焼酎寸言

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紅 椿   白石酒造 日置郡市来町湊町3138 0996-36-2058
東市来 蓬莱 田崎酒造 日置郡市来町大里696 0996-36-3000

 鹿児島酒造組合連合会の「伊集院酒造組合」には10の蔵が集っている。松崎酒造、濱田酒造、大和桜酒造、若松酒造、小正醸造、西酒造、原口酒造、櫻井酒造といったいずれも個性的な酒を造る蔵元だ。白石酒造、田崎酒造もそれぞれの蔵の主張をその作品に表現していて、興味はつきないところだ。
 同時期にこの二つの蔵の酒をいただいたので、同時比較レポートとしたい。
 わが故郷鹿児島は東市来町の田渕酒店さんからいただいた、土地の芋焼酎だ。

 いつもならポットのお湯とコップを用意して、意地汚く飲み始めるのだが、これらは初めての酒である。

 しかも田渕さんが「力をいれている」と仰る焼酎である。産みだし送り出してくれた人々に、きちんと礼を尽くして味わわせていただくことにした。

【紅椿】黒麹を使用し、カメで仕込み熟成させた芋焼酎、25度。

 機械瓶の蓋を開ける。熟成の丁寧さを感じる香りがたちまち鼻腔に広がる。この焼酎への期待も広がって、嬉しくなる一瞬だ。まず「生」でいただいてみた。
 黒麹独特のキレの良さ、しっかりとした熟成が醸し出す風味の厚さ。厚いのに爽やかな喉越しには芋焼酎のコクと豊かな味わいが凝縮しているようだ。余韻も穏やかでしかも快い残り香を楽しめる。

 次ぎに、前日から割水して置いておいた紅椿を黒ぢょかにいれ、広い鍋で湯煎していただいた。お湯割りにするとまろやかな変身を見せた。コクとキレ、深みのある味は不変だが芋香の優しさが引き立つ。丁寧にくどくなく仕上がった熟成香を楽しむように少しづつ飲む酒。
 芋香にこだわらず、好みのグラスに入れ、ロックでいただくのもいいだろう。
いずれにしても、熟成が醸し出す豊かな旨味と、キレの良さは、凛々しい青年武士といった印象。女性にも受ける焼酎だと思った。

【蓬莱】黄麹を使用し、香りの優しい芋焼酎、25度。

蓬莱は吟醸香の馥郁としたひろがりと比較的長い余韻が優しい酒。
「生」でいただく。黄麹で仕込んだ特有の吟醸香が穏やかな芋香と共鳴するように優しく広がる。まろやかさの中にかすかに感じる刺激感が、やや長い余韻として味蕾に残響する。
まさしく「正統の焼酎」といった印象だ。
5分に割った蓬莱を黒ぢょかに入れ、ゆっくりと湯煎して暖めた。芳醇な香りが漂う。
黒麹や白麹が使用されるようになる前は、焼酎は黄麹を使用していた。鹿児島のように暖かい地方では、使用しにくい黄麹だが、清酒に使用される麹だけあって、丁寧な造りにはしっかりした吟醸香で応えてくれるのだろう。田崎酒造のレギュラー酒として、正統な焼酎ファンに歓迎されるはずだ。
 

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