焼酎寸言

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  小鹿黒  
............. .小鹿酒造協業組合   鹿児島県肝属郡吾平町上名7312  (report 17.11.6)

今年の四月に発行されたムック『庶民価格でうまい!芋焼酎はこれで決まり』(洋泉社/1000円+税)の中で、こう書いた。
「鹿児島に芋焼酎ファンでつくる薩摩精酎組がある。その隊員達がたむろする組屯所は市内名山町の料理屋<鷹>である。この鷹で供される芋焼酎はすべて<小鹿>・・・ここは飲んべえたちの聖地であり、酒は聖地に湧く泉である・・・」。
<鷹>で出す焼酎は「小鹿」の中でも「本にごり」が多いとあとで聞いた。いずれにしてもうまいと女将が信じる酒を出し続けている。客は客で女将の出す酒と肴を嬉しげに飲みかつ食べる。ただしく、薩摩ののんごろの系譜にある店であり客たちである。その客となり、またその酒の飲み手となることを嬉しく思うのである。
<女将のご子息が作る店の紹介はこちらです>


「金と黒とそして赤」、このラベルには送り出す人の気魄が見えるような気がする。
おなじムックの中で、日本政策投資銀行の佐藤淳氏が「トレーサビリティ」の重要さを説いておられた。生産履歴の明確化がブームの中で忘れられてはならない、これからの消費者の意識の変化を見なくてはならないという気持ちを強く感じる小論だった。
いま、鹿児島の焼酎に、このマークが紅い色を際だたせはじめた。「鹿児島ふるさと認証食品」のあかしである。焼酎に関して言えば、その条件のなかに「原料芋の全量が鹿児島県産」であることが決められている。佐藤さんの提言は着実に鹿児島の蔵びとたちの営みに根付きはじめた。小鹿酒造はその目を「生産農家」に向け続けてきた蔵であり、このマークはその製品の裏ラベルに誇らしく輝いている。
■飲んでみた
まず生(き)でいただいた。
ややつよい香ばしさがほのかな苦みを伴って響き、そのあとに颯爽とした余韻がひろがる。
柔らかなだけの飲みやすい焼酎ではない。口当たり、のどごし、いずれにもある種の存在感をのこしてゆく。
次ぎにお湯割りをやや濃いめに作った。さきほどの「強み」が充実したふくらみへと、香りと味わいを変えた。いかにも芋。味わいの多様は枚挙するのは難しい・・・。
これはただ黙って「うんまか」とつぶやきながら飲むしかない。ちょうど鹿児島のあの店のカウンターで啜り込むときのように。
■ダイヤメの徒然より
「お客さんのあり方が、すこし変わってきたようです」と仰ったのは、先だっての東武百貨店で行われた「焼酎フェア」で試飲会に汗を流していた小鹿のK氏。
「ことしは芋の生育も良くて、よい酒ができました」と添えて、新酒を送ってくださった。感謝。さっそく黒麹仕込みのほうを一杯いただく。生で、つぎにお湯割りで。
「なめらか」に喉を滑りさらに余韻が響く。美味しい酒だ。

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