焼酎寸言

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無濾過・無調整 き六
黒木本店
..... 宮崎県児湯郡高鍋町大字北高鍋776 0983-23-0104

宮崎の蔵「黒木本店」の芋焼酎。25度。
蒸留したての新酒を、濾過せず無調整のまま割水して25度とし、出荷したもの。
かすかに白濁し、含有成分の「おり様のもの」が見られる。無農薬栽培の芋を使用、黒麹で仕込んだ酒。

■まず、生でいただいた。蒸留したての「あの」濃い匂いと味わいがたちあがる。新酒・無濾過の酒の醍醐味だ。芋焼酎が初めてのひとには「凄い匂い」と感じられるらしいが、「凄い匂い」が「凄くうまい」に変わってゆくと、焼酎党の出来上がり。え?変わらないって?そういう人はずっと梅干しで味付けした甲類でも飲んでいただきましょう〜

■おなじ無濾過でも、「風に吹かれて」や「無濾過純黒」のようにお湯でわっても味わいが確固としているものもあり、この酒のように、生でいただくとさすがに旨いが、湯でわると急激にフラットな味わいに変わるものありと様々。焼酎の不思議なところだが、狙いなのかどうか、この酒に関してはわからない。もともと宮崎の芋焼酎は優しい風合いのものが多い。「いも焼酎・黒糖焼酎名鑑」(金羊社)の中で、蔵元さんがいう「宮崎の風土」と「薩摩とは違う宮崎酵母」のためだろうか。そうであれば、この無濾過き六に関しては、「生で飲む風土」に合致している酒と言うことになる。マーケットセグメントはかなりエリアに掣肘されるのでは・・・。流通とエンドユーザーの反応を聞きたい。

■こういう焼酎をいただくと、芋焼酎はシーズン性の高いものという感を強くし、もうことしの仕込みの時期や、新・新酒の発表の時期がまちどおしく感じられるものだ。

黒木本店の造りの姿勢が興味深い。「貯蔵」にしても、「原料の芋・米」の使い方にしても工夫が絶えることがない。尾鈴山蒸留所での抽象化したような試みも面白い。
ただ、「山ねこ」も「山翡翠」もなにかが足りない、そんな感じを受けている。キレは確かにあるが、酒の「太さ」「強さ(度数ではない)」、いわばコクが感じられず、余韻があまりに早く消滅してしまうのだ。それが狙いなのだろうか?さっぱり感と新酒無濾過の粗さの魅力とを両立させる試みか?それとも秘剣が薩摩出身ゆえの味覚・習慣の違いだろうか?焼酎は、かくもミステリアスで、そこがいいと思う。

 

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