焼酎寸言

「酒亭」入り口
「ひるね蔵」ホーム
掲示板
蔵・焼酎リスト
焼酎寸言目次



薩摩の薩摩 カンゴシナ 
佐多宗二商店      鹿児島県揖宿郡頴娃町別府4910番地 0993-38-1121

この蔵元さんが県内販売している「不二才(ぶにせ)」の初留取り。
芋焼酎、41度〜41.9度。
ぶにせとは、よかにせ=ハンサムの反対語だ。都会の芋初心のユーザーを意識した飲みやすい焼酎がどんどん開発され流通にのって行く中で、(同社にも「晴耕雨読」がある)この不二才は杜氏の黒瀬矢喜吉さんが蔵人たちと飲むいわば「賄い酒」。そしてこの酒は、そのハナタレである。カンゴシナとは、鹿児島のこと。黄金の國=ジパングにやってきた紅毛碧眼たちの、その金に眩んだ目には、薩摩の剽悍決死のもののふたちはどう見えたのだろうか。
西洋列強による亜細亜侵略とそれにただ一国たちむかったニッポンの歴史に思いを馳せながらショットグラスで生のママ味わいたい酒だ。チェスト!チェスト!とちいさく呟きながら・・・。

■呑んでみた
コルクの栓をぬきとっただけで、強烈なアタック。蒸留したての酒に感じる「あの香り」が立ち上がった。蒸留して最初に出てくる酒を「初留(しょりゅう)」とか「ハナタレ」と呼ぶが、酒質を決定する大事な要件である蒸留の、その最初の酒には造り手のいろいろな思いが込められていると聞く。
ひとくちいただいた。それだけで、この酒の骨相がばーんと知れた。愚かしい言い方だが、酒の主張を正面から突きつけられたような気がする。くちあたりにグンときて、広がり方が素早く強い。喉越しの響き方も重厚そのものだ。そして、なにより優しい残り香がかなり長い。強烈な印象のなかに優しい響きを持っている。佐藤さんや西さんのハナタレとは色合いが違う感じ。前者は色相は違うが華やかな暖色というべき味わいを持つが、このカンゴシナにはモノトーンながら急速な変化をもつ寒色系のグラデーションを感じる。

まだ生でしか味わっていないのだが、なにしろ500mLしかない瓶一本だ。ゆっくりといただいてゆく。お湯割りやロックでも試してみたい。どんな変化を見せるかが楽しみ。
(感想の追加掲載は「寸言」の更新でお知らせしています。)

 

「酒亭」入り口
「ひるね蔵」ホーム
掲示板
蔵・焼酎リスト
焼酎寸言目次

メールはこちらまでお願いいたします。
(c)hiken@2000.9