焼酎寸言

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    杜氏潤平  
...............................m小玉醸造 .okin  宮崎県日南市飫肥8-1-8  (report 15.8.9)

文政元年西暦では1818年。江戸後期、西洋列強の影がアジア侵略の形を具体的に見せ始めた時代でもある。伊東家5万石の城下町で栄えた小玉醸造の蔵としての歴史はこの年にまで遡る。長い歴史とそして新しい時代への展開をこの蔵元さんの来歴に見る。廃業を予定したこの蔵を、平成13年、金丸一夫さんが継承された。農大醸造科を出て埼玉の神亀さんでそして黒木本店で修行された長男の潤平氏が父君とともに、いま理想の酒造りに励んでいる。
手造り、紅芋寿を原料とした白麹仕込みの芋焼酎、25度。
香りが高く、口当たり爽やかで、鮮やかな味わいが広がる華のある焼酎である。

仕事場近くの酒屋「焼酎オーソリティ」で発見、即購入したもの。
■飲んでみた
原料芋の特質なのだろうかあるいは酵母だろうか華やいだ香りが際だっている。
口当たりの鮮やかさは特筆ものだ。
華やかだが刺激的な香味は一片もなく、やさしいそして滑らかな味わいが気持ちまでも満たしてくれる。
喉ごしの柔らかさは生でいただいているとは思えないほど。そしてこの酒の本当のうま味は余韻として厚く太くそして長く到来する。紅芋の鮮やかさが第一層の輝きを見せたあと、ゆっくりと沸き上がってきた芋のふくよかさ。柑橘系のファーストインプレッションも素晴らしいが、余韻の香ばしさは「骨太」と表現したいほどのしたたかさを持っている。吟味した米で醸した清酒やゆるやかにミネラルを感じさせてくれる水をすら思わせる。
この焼酎の様々な要素が美麗なハーモニーとなって交響するのは指揮者である杜氏の力量だろう。
麹造り、芋の仕込みの緻密さを感じる酒だ。芋のテレピン成分のもつ特性を、仕掛け花火のように断続し連続し大輪に開かせしとやかに収束させる。すぐれて技の見える酒である。

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