上原温泉(第三エビス湯)

2001年8月26日をもって廃業しました

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aqua.gif (191 バイト) 小田急線東北沢下車5分

東大先端研の前のいわゆる「コスモス通り」のいっちゃん東北沢より。「上原温泉」の看板あり。都内では珍しい透明色系の天然温泉っす。

湧出温度14度だから冷泉っすね。水は無色透明。東京では珍しいそうな。しかし・・・相当シンプルな銭湯っす。2つの浴槽&壁画は富士山。洗い場は・・・なんと今時シャワーがない・・と思ったら真ん中の列はつけてあるが・・この列は鏡がない。ひたすらシンプルっす。桶は木桶。

(1996年4月)


下のが最近の感想なんすけど、こうしてみると第一印象はほとんど同じっつーのがなかなかアレっす。

下北沢エリアでのあっしの銭湯ライバルは、バー「プッチン」のプッチンであるっす。コイツは元ボクシング全日本チャンピオンという過去をもちながら、 今や変態貧乏人であるっす。一緒に飲み屋で裸族となって遊んだものだ。貧乏人の薦める銭湯話はなかなか説得力がある。プッチンと銭湯談義をすると、回りがあきれるほどお互い「アツく」なるのであった。

コイツのお勧めが上原温泉。あっしも過去行ったことがあるのだが、あまりにもよいよいというので、「そーだったけな?」ともう一度行ってみることにしたっす。 あと、神様仏様上原様、とゲンの良い名前にあやかろうっつーのもある。

下北から徒歩15分程度、最寄駅は東北沢っす。コスモス通りの、三角橋の交差点の手前にあるっす。正式名称「第3エビス湯」。この銭湯のウリは「天然温泉」であるっす。しかも、ここは黒湯ではなく、無色のお湯の天然温泉っす。

入り口、脱衣場、番台はトラディッショナルな銭湯っす。棚の上には常連桶。天井は高い。そうして、壁画はで〜んっ!と富士山。海にはウインドサーフィ ン。沼津あたりからの構図かな?

ここの洗い場設備は貧弱っす。両端サイドは鏡があるがシャワーがない。センターの島はシャワーがあるが、なんと鏡がない。最初シャワーのあるセンター を使い、ヒゲ剃りには両サイドに移動しなければならないっす。

ここの銭湯のもう一つの特徴は・・・木桶っす。隅に木桶が、なんといったら良いのだろうか、交互に重ねて積上げられている。浴槽は2槽式・・・なんのヘンテツもない、ジェットとバイブラ付きっす。 ただここのジェットが変わっていて、横に噴出口がついているっす。

さて、肝心のお湯だが・・・うむ〜。フツーのお湯より若干優しいか?っつーわけで、そんなに「温泉パワー」を感じなかったような。

井戸水を上げて湯を沸かしているところはあるが、たまたまその井戸水が温泉基準に適合していたのでわ・・・という話も後で出たっす。ただプッチンによると、「アレは冬がいいんだよ」だそうだ。

帰りにプッチンに寄って何でセンターに鏡がないのかいろいろ話をしてきたのだが、一般的にセンターの鏡の下に少しスキマがあるっす。正面に誰かが座っていると、「自分のように」思わずサッカクしてしまうのは、銭湯者なら一度は経験することっす。 「アレが嫌で鏡叩き壊したんじゃねーか」とかアホな話をしていたのだった。

(1999年9月)


(2001年6月、衝撃の廃業宣告書)


昨晩は廃業間近のウチの近くの上原温泉、第三エビス湯へ。っつーか、東北沢に呑みに行くついでにちょっと立ち寄ったんだが。

7房の暖簾っつーのは珍しいっす。下足鍵はさくらの旧式。もちろん番台型、古いビル銭湯っす。いつ頃の建物だろう、ひょっとして昭和 30年代のビル銭湯かな?当時としてはモダンだっただろうなあ。

脱衣場天井はさほど高くないっす。ロッカーの鍵はSakuraVだがUも入り混じる。あちこちに26日をもって廃業、と張ってあるっす。100番 代まであるロッカー番号がかつての栄華を物語る。旧式のマッサージ機、体重計はHOKUTOW、ドリンクはさほど種類はないっす。あとは…天然温泉の成分表。都内珍しい、無色の天然温泉っす。

浴室へ。黄色の無地桶、入り口近くに立ちシャワー2機。ビル銭湯ながら天井は高いっす。古いビル銭湯だからだろうなあ。センターカランには鏡なしだがシャワー有り、両サイドは鏡ありだがシャワーがないっつー珍しい作り。湯温、湯量はもちろんOK。カランは銀色の八角のカラン。

壁画は男女をまたぐ島嶼のペンキ絵。これぞ銭湯。浴槽は2槽式、浅風呂の方は1穴ジェットが2機、あとはバイブラ。深風呂の方にも泡がぽこぽこ出ている。で、湯温が…熱い。しばらく温泉めぐりをしてたので、久々に「これぞ東京銭湯」!浅風呂で44度以上あるかな?

結構客が来てるっす。番台近くでは廃業前の会話。「またいつか、どこかでお会いしましょう。」 女将さんは(多分無理に)明るく振舞ってるっす。

「里帰りするのよ」
「お里ってどこ?」
「下北沢」

って歩いてそこじゃんかよ。

「またお会いできるよ」これが番台と銭湯の客との距離っすね。いつも顔は合わせているけど、裸まで知ってるわけだけど、お互いのプライベートな部分は良く知らない。近いような遠いような、もどかしいような距離。でも居ないと困る。でも居なくなっちゃう。

っつーわけで、今週の日曜日をもって天然温泉銭湯、上原温泉は廃業っす。土曜日も営業中のことだから、まだ行ってない人は是非いくべし!


さらに最終日、開店直後に突入。なんと町田忍師匠と、2000湯のS氏も。

「勿体ない」と名残惜しんだあと、下北沢に行ってみんなでビール飲んできたっす。

Deep Acidの紹介ページ

やすの紹介ページ

(2001年8月)