焼酎寸言

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 ... 銀滴百六十石  
.......      王手門酒造 ......宮崎県日南市飫肥6-7-41 i k(report 17.9.23)

宮崎日南の蔵がこだわる芋焼酎だ。
この蔵はネーミングやパッケージのコンセプト、設計がじつに上手である。だが、表面的なことばかりでファンが納得するのではない。この蔵の酒を愛する人が多いことがその質実を証明しているといっていい。
確実に手堅い造りの酒を次々に飲んべえの前に差し出して、まさしく例外なしに唸らせるのであるから。

17年8月26日、薩摩精酎組の皆さんとの懇談のあと実家すぐ隣の大石酒店の店主氏夫妻とそんなことどもを語ったのだった。この銀滴百六十石の720ML瓶はそのおりに戴いたもの。
芋は焼き芋の原料などに使われる紅東芋。
麹は河内さんの黒麹菌。味わいは簡単では無かろうと思って飲んでみたら、まさしく実に丁寧に織りなされた甘みが濃厚に重ねられていた。


■ラベルデザインも大胆だがけれんみがない。この蔵のこだわり作品に共通するテイストである。160石はこだわりの製造量を示しているとか。


■飲んでみた
ストレートとお湯割りで味わった。香りが豊かにそして柔らかにたつ。
香りも味わいもいそいではいない。ゆったりとむしろすこし重さを感じるほどの速度で姿を現してくる。
ストレートでは織りなした甘みがその重ねを緩やかに崩しながら舌をそして喉を浸潤する。余韻はかなり長く残響するが立ち上がるときの落ち着きを決して失わない。
ロックで試してもおそらく揺るぎのない味わいを楽しめる酒であろうと容易に想像できるのである。
お湯割りはすこし薄目に作った(5:5)。
香りがここちよく揺れて立つ。甘い水菓を連想させる上品な香りである。薄目の温いお湯割りで、この酒が密度を増した。噛み締めるようなコクが出現した。表情がすこし変わった。端正な表情が、片方の頬だけ笑ったようなそんな気がした。水割りやロックの好きな方にはもちろんだが、この酒はお湯割り原理主義を自称する頑固なひとでも、まあ、文句を付けることは出来ないだろう(^^;)。うまい酒である。

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