2001年11月30日をもって廃業しました
場所 営団地下鉄四谷3丁目徒歩3分
っつーわけで、新宿左門町の鶴の湯にいってきたっす。四谷3丁目交差点から、信濃町方向にちょっと入ったところ。「ポプラ社」の向かいっす。
ここは・・・「THE SENTO」っつーのにふさわしい銭湯っす。まさに「昭和の銭湯」っつー風格。「時間ですよ」で銭湯が出てきたら、こういう銭湯に違いない。入り口の、すりガラスに書かれた「男湯」「女湯」の字も重々しい。
入ると、両翼に下駄箱スペースが広がる。中に入っていつものように小石鹸と小シャンプー&リンス&ヒゲソリを買うと・・・「543円」え?最後に3円っつーのも珍しい。消費税か?
そして脱衣場。この天井がやたら高い。もちろん、木の天井。もしかして千住の大黒湯より高いんでないか?脱衣場と洗い場の間が一面ガラス戸っつーのも、なんかそれっぽい。脱衣場の真中には、これまた昔風の背もたれ付き長いすが2脚。ロッカーの型がこれまた変わったタイプっす。棚には、常連客の桶が無造作に置かれている。
風呂場がねえ・・・これが、えらい高い天井である。木造なのだが、何回もペンキが塗られているような風格がある。カラン、浴槽、一つ一つのアイテムが「いかにも銭湯」であるっす。桶は旧タイプのケロリン。
浴槽はシンプルに2槽だけで、片方がバイブラとジェット、っつーいかにもありふれた設備っす。温度は43度、あっしには少々ぬるい。しかし、なんといっていいのかわからんが、これまた「銭湯」っぽい浴槽である。
そして壁画。ここは珍しく巨大油絵を壁に張ってあるようっす。絵は渓谷の絵。「上州」と書いてある。平成5年の作らしい。また、これが巨大な壁画であるっす。
カランの間隔はかなりゆったりと取られている。よく見ると、床面積はそーんなに大きいっつーほどではないのだが、なにしろ天井が高いので偉大な銭湯に感じるっす。ちょっと問題だったのは、カランの湯がぬるいこと。
うん〜、これは風情だけで星をつけたいが・・・ いかんせん設備が旧型である。とりあえず次点っつーことにしておこう。しかし偉大な銭湯であるっす。
(1999年9月)
またばったり会っちゃったよ。
四谷の左門町の鶴の湯がお仕舞いだ、っつーことで再び行ってみたっす。地下鉄の四谷三丁目駅から歩いて5分ほど。巨大な煙突発見。基本的に伝統銭湯、暖簾は鶴の湯の屋号入り。
下足入れは両翼に広く横になったもの。玄関の天井も格子っすねえ。下足入れの鍵はおしどり。中に入ると当然番台で、この番台の横の目隠し板が結構広い。
で、脱衣場…こりゃ大型銭湯だよなあ。脱衣場天井は格天井で高く、かなり広々とした大型銭湯。ロッカーはおしどりで、中ほどに棚みたいなスペースがあるものっす。アナログ体重計。ドリンクもそこそこに置いてあるっす。センターにテーブルと長椅子。ここで…おや、長いすでメモ帖を開いている、まつおか氏を発見。もしかしたら誰かに会うかなあ…なんて思っていたが、やはりか。これじゃ葬式の時に良く会うメンツみたいだな…
浴室へ。これまた、天井が高い東京型2段、トップがややゆるやかにアーチ型にカーブしているっす。それにしても大型銭湯だなあ、感心。入口近くに立ちシャワーブース。桶はケロリンだが、旧型の白ケロリンまであるっす。
さらに大型の銭湯なのに島カランが1列だけ。おかげで洗い場の間隔が広い広い。センターのカランにはシャワーなし。カランは赤青の温泉マーク付きカラン、シャワーともども湯量、湯温OK。男女の境は、昔タイル絵があったようなヘコミがあるっす。
さて浴槽へ。基本的に深風呂浅風呂の2槽式、浅風呂の方にジェットが2機。タイルはかなり古そうなタイル。湯温は43〜44度くらいっす。で、壁画。大型銭湯なんで壁画もジャンボ。前に見たときと変わっていないが、上州の渓谷のペンキ絵で、早川師のものっす。なぜかキャンパスっつーか、布の上に描かれたような感じで、下の方が少しずり下がっているっす。風呂に入りながらペンキ絵を眺めるが、早川師ってダイナミックなメリハリの強い、なかなか男性的な画風が特徴っすね。比べて中島師は写実的な落ち着いた画風。
それにしても、廃業がもったいない大型銭湯。東京の中心部はどんどん銭湯が消滅していくなあ… 上がりは、結局まつおか氏と近くの飲み屋でグレープフルーツサワー。お互い近況を述べたりするが、結構遠出もしてんのね…
(廃業宣告、大正10年からだって)
やすの紹介ページ
(2001年11月)