美町湯

2004年3月31日に廃業しました


(廃業が惜しまれる唐破風)

aqua.gif (191 バイト) 場所 東急池上線 久が原駅 徒歩5秒

廃業間近の梅屋敷の美町湯へ。MLのレポートで次々に「ワンダホー」っつーのが来ると、気になっちゃうよなあ…さて梅屋敷、この駅も初めて降りたかもしれないっす。最初京急の各停の前の方に乗ってたら、なんとこの駅、前の車両はドアが開かないんすねえ…慌てて後ろに突進。考えてみたら、昔の井の頭線の神泉もそうだったな…

それにしても今日はオニのように寒い日っす。まさに三寒四温っつー感じになってきたなあ。駅から小さな商店街を抜けて10分ほど、なかなか方向感覚を失いそうな道路の感じ、「迷ったかな?」と思ったとたんに…イキナリでーんと唐破風の立派な銭湯。


(梅屋敷の商店街)

これはなかなか凄い…立派な唐破風、懸魚。隣はコインランドリー。玄関がなかなか広く、下足板の鍵はSAKURA-G。入口のドアガラスに大きく「みまち湯」と迫力で書かれているっす。元々番台形式を改装で脱衣場3分割したような構造、完全フロント形式っす。対応も大変いい感じ、正面にはロビー。しかし…玄関にはまさしく廃業宣告書、確かに3/31に廃業となっているっす。 丁寧な文章。「断腸の思い」とあるっす。


(「みまちゆ」の字が大きい…しかしいわゆる一つの立派な光景
旅館入り口と間違えるくらい手入れされた、歓迎感あふれる玄関、
綺麗に揃えられた靴は、地元客のマナーの良さを象徴している)

さて脱衣場へ…脱衣場天井は高い木造形式、ロッカーの鍵はSAKURAVのシリンダ錠。TANAKAのアナログ体重計、隅にテーブルを挟んで対面のベンチ。木の床板は綺麗に磨かれているっす。男女の境には柱時計。寒い日だが、脱衣場は暖かく暖房されているっす。模範的な銭湯だ…

浴室へ。天井高い、東京型の2段の天井、桶はケロリン黄色、普及椅子。島カランは2列っす。カランは赤青の5角のプラスチック、湯量、湯温文句無し。浴槽が奥から回りこんでL字型になっており、窓側はカランがなく、立ちシャワーコーナーになっており、オープンに冷温のシャワーが3機並んでいるっす。

そして最奥部の壁はペンキ絵、しかも富士山。中島師のものだな…湖畔に逆さ富士が映り込んだもの、中島師の逆さ富士っつーとかなり珍しいんではないだろうか?女湯側は…あっちも山だが、何の山だったけな、非対称の形をしてて、山頂がフックみたいになってる山。

そして風呂だが…基本的に最奥部に2槽の基本形なんだけど、なんとこの銭湯、コーナーのところがかなり大きく岩風呂になっているっす。しかも上から湯がかなりの量で、しかも高い場所から滝状に落ちているっす。この仕組みを持つ銭湯は結構あるけど、現役でたっぷり湯が落ちてくるところは少ないっす。

しかも、浅風呂の脇が窓側にL字型に延びてて、この浅い部分にが置いてあるっす。うむ〜、どういう意味?こっちのサイドは温度が低めになるっつーことだろか。ちなみに今日は薄緑色の薬湯、週に3回は薬湯実施っつーこと。浅風呂で温度が43度くらいかな…どうも浅深の境の辺りから熱い湯が噴出している模様、ここから離れるとやや温度的にはぬるくなるっす。深風呂側は43〜44度くらい、6穴の座ジェットが3機。

客はまずまず入ってきてるっす。っつーか、こんな感じで、まるで廃業を感じさせない優等銭湯。実に惜しい…上がりはロビーでパックのアクアブルガリア、その他ビン牛乳等ソフトドリンクも。フロントの親父もいい味出してるんだがなあ。 帰り、梅屋敷方向に戻るとほど近い場所で銭湯煙突らしきものを発見…隣湯の福徳湯っす。まあ近い場所にあるから、こっちに流れてくるんだろうけど…


(隣湯の福富湯、こちらも大型銭湯っぽい)

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(2004年3月)