本格焼酎大選集に行ってきました

15.6.21横浜パシフィコ

第一部の「座談会」、これがよかった。

論客でも評論家でもない。「造り」の場から、造り手さんたちが感じていること、ブームといわれる現在の市場をどうみているのか、将来についての思いなどが率直に伝わってきた。

飄々と語る
古澤醸造の古澤さん、「昨年は娘がこの会から元気を貰ってきたので、ことしは私もあやかろうと参りました」

「原料からくる風味を大切にしたいんです。」と、常圧一筋を通す
寿福さん。「色々なお酒を楽しめるいい時代です。十人十色、自由に焼酎を楽しんでいただければ」

ブームについてという司会者の問いに、
佐多商店矢部さんは「本当に焼酎を好きになってくださった方々に安心して呑んでいただけるように頑張って造ります。ブームだからというだけで焼酎を追いかけるのはどうかと思います」と懸念の弁を訥々。
朝日酒造の喜禎さんは「眦を決して」という元気を漲らせた声で力強く言った。「焼酎がこれだけ受け入れられているのは、造り手たちを含め、みんなのがんばりの結果。これからもさらに頑張っていきます!」

昨年秋にをお伺いして以来だった。
伊佐大泉」の大山社長。いつもながらの語り口でファンと。
ダンディなんだよな〜(^^;)。

むこうのブースで青色の法被をきているのは「
寿」の尾込さん。取り巻くのは女性ファンばかり。

それぞれのブースにはロック用の氷、ポットのお湯、そして佐藤さんの仕込み水が用意されていた。のんべえさんたちが主宰する会だけあって、試飲会とはいえ心配りがさすが。
造り手の元気をエンドユーザー(飲兵衛)がタイムラグも意識ギャップも皆無に共有できる希有なプロダクト、それが焼酎。
空間まで共有するこういうイベントの意味合いは主宰者や参加者が思う以上に大きいと言っていい。

軸屋酒造さんとは始めてお会いしお話することができた。

「もう、ずいぶん昔からお世話になって・・・」と
南星屋酒店さんのことを仰ったのは軸屋さんの奥様。
原酒を試飲させて頂いた。
紫尾の露のあの絶妙なうま味の奥津城、感無量。
「本当にいいブランド名をおつけになりましたね」と言ったら、「この<利衛門>の名前は公募したのですよ。土地にちなんだいい焼酎の名前だと思っています」と答えてくださったのは指宿酒造の南さん。
「前田利衛門」は1705年、琉球からカライモを薩摩に伝承し「甘藷(からいも)おんじょ」と尊称される指宿のひと。

試飲させていただいた黒利衛門の渋さ、これまた絶品だった。
宮崎の若手蔵元、渡辺さん、金丸さんをけんじさんが紹介してくださった。
萬年の厚さ、杜氏潤平の華やかさ。先だって某誌の試飲会で堪能(試飲で堪能するなって^^;)したばかり。あれほど飲み手を感嘆させる酒を造るご両人の若さに瞠目。
兼八の四ツ谷さんとも一年ぶり。

「蒼い永劫」は落合酒造場さんの芋焼酎。濃醇。

「ほしゃどん」は姫泉酒造の麦焼酎。香ばしい。

会場に並べられた本格焼酎の瓶、その数200有余。そのすべてを試飲するわけにはいかなかったけれど実質的に一時間半という試飲タイムの中で、試飲はもとより色々貴重なお話を伺うことができた。壱岐焼酎の原田さんからは常圧で蒸留したばかりという「花酵母」の麦を試飲させていただいた。まるで芋の新酒を思わせる重厚な薫りと、まだ荒々しい味わいの対照がやがてくる熟成を想像させてくれた。
日南娘(ひなむすめ)の九年古酒の滋味はこれまた例えようがなかった。この蔵はカメ仕込み。「経験的にやはり癖がでますね」との言葉に納得。
大海の山下さんからは、農家とのコラボの大切さを教えていただいた。寿福さんには圧倒されっぱなしだった。神奈川、東京の焼酎も味わえた。(谷口さんの御神火もあった)国分さんの「大正の一滴」もやっと味わうことができた。(都会的な、洗練された味わいだった)
朝日酒造の初留取り、「貴婦人」もしっかり味わってきました。やはり喜禎さんのうっかたを彷彿とさせるうまい酒^^;。「長雲」の山田さんとも久しぶり。なんだか彼らの元気を吸収してこちらまでハリキッテしまった週末だった。

なによりこのイベントを成功させているのは自らも楽しみながら汗を流し知恵をだしあって運営している「
横浜焼酎委員会」のスタッフのみなさんの情熱。そのご努力に感謝しつつも、参加できて嬉しい一日となりました。(text:15.6.22)


「酒亭」入 り口に帰る 
「ひるね 蔵」ホー ムへ帰る   掲 示板 に行く


.