新栄湯


(2003年6月撮影、玄関周辺に石が置かれている)

aqua.gif (191 バイト) 場所 JR池袋駅西口 徒歩5分

池袋の新栄湯に行ってきたっす。池袋駅西口から駅前通りを要町方面にまっすぐ。五叉路をすぎて少しいって、ちっと左手に入るとあるっす。池袋からかなり近く5分くらい。東武が直接見えるくらいの距離っす。

ひゃ〜、これまた伝統的古銭湯。なんと玄関前に大きな石が置いてある。もちろん番台。中に入ると…これまた古銭湯。天井高し。脱衣場はひろびろとして いるが…ボロい。はっきりいってボロい。


(2003年6月撮影、玄関のタイル絵)

で、目に付いたのが脱衣場の広告。池袋スカイ劇場…これって有名だが相当昔 にツブれたはずだぞ。確か学割1500円とかで、高校生のころ何人かでツルんで行った記憶が…この手の劇場は「笑って明るく見る」のがコツっす。(って何のコツだ?)あと、ポルノグッズの広告。(-_-;

で、さらに驚いたのが質屋の広告だが…このコピーが

「富士の山ほど 札束積んで
            あなた来るのを 待つわたし」

すばらしい。(-_-;

銭湯は質屋の広告が多い。これも一つの文化(?)か。あと散髪も多いっすね。多摩川競艇も見かけるっす。

脱衣場の男女の境、通常時計とか文字板とかあるところに、なんと巨大なの剥製がある。巨大だ。浦島太郎も楽勝で乗れそうだ。一見の価値あり。時計は番台の上に巨大なのが一つ。

さて中へ…浴室も…ボロい。センターの島カラン列は、鏡さえないもの。って これはシモキタの八幡湯も同じか。しかし今時珍しい。シャワーは片側のみ。だが、ここは木桶使用っす。椅子はないので、みんな木桶を一つ椅子代わりに使っている。ケロリンだとなんか椅子って感じしないっすよね。

とりあえずシャワーのあるカランに座るが…このカランがまたボロい。湯を出して離しても完全に戻らず、水がポタポタ落ちてくる。おいおいこれじゃ無駄遣いだぜ。で、このお湯がメチャ熱い。水2湯1の割合でもまだ熱い。

ここで、番台で買ったビオレ(小)を使おうとするが…いきなり透明液が出てきてビビる。ビオレって白濁じゃあ…どうやら、長い間使っていなかったため、中身が分離しているらしい。ううむ、納得。

ようやく身体を洗って、さて、何もない浴槽へGO!ところがこの浴槽も湯垢が染み込んでいて、かなり黒ずんでいる。湯は綺麗そうなんだが… 壁画は上州老神のペンキ絵。よく見るタイプっす。

客の一人が、手拭いを頭に載せて、口まで湯に使っている。まるでベトコンのようである…って銭湯に潜伏しているベトコンなんているわけないよなあ。ベトコンっつーコトバ自体がすでに死語か? お湯の温度は42度弱で少々ぬるめ。だが、温度計がねえ、みてみてよ、これ。丸いのでなくって、板についてる直線タイプの温度計。

っつーわけで、他に何もない、シブすぎる銭湯っす。本当にシブい。が、客は老人と若者にはっきり分離。この辺のアパートって、多分老人か若者が多いん だろうなあ。

過去何百回(それ以上?)も来た池袋だが、西口の変化は超ハゲしい。懐かし いので少しロサ会館の方まで歩いてみる。常盤通りの北側、昔超怪しげな袋小路の多い「格安旅荘街」(ラブホテルでわない)だったところは、見事に再開発されていて、大きな綺麗なビルばかりで跡形もない。ふと高校生の頃、よく 身分を「早稲田の学生」とか言って偽って、女子大生をこの辺りにシケ込んで いたりしたのを思い出した。高校生くらいのころは仲間内で撃墜マークの多さを競うものである。しかし、今考えてみると、向こうも「青学の学生」とかいっ ていたが、確認するものが何もない。長い間経って、ふと考え直してみると、そういや全部ウソだったのかなあ、自分がウソついているときって、人に騙さ れやすいしなあ、とか回想するのだった。確認するすべは何もなく、全部昔のハナシである。

そういや、この先の平和通りのラブホテル街の中にも一軒銭湯があったな。今度はそこに行ってみよう。っつーわけで、回想にヒタる気分になる超レトロ銭湯だったっす。(と無理やりまとめる)


(池袋西口からすぐ)

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(2000年3月)