本格焼酎ひとりごと

「家飲みか外飲みか?本格か混和か?」

先だってフーデックスの会場での会話。
あいては酒造関係の方。要は酒の消費実態をどう捉えるべきかという課題だった。

この不景気だ。外飲みは安い居酒屋系が盛り上がっているらしいし、同じ理由でなんと九州でも混和焼酎が幅をきかせ始めたと言う。
しかし、そもそも甲類と乙類つまり本格焼酎の違いを認識していない大方の飲んべえが、ただ安いというだけで(しかもラベルには芋とか麦とかデカク描いてあるし)、混和を手にするのだという。
乙類と対比的に甲類とはいうが、言ってみれば廃蜜糖を精製したたんなるエタノール。それにわけのわからないフレーバーを付けたり各種焼酎を混ぜたりしているのが混和。
その乙類と称する焼酎ですらトレーサビリティのかけらも見当たらない、得体のしれぬものだと、すこし偏見もあってそう思う。

隣国大陸あたりで作られた芋(ないし麦や米)焼酎であっても、ちっとも不思議ではない。
ディスクロージャーはメーカーの責務だと思うのだが、さてどうだろう。
昨夜は家飲み。 五合(ごんごう)瓶の薩摩茶屋はもう七、八年前のもの。 静かなふくよかな芋香がお湯割りで広がった(09年3月14日)。



「ふるさとには熱い人が居る。土と風にも香りがある。造るものに責任がある。」

ヘッドラインが
「故郷のある焼酎を本格焼酎と呼びます。」
このコピーを捻りだすまでに一ヶ月のあいだコピーライターの尻を叩き続けたあの日々を思い出した。
「焼酎はのみますけれど〜、乙と甲っていわれても?(単式とか連続のほうがもっとわかるまい)」
「芋、と書いてあるけれど、芋焼酎じゃないの?混和ってなんですか?(ラベルに騙されている)」
「焼酎が蒸留酒ということは知っています。ウオッカと同じですよね(違うって!)」
と、いうスタッフたちに、昼間の会議室で焼酎のお湯割りを飲ませ、甲乙の違いや混和焼酎との味の違いを体験させたりという日々だった。

この広告が採用され、モデル(爺さんは小生の飲み友達の兄上、娘さんはプロのモデル)撮影と制作がおわったとたんにあの汚染米事件。そのためこの広告は約一年近い時間を経て出稿にこぎ着けたのだった。
小生、今月末で今の仕事場を去ることになったが、最後によい仕事に日の目を見せていただいた。関係各氏に感謝!(09年3月23日)

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