焼酎寸言

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s あまみ 長 雲(ながくも)
..............山田酒造 ..鹿児島県大島郡竜郷町大勝1373番地ハ号  電話0997-62-2109

黒糖焼酎を美味しいと思い始めたのは、それほど前のことではない。むしろ、馴染みがなかったというほうが当たっている。芋焼酎に慣れた舌には、黒糖焼酎の一種エスニックな甘みは異質なものとして感じられてしまうのだろう。
この偏狭な価値観を変えてくれたのが、「壱乃醸朝日」だった。一杯一杯盃が進むにつれて、甘みがうま味に変わり、静かで深い、しかし爽快なまでの南の酒の美味しさを教えてくれたのだった。
そして、この長雲だ。この酒は昨年、某会場で戴いたのがはじめてだった。いささか黒糖の美味しさを感じ初めていたころだったから、その鮮烈な味わいに目を見張ったことを覚えている。
鮮やかに香味が翔る黒糖焼酎
近くて遠い島、奄美群島。いちども海を渡って訪ねたことがない。行ったことはないのだが、この島出身のよき友は多い。関東での、彼らとの飲み会は決まって黒糖焼酎と豚。かの地に生まれた友人達の、圧倒的なまでの人の善良さ、思いの深さを、いまあらためて大事に感じ、感謝している。
■飲んでみた
うま味がすばらしく鮮やかに響く酒だ。たとえば、「里の曙」のようなまろやかに熟成した酒に比較してみると、その若さというか、元気・活性が波動を感じるほどに飲み手に伝わってくる。真昼の太陽の熱線をそのまま酒に写したようでもあり、しかしまた、光の襞にはやや優しい陰りを秘めているようでもある。造り手の丁寧さと気持ちの溌剌さが、そのまま酒に濃縮しているようだ。のむほどに旨くなる。重ねるほどに盃が楽しくなる。こたえられないこの味わいの向こうに、まだ見ぬ奄美の海を感じている。そういえば、先日参加したある会のステージで、静かに熱く歌い続けていた、元 ちとせの歌声とこの酒はまさしく一緒だと感じた。造りでも、歌でも、言葉少なに、静かに熱いのが最高だ。この「長雲」には、古酒もあると聞いた。まだ戴いたことはないが、黒糖の古酒というのはどうなのだろう。里の曙は3年古酒というけれど、それよりさらにまろやかなのだろうか?古酒にはそれなりの楽しみがあるが、黒糖は新酒で美味しい酒という。奄美、喜界島、徳之島を船で巡りつつ、蔵を訪ねて見たいという気持ちがつのってくる。故郷を離れてあまりにも長い時間が過ぎてしまった。いつか帰る時を夢に見て、今夜も「ダイヤメ」です(^^;)   ..............平成14年4月28日記
 

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