六龍鉱泉

aqua.gif (191 バイト) 場所 地下鉄浅草駅 徒歩15分

実は、東京銭湯の中でもグレード高い名銭湯といわれる六竜鉱泉にまだ行ったことがなかったのだ。これでは銭湯をまだまだ語れまい…と思い六竜鉱泉へ。根津の湯島よりの出口から出て3分ほどっす。しかしこの池の端っつーのは…路地がまったく無秩序っす。本当にダンジョンゲームでもできそうだぞ。自動車が無い時代は、これで良かったんだろうなあ。で、六竜鉱泉の入り口も、これまた細い路地を入ったところにあるっす。

全体は寺社造りではないが、入り口のところに、唐破風の小屋根がついている。そして貫禄ある六竜鉱泉の暖簾。鍵は松竹錠。

そして番台。下町の銭湯だから無愛想かも、と思ってたら、「いらっしゃいま せ〜」と陽気な旦那の声。こりゃいいや。脱衣場の天井はむろん高い。男女の敷居に通っている丸い木もなんとなく貫禄がある。そして…これだ〜!昭和6年のクレジットの温泉証明書!効能も書いてあるっす。あんまりにも感動したので、番台で許可をもらい写真を撮る。


(何といっても東京市)

(主治効能)

さて中へ入ろう…って入り口の上部のガラスに「六竜鉱泉」と大きく書いてある。かっちょいい〜!入り口の戸には「入り口」という表記の他、Entranceと書いてある。外人の観光客も多いのだろう。しかし外人がここの湯に入れるんかな?

浴室内部…まず目に入るのは、浴槽背後いっぱいの九谷焼のタイル絵。男女にまたがる錦帯橋。見事な壁画っす。しかし、これだけ大きなタイル絵、どうやって描いたんだろうか?タイルを地面に敷いて描いたのかな?で、ばらばらに焼きあげるとか。

島カラン2列の大型銭湯っす。1列にはシャワーなし、しかしこのシャワーなしカランを年寄りが好んで使うっつーのも銭湯でよく見かける光景っす。天井はむろん高い2段式。これまたザ・銭湯。男女の境は欧風のタイル絵で、こっちは既製品のもよう。カランは温泉マークのついた旧式のもの。桶は無地の睦和の黄色桶。

さて、問題の浴槽だ。ここは熱いと聞いていたが…浅深2槽式、浅いほうの真中は泡が噴出。そして、なんといっても温泉黒湯。浅風呂に入る人を見てると、「身体を洗うため」でなく、「熱さに慣れるよう」かけ湯をしてから入っている模様。

では行きますか。慎重に入っている親父達を尻目に、ずぶずぶと一気に沈める。確かに熱いが、函館ほどではないな。45度以上ありそうだが…ううむ、でもちょっと熱いかも。首まで浸かってゆっくり入浴。いや、これはこれでよろし い。

熱い湯にゆっくり入ったので、ちょっとのぼせ気味。が、黒湯はそれらしいアルカリ効果がありそうだ。さて、次は、誰も入っていない深風呂とするか。敷居の上には木の「かきまぜ棒」が置いてあるっす。

深風呂は少し慎重に入る。う、ちょっと熱いかも。函館と同じくらいかな?が、とりあえず一気に入る。ううむ…無言。くー。何度あるんだろ?46度以上ありそうだな。ここで衝撃の事実発見。なんと、浅風呂と深風呂の間に普通ある穴が、綺麗に埋められている。両方開通しているのは背後のわずかな隙間のみ。なるほど、こうやって浅深十分に温度差がつくようにしているのか。さすがに熱くなってきて、深風呂は短めに切り上げる。

脱衣場で一服。脱衣場は広めのスペースが取られ、真中にテーブルと椅子。そして、何と外は立派な庭、池、あ〜んど鯉。やっぱりこれだぜ東京銭湯。ちゃんと灯篭までついている。

っつーわけで基本に忠実な銭湯、そして熱い湯、温泉。星をつけずにはいられまい。熱湯マニアにはお勧めの一湯っす。

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(2000年9月)