豊の湯


(立派な唐破風が見えるっす)

aqua.gif (191 バイト) 場所 西武線 練馬駅 徒歩8分

東京が大雨だった日は、練馬の豊の湯へ。練馬駅から南下8分ほどっす。近づくと…おや、立派な木造の銭湯だこと。正面に明るい行灯の門型看板、貫禄ある唐破風。その下にネオンで「ゆ」と赤くあるっす。


(脇からの光景、立派なものよ…)

(これは通りから見たところ)

中へ入る自動ドアが、これまたちょっと変わった半円タイプのものっす。下足板の鍵はSAKURA-G。中に入ろうとすると…ぎょぎょ、玄関正面のついたての向こうに、いきなりフロント。こりゃ、番台をかなり無理してフロントにした感じだなあ。とにかく400円払って中へ。番台のお姉様はなかなか可愛らしい感じっす。

ポカリスエットの暖簾をくぐるとそこは脱衣場だが…うわっ、なんだこりゃ。かなり変わった設計の銭湯だなあ。基本的に器は伝統的木造銭湯、天井高く立派な格天井、端がカーブに処理されてるんだけど…なぜか天井の手前にガードというか何というか、とにかく棒が何本か張られているっす。さらに壁が…瓦のついた土塀風壁

ロッカーの鍵はSAKURAV、MORIYAの背の低い体重計、旧型マッサージ機、大塚の自販機…あれ?これほとんど売りきれてるじゃん。別に客が入っている訳ではないんだが。真ん中に木の長いす、灰皿。基本的にはシンプルな脱衣場、ロッカーの上にTVが置いてあるっす。

で、この銭湯、確かサウナがあったのでは…と思い、浴室を確認すると確かにサウナ。中は暗いので、もしかして使われてない?と扉に触ると熱いっす。戸には「サウナ別料金200円」と書いてあるっす。おいおい、中に入ってから料金書いてあっても困るんだよなあ、商売っ気がないなあ…仕方ないので、フロント後ろの小窓から「サウナ入りたいんすけど」と200円出すと、タオルを貸しだしてくれるっす。それにしても、フロント周辺にそれらしい注意書きは無かったよなあ。商売やる気があるなら、サウナ料金は大書きして欲しいっす。

さて浴室へ。これまた何か変わっているなあ。こちらも基本的には木造の伝統銭湯様式、天井高い2段っす。が、こちらも上部に棒が張りめぐらされている…博物館のようだ。男女の境の壁にはやっぱり、さらに境の部分にガラスに囲まれた和風の坪庭。最奥部には絵はないっす。

さらに島カランは斜めに2列、洗い場は灰色系の落ち着いた色のタイルっす。桶と椅子は普及タイプ。出入口近くに冷温の立ちシャワーブース。カランは銀色の6角、湯量はいいんだけど、湯温が低い…しばらく使っていると、次第に温度が上がってきてちょうど良くなったっす。客あんまり居ないのかなあ。カラン上部に置き台あり、ここにサウナのタオルが置けるっす。

さて風呂だ。基本的に1槽式、備長炭が籠に入っているっす。これが…お、熱いぞ。45度弱あるんでないかい?温度計は40度を指しているが。槽の真ん中にミクロバイブラ、その脇に7点の座ジェットが2機、逆サイドにも2穴のジェットが1機あるっす。っつーことでド真ん中にバイブラがあるために槽をまんべんなくかくはん、逃げようがないな…ま、あっしは別にいいけど。少しだけ慣らした後にずぶずぶ肩まで。うむ〜、熱キモチいい。

カラン前で休んでいると、ここにワカモノ2名登場、関西弁だな…野郎同士で風呂入りに来たな…しかし若い、二十歳くらいか?もしかしたら十代かもなあ。この年齢で関西人なら、この熱い湯にまず入れないに違いない。思った通り、足をちょっと入れて「あぢ〜」腰までも入れない様子。あ、これは…もしかして埋めるか?と思い、防止に急ぐ。「あぢ〜」とかやっている脇を、すっと涼しげな顔でずぶずぶと肩まで。これが一番効くんだよなあ。思った通り、「平気で入ってる人がいるんだから、埋められないよなあ…」って感じで躊躇して、浴槽のフチに腰を掛けているぞ。ひひひ。

さて続いてサウナ。さっきまで暗かったのに、なんと電気がついている。客がきたら始めて電気つけるのか。しかし、サウナももうちょっとPRすれば客の数が変わると思うんだがなあ。「やってもやんないでも同じ」っつーのは、やはりちょっとマズいかもなあ。乾式サウナで5,6人サイズの2段、特に時計もナニもないっす。温度は100度強、誰もサウナ入ってないので、上段で横たわってゆっくり入る。サウナ出たら立ちシャワーで水浴び。

で、サウナ出たら…さっきのワカモノが二人、まだ風呂に入れないで浴槽に腰かけてる。う〜ん…関西人は野郎同士でぬるめの湯でウダウダ無駄話するのが好きなんだよなあ…なんか可愛そうになってきたっす。それに、このままだと、彼らこの銭湯に2度と来ないかもしれんし…と、ここで重大決意!やにわにワカモノの方に向き直り、「熱いんだったらさあ、水入れたら?」。ワカモノ、急に顔が明るくなり「いいんですか?」と水をドバドバ。ま、43度までにしてくれよ…蛇口近くに二人で肩まで浸かり、案の定どうでもいい話を始めるっす。

う〜ん、ちょっといいことしたかな?しかし、考えてみたら45度っつーのは確かに、入れる人間は少ないよなあ…熱湯にこだわってたら、ますます銭湯ファンを減らすことになるし、結果的に廃業が進むっす。やっぱりこれからの時代、熱湯ファンは我慢の時代か?45度線は撤退して、43度線辺りまで許すしかないか…これも時代の流れ、仕方あるまい。もっとも、風呂屋サイドで高温槽と低温槽でメリハリつけてくれるのが一番いいが。さすがに42度以下の風呂だけだと、入った気がしないのよ…

上がりは脱衣場で…ドリンクと思ったら、自販機がほとんど売りきれ状態。う〜ん、ちゃんと補充して欲しいぞ…サウナ表示が今一つはっきりしない点といい、もちょっと工夫とやる気を出して欲しいが…でもフロントのお姉様は対応いいんだよなあ、なんか今一つバランスの悪いなあ…


(豊玉庚申通り商栄会)

(地下鉄練馬駅にあったっす、豊島園のイメージ?)

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(2003年8月)