カランはWaguriの平丸赤青タイプ。湯量がじゃっかん乏しいが、シャワーともどもOKっす。入口近くに立ちシャワーブース、冷温別々になったハンド式のもの。

そしてこの銭湯の名物…それは壁画。最奥部の壁に一杯、男湯が…これが訳分からん。孔雀がいて、その他空をジェット噴射で飛ぶ孔雀? とにかく原色系の、ちょっと抽象が入った珍しい絵っす。それに比べて、女湯側は人物が入っているけど、基本的にパステル色。客は…まあまあ居るっつーところかな?一人どうやら、銭湯マニアっぽいのが居る…最後に絵を眺めにきたか?目線の配り方で「あ、コイツは…」と分かっちゃうっす。そもそも、タオルだけ持ってきてて、石鹸その他持ってない。生活系ならこんな入り方はせんだろうなあ。


(判別しにくいが…こんな感じの壁画、左側にジェット推進孔雀)

(これは別角度、サイケデリックワールド)

浴槽は最奥部に2槽、片方が丸風呂になっており、こっちの方が熱い模様で「丸風呂に水を埋めないでください」とあるっす。これは分かるんだが、「浴槽の湯を汲み湯しないでください」これは分からん…何でだろ?浴槽は結構古くなってて、かなり補修が入っているっす。これも建て直しの理由の一つだろうなあ。

浅風呂は何か石のミニ塔?が入った檻から湯が湧き出ており、端に穴のジェットが1機。温度は43度強っつーところ。丸風呂は周辺3箇所から2穴のジェットが噴出、真ん中がバイブラ槽になっているっす。こっちは温度は44度くらい。

ドリンクは…最終日のせいかなあ、ウーロン茶にビールだけ。それにしても、まあ古い建物だからここの主が建て直したい気持はよ〜く分かる が、昭和にスリップしたような空間がまた一つ消えていくか…

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やすの紹介ページ

(2004年3月)