焼酎寸言

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風に吹かれて
塩田酒造  薩摩郡里村里1604 09969-3-2006 

塩田酒造の芋焼酎「百合」の原酒。41度以上42度未満。

「風に吹かれて」というネーミングが秀逸だ。
立ち上がる香りはむしろシンプルな感じ。味わいは無濾過の原酒としてはスムーズ。しかし飲んでやがて味覚の奥底から静かに響いてくるのはまがいようのない、あの懐かしい薩摩の芋焼酎の香だ。
小生のカミさんは、出が薩摩ではないので、この種の「懐かしさ」はわからない。ただ、いまそこにある「原酒」が美味しいと感嘆するばかり。
■ダイヤメ日記より(13.1.7)
自宅でゆっくりと、カミさんといただいた。
この「風に吹かれて」について、蔵元の塩田将史さんからは「関東の方々には少々・・・と思いながらもう5年目になります。原酒そのまま一発勝負ですので毎年ぶれもありますが、それも「百合」の中でのぶれだと思っております」と、真情をお聞きした。もともとに乗り気ではなかったのだが、勝負を賭けるくらいの決意で挑戦したという。そして「今となってはそれを開発してゆく3年ほどの道のりが、本来の百合の造りに繋がったのかもしれません」
激しい闘志はつねに静かに語られるものだと、軽佻浮薄な小生は自戒を込めてそう思った。旨い酒だ。生でいただき、お湯で割っていただく。すべてに唸ってしまうほどの、ふるさと鹿児島を感じる酒だ。

この蔵の代表銘柄「百合」は、黒麹仕込みの芋焼酎だ。麹の担当はことし84才のおばあちゃん、塩田妙さん。薩摩の北西の海域に浮かぶ島、上甑島の小さな蔵で、家族で造っている焼酎だ。
骨太の味わいと懐かしさを感じる妥協のない造りには、本格焼酎ファンが喝采を惜しまないほどの潔さが、確かにある。

佐藤酒造の「あらあらざけ」は、ネーミングとは逆に、むしろ女性に受ける味わいと、風情を持っていると感じる酒だが、それとの比較で言うと、この「風に吹かれて」のほうは、男らしい背筋の伸びた、粋な感じの酒と言うべきだろうか。

 

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