黄金湯

2001年に廃業しました。

aqua.gif (191 バイト) 場所 京浜急行線 新馬場駅 徒歩3分

昨日は品川に行ったついでに、品川東側の銭湯密集地帯を訪れることにする。なにしろ、なんかこの辺り廃業しそうな銭湯多いし。とりあえず品川駅から旧東海道を南下。まず第一浴場と吹上湯をチェック。続いて天神湯…ここもクラシックだなあ。その次に黄金湯。この銭湯に「ニオイ」を感じて、突入することにする。歩いて汗かいたし。


(なんかニオイを感じる)

新馬場の駅から少し路地に入る。駅からだと3分くらいか。太めの煙突発見。これがかなり狭い路地っす。造りはかなり重々しく、貫禄が あるっす。牛乳暖簾のイルカ版をくぐって中に突入。玄関正面は鏡張りになっている。

下足の鍵は松竹錠。ふと後ろを見ると、なんと旧式の下足入れが10個ほど残っている。鍵は…おしどり?の旧タイプ。さて、中に入るか。 番台で400円払おうとすると…番台の姐さんが…寝てる。(-_-; ふと起きて、ちょっと恥ずかしそうに400円受け取る。しかも男女の境のドアがちょっとだけ開けっ放しで隙間がある。大丈夫か?この銭湯。

脱衣場は天井高いが…古い。相当古いタイプの中型銭湯。まあいいや、浴室へ。ここですばらしいもの発見。

壁画は富士山のペンキ絵で、ペンキも剥げかかっているが…その下に見事な鯉のタイル絵。これは東京屈指の見事さだ。素晴らしい。 滝登りの鯉やら、赤黒いったい何匹いることやら。一見の価値ある。また、男女の境に3つのタイル絵。一つは川くだりの絵、一つは…おそらく加藤清正の虎成敗の絵。色のコントラストが見事。もう一つは中国風の湖畔夜景の図。いずれにしてもすんばらしい。こういう古い タイプのタイル絵も東京じゃ見なくなったなあ。また、男女の境のタイルのふちには色々な模様タイルも張ってある。マニアにはたまらない。

中型銭湯で、カランの数はそう多くない。両側と島カランが一つ。このカランが…結構古いタイプだなあ。温泉マークがついている丸型カラン。センター側カランはハンドシャワー付。島カランもシャワーが付いているが、これがなんと、一つ置きに左右に振ってある。すなわち、カラン数の半分しかシャワーがない。っつーか、客が少ないことを見越してのシャワー配置である。

カランの湯はまずまずなのだが…シャワーの湯圧もキョーレツなんだが…シャワーの温度が全然熱くならない。仕方ないのでぬる湯で身体を洗う。かなりやる気のない銭湯っす。

さて、メイン浴槽。3槽式、深湯とジェット、最後に広めの浅風呂。温度は42度と熱くないが、しかしこのタイル絵、すばらしいねえ。タイル絵上部には広告スペースもあるが、もちろん一枚も広告はない。客もあっしの他に1,2名しかおらず。

上がりは脱衣場で白牛乳をゴクゴク。明治なんだが…もともと風呂屋って雪印あんまり置いてなかったような気がする。脱衣場の内部の作りも、あちこちかなりほころびが目立っている。しかしこの銭湯、古さといい、やる気のなさといい、相当危ない銭湯っす。タイル絵は見事だから、今のうちにいっておいた方がいいぞ!絶対!


(今も残る共同井戸、まるで昭和30年代のよう)

(2000年6月)


さて、その後前を通ってみたのだが、「当面の間休業」となっていたっす。っつーことは…

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(2001年6月)