焼酎寸言

「酒亭」入り口
「ひるね蔵」ホーム
掲示板
蔵・焼酎リスト
焼酎寸言目次

s壱乃醸 朝日
..............朝日酒造 ..鹿児島県大島郡喜界町湾41-1

「輝く太陽が燃える大地が育んだ一滴の想い。伝えたい果てしなく続く酒の道。日出る國(しま)の銘酒(せえ)」
すべて手書きの文字を刷ったラベルにこうある。
もの造りは、結局その造り手の魂の顕現だ。
ここが工場製品と決定的に違う一点だ。
造り手の気持ちが真っ直ぐに唸りを生じて飛び込んでくる。
小賢しい演出や頼る権威のひとつも必要としない、この「壱乃醸 朝日」は、そんな酒だ。


喜禎浩之氏の気迫のこもった深いあじわい。
南の島の広大な海に竿をだしながら、ちびちびとやりたくなる黒糖焼酎だ。


■飲んでみた
鹿児島の内地の人はあまり黒糖焼酎に馴染みがない。芋焼酎を日常酒として足りているからだろう。だが、関東、関西の都市圏では、芋も米も同様に、黒糖焼酎もまったくへだてなく受容されている。特に洋酒系を好む若い女性には人気だという。
まあ、たしかにラム酒とその風味が似ているといえば違いないのだが。

この「壱乃醸 朝日」、開栓した瞬間に爽醇とした香りが立ってきた。含み香にも、たっぷりとした量感を感じる。一口含むと南国の花がゆっくりと芳香を放ちながら開花するように純良な味わいが広がってゆく。田中一村が描く奄美の原色の世界がふと脳裏に浮かび、そして消えた。
まさしく奄美の光と風を楽しめる酒といっていい。

黒糖焼酎は米麹を使用するために、ラムよりもコクがあり、風味のたちあがりに太さと幅がある。この喜禎さんの作品は、黒糖焼酎のなかでも、材料に腐心し造りに熱を感じる傑作だ。
自社農園で栽培したサトウキビを使用していると聞いた。琉球産のサトウキビであれ、芋の倍以上の価格だと言う。高価な材料の原価を、そのまま製品の価格に乗せられるわけでもないだろう。
そういう意味ではより上質の付加価値を託せる商品が必要だということになる。
企業として目指すところと、杜氏としての造りへのチャレンジが、みごとに結実した酒といえるのだろう。クセになりそうな予感がする・・・^^;
 

「酒亭」入り口
「ひるね蔵」ホーム
掲示板
蔵・焼酎リスト
焼酎寸言目次

メールはこちらまでお願いいたします。
(c)hiken@2002.2