8月
上燗
8/1世界母乳の日である。

母乳の二字を見て、馬乳酒を連想するのはかなり変(^^;)。
平成4年(1992)世界母乳連盟が、世界保健機関とユニセフの援助で制定した。子供が母乳で哺乳される権利「母乳権」の普及と、母乳による育児を推進する日である。母乳による哺乳が減っているらしい。子供の健康と同時に母親の心身の健康につながると思うのだが。
最近、鬼親による虐待の報道が目に付く。何の自覚もなくくっつき、産み、そして育てられない精神年齢の幼稚な親たちのことを考えてしまった。
モンゴルの馬乳酒を脈絡なく思う。アルコール度数の低い、清涼飲料といってもいいほどの酒だという。ところで、彼の地の蒸留酒は馬乳からではなく、ほとんどが牛の乳から造った酒を蒸留したもの。以前宝酒造の酒生活文化研究所でモンゴルで使用していた蒸留用の小桶を見たとき、乳の香りが結構つよく感じられたことを思い出した。あの酒文もいまはなし。

●この日は水の日でもある。

昭和52年(1977)国土庁が制定した。1年中でもつとも使用水量が多い時期なので、その月の最初に節水を呼びかけるためという。
節水をよびかけるのは水不足の翌年と決まっている。降雨量がおおい年ならそんなことは官民ともに忘れてしまう。
二日酔いで酒の飲み過ぎを反省するのとどっか似ている(違うかな^^;)。
命の水、「焼酎」に感謝しつつ、ダイヤメ。さてきょうはいも麹での造りの先達「」にしようか。

●ほんとうにパンツを贈っている彼女がいるかね?

8/2はパンツの日である。昭和59年(1984)下着メーカーの磯貝布帛工業(現在のイソカイ)が自社ブランド『シルビー802』の商品名に因んで制定。後に、トランクスメーカーのオグランも「パン8ツ2」の語呂合せでこの日を記念日とした。
女性が本命の男性にこっそりパンツをプレゼントする日だなどと言われるが、そんな実例を見聞きしたことはない(したくない^^;)。パンツといえば今ではズボンを指すのが一般的だ。ズボンは中国語で「衣偏に庫 子(クーツ)」というわけで、泡盛の古酒をいっぱい(かなり苦しい)。

●語呂合わせ続々。

この日は博多人形の日でもある。8かたに2んぎょうの語呂合せですね。
語呂合わせといえば、ハーブの日でもある(コスメハーブ制定)。ハーブ入りの焼酎といえば、中国の白酒。薩摩の焼酎のみにとっては、馴れれば飲めるというくらいのもの。
さて、○○とハサミは使いようという、いささかハサミにとっては差別的な言葉がある。翌8/3は、はさみの日。美容家の山野愛子さんが、「針供養」に倣って「ハサミ供養」を提唱したものだ。おなじく、8/3は慶安の酒合戦記念日だ。慶安元年(1648)川崎大師の川原で大酒のみ大会が開催された。東軍は地黄坊樽次、西軍は大蛇丸底深をそれぞれ大将にして戦うものの両者とも酔いつぶれ引き分けたという。昔からおばかなイベントがあったわけですね。いや、すばらしい。大酒のみのご先祖たちに敬意を表して底なし杯のそらきゅうでいっぱい。酒は「むかしむかし」かな。

●お湯割り派も、やっぱビールでしょう、夏は。

日本初のビアホールが登場したのは明治32年(1899)の8/4である。
東京・銀座の新橋際に、現存する中では日本で最も古いビアホール「ヱビスビヤホール」(サッポロライオンの前身)が開店した。1日800人が来店して大盛況だったという。この店の「ランチ+ビールセット」(30年前にはもうあった。いまもある。)には小生もお世話になった。
夏の夕方、このホールで冷たいビールを一杯やってから有楽町まで歩き、省線で上野に出る。そこから東京最古のメトロ、銀座線に乗って浅草。観音様にお参りしたあとは裏に回って小体な居酒屋でいっぱい。この店にときどき霧島から降臨されるという方にちなんで、酒はひさしぶりに昔の「萬膳」といきましょう。

●実感はないけれど、季節は移っています。

8/8は立秋。この日から「残暑お見舞いに」なるわけだけれど、実際にはぬっか(薩摩弁で、暑い)日が延々とつづいているわけで、井戸水で冷やした白玉などをいただきたくなる。というわけで、この日は白玉の日」平成元年(1989)全国穀類協同組合が制定したもの。白玉は米の粉から作るからという理由。白玉にゴマタレをかけてアテにしていただくのはもちろん「白玉」でしょう。

●語呂合わせシリーズが続きます。

おなじく8/8は発酵食品の日。「はっ8こう」の語呂合せ。チーズや納豆等の発酵食品の大切さをPR。おなじく笑いの日。平成6年(1994)「敬老の日」の実現に中心となった日本不老協会が中心となって発足した「笑いの日を作る会」が制定した。言うまでもなく、笑い声「ハ8ハ8ハ」の語呂合せだ。次に、そろばんの日。昭和43年(1968)全国珠算教育連盟が制定した。解説するまでもないが(じゃあ、するなよと言わないでね)そろばんを弾く音「パチ8パチ8」の語呂合せ(^−^;)。そろばんの普及とその優れた機能をアピール。そろばん塾ってのはまだあるんだろうか。
とどめとして、デブの日。昭和53年(1978)大日本肥満者連盟(略して、大ピ連。なんちゅう団体だ)が制定。「8」の字のふくよかなイメージと、肥満体型こそ水着がよく似合うということから決めたらしいが、ほとんどやけくそとしか思えない。
おまけとして、歯並びの日(平成15年/日本臨床矯正歯科医会制定)。あ〜、疲れた。こういうときにはゴーヤでいっぱい。GO8・・・つまりませんね。「兼八」か八丈島の酒「ヤシ八」に、アテはタコの酢ものでもどうだろう。
あ、この日は「タコの日」でもあります(ホント)。

カオスから歴史が始まった国を誇りに思う。

8/12は国歌「君が代」制定記念日である。明治26年(1893)文部省告示「小学校祝祭日大祭儀式規定」が公布され、小学校の祝日・大祭日の唱歌に『君が代』『一月一日』『紀元節』等8曲が定められた。平成11年(1999)「国旗国歌法」により正式に国歌となったのだが、教師・進歩的文化人といった左巻きの方々の反対はすごかった。いまでも国家斉唱の伴奏を拒否するセンセイがいる。道端で死んだふりをすれば平和がくると(たぶん本気で)考えているようなアタマでっかちさんたちだ。
洗練されたあじわいの「伊佐錦1999」は大口酒造さんの30周年記念の酒。節目を節目とするのは大事です。

●さしん、といってわかるのは○人。

8/15は刺身の日である。文安5年(1448)刺身が初めて文書に登場したことから。
室町時代後期の書記官・中原康冨の文安5年のこの日の日記に鯛なら鯛とわかるようにその魚のひれを刺しておくので刺し身、つまり「さしみなます」の名の起りとあり、これが初めて文書に登場する刺身に関する記録とされている。
終戦の詔勅に国民が様々な意味で震えた日でもある。
歴史に思いをいたしつつ「山田の凱旋門」をお湯割で。

(下燗につづく)


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