焼酎寸言

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 知覧 武家屋敷 
.....   ... 知覧醸造  22 ....鹿児島県川辺郡知覧町塩屋24475番地



書見しながらダイヤメしていた薩摩の武士はいないと思うけれど、そこは気分ということで・・・(^^;)。
この焼酎、ラベルがまず素晴らしい。穏やかな山々の懐に静かに佇む武家屋敷。
生け垣、石壁、棟を連ねる屋敷の絵からは、質朴だが誇り高い薩摩武士たちの暮らしの温もりが伝わってくるようだ。



知覧町の「小京都ふるさと祭り」(10月)
■飲んでみた

日比谷の遊楽館で発見し、即購入してきた「武家屋敷」。おんじょ(=年寄り)は年と共に我慢を忘れるというが、まさに小生も例外ではない。帰宅するや着替えもせず手も洗わず(汚い^^;)、さっさと開栓してみた。こころ嬉しくなるような豊かな香りがただよう。一口、グラスで味わった。そしてたまがった(=驚いた)。この焼酎は、骨格が太く屹立している。それでいて激しい何ものをも見せていない。母ヶ岳、後岳の山裾のなだらかさを思わせるやさしい表情を湛えている。生でいただくと、穏やかなのだがなぜか峻厳ともいうべき「強さ」の内包を感じる。つぎに、お湯割りでいただく。芋焼酎の真骨頂は、やはりお湯割りだと納得する味わいに頬が緩む。背筋の伸びたまっすぐな焼酎だ。つねに足下に基本を見定めた造りの酒だ。透明感があるが決して透明ではない。質実の詰まった、造り手のたましいが豊かに匂い立つような焼酎といえよう。
一夜、酢で締めたアジを肴に、お湯割りの武家屋敷をいただいた。これが言葉を失うほどの美味しさだった。飲み方を選ばない焼酎だけれど、やはり基本はお湯割りでしょうね。

■ダイヤメ日記より
(14.10.22)
武家屋敷は造りにも流通にも妥協しない造り手さんが丹精した酒。キメの細かい旨味がなんともいえず嬉しくなる焼酎。

■知覧という町

知覧は「薩摩の小京都」といわれ観光名所としてしられる町だ。
武家屋敷の東端にある森重堅氏庭園の背後には知覧城の出城であった亀甲城跡があり、頂上には南朝の忠臣知覧忠世の顕忠碑がある。麓川沿いに、ずずっと西に目を転じれば、全国でも珍しい水からくり人形の奉納で有名な豊玉姫神社が鎮まっている。穏やかで豊かな緑に満ちた町である。そして武家屋敷から約2キロほどには「知覧特攻平和会館」がある。
数年前訪問したときに貰ったパンフレットにこうあった。
「観光とは、光りを観ると書きます。この光りとは何でしょうか。ある人にとっては美しい自然であり、ある人にとっては重々しい歴史なのかもしれません・・・。」
先の大戦末期、この地から飛び立ち開聞岳に翼を振って南の海に散華していった若い命のことを忘れてはならないと思う。

知覧は薩摩半島内部の山間にひろがり、また南端では東シナ海に面している。農耕民と海洋民族の習慣習俗が交錯し融合してきた土地でもある。「地=ち」「原=ら」「海=み」がこの土地名の語源だという。こうきくと、のんべいは、「焼酎も肴もうんまかはずじゃっどなあ」と短絡的に連想してしまうのだが、まあ、それは正しいというべきだろう(^^;)。

知覧町の観光案内サイトから武家屋敷をはじめ、観光・グルメ・土産などの情報を見ることができます。




武士たちの、簡明だが深淵な存在則、「義」とか「勇」とかの価値感はカタチは変えても、現代に無くてはならないものと思う。知覧醸造の森社長が、造りや流通に対して頑固なまでの姿勢を貫いておられると、加世田の焼酎伝道師、にっしーさんの「知覧醸造」訪問レポートで知り、やっぱいかごんまん武士ぢゃっどと意を強くした次第だった。にっしーさんの記述は、鹿児島の焼酎そして造り手さんたちに対する、のんごろからの降るような愛情に溢れていて感動ものである。是非「武家屋敷」レポートと併せてご覧下さい。


(左の写真)奇習、かせだうち。面白い習俗だ。「ソラヨイ」など異風のまつりもこの地に残っている。

※「小京都ふるさと祭り」「かせだうち」の写真は、知覧町案内パンフレット「ちらん」から引用させていただきました。

 
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