本格焼酎を美味しく読む

本 格焼酎を取り扱った雑誌、本、ムックなど、その制作姿勢や狙いはそれぞれのビーク ル毎にさまざまだ。ひろく情報を得て、楽しいノン方ライフに役立てるようにしたい もの。一部銘柄だけにフォーカスしていたずらにプレミアム化を進めてしまうような 記事や出版物には反対です。
善し悪し含めて、ここでは取り上げてい きたいと思います。


New至福の本格焼酎 極楽の泡盛」「日本全国うまい焼酎」虎の巻 「芋焼酎はこれで決まり」「やっぱり芋焼酎」を掲載

「心にしみる焼酎の話」南日本新聞社編 

喜びの時、悲 しみの時、いつも焼酎があった・・・
この本には、 薩摩の庶民家族の暮らしと焼酎のすべてが凝縮されている。「地に根付いた酒だ」 と、焼酎のことを話すけれど、この118の短い物語をよめばその意味がわかる。
ひとり静かに 芋焼酎をいただきながら、お読みになることをおすすめします。特に薩摩以外の方が た、飲んべえも酒屋さんも、焼酎はここから始めてほしい。
(定価:本体1238円 +税)
問い合わせ 先:南日本新聞開発センターTEL 099-225-6854
「芋焼酎はこれで決まり」(洋泉社/絶版)

焼酎本、ムックの多い中、久しぶりに充実のコンテンツ、編集になるムックである。
若干であるが、小生も署名記事を書かせていただいた。
加世田のにっしーさん、政策投資銀行の佐藤さん、宝納酒店の若松さん、酒客の慶松さんほか、たくさんの知人も共作の一冊。
メイン執筆者の白川さん、写真同様に人柄を思わせるよい記事になっている。

絶版状態だが中古市場では高値らしい。どっかで復刊してくれないものか。家に1冊しかのこってないです。

「究極の焼酎を求めて」(小学館/1365円)

焼酎に「通じた」筆者は、焼酎とそれにかかわる人々の情けにもまた「通じた」漢(おとこ)である。薩摩日向球磨の人と情けを知り、大地と風を知っている金本君が今回すばらしい本を上梓した。「この本は人情もしっかり蒸留されてます」(編集者の吉満女史)という言葉に間違いなし。楽しく読んだあとには心地よい余韻を楽しめる。まさしく上質の焼酎のようだ。こういう「焼酎本」はまずお目にかかれない。必読です。
「至福の本格焼酎 極楽の泡盛」(ちくま文庫/900円+税)

本格焼酎を世に広める嚆矢となった本、『旨い!本格焼酎〜匠たちの心と技にふれる旅』(ダイヤモンド社/平成14年)を文庫にまとめたものであるが、それだけではない。それからの七年を丹念に取材で埋めて書き起こし、あらたに泡盛の章を立てるなど、コンテンツの充実は素晴らしい。

この人の文章を読んでいるとつい酒を飲みたくなる。と、いうわけで(人のせいにしてみる)「春雨」をちびりと舐めながら読み進んだのだった。
「dancyu 11月号」(2006年)プレジデント 社 URL

「おいしい秋がてんこ盛り」がテーマ。旨そうな写真と記事が満載。
巻頭は藤田恵子さんの「浅舞酒造」レポート。日本酒への愛情が脈々と伝わってくるすばらしいテキストだ。小生は町田副編御大からの申し渡しによって阿久根の「大石酒造」を取材・執筆。浜村女史の写真は蔵の秋をシズルいっぱいに活写している。
「日本全国うまい焼酎」虎の巻(えい文庫/680円+税)

ごん麹こと金関亜紀女史(
HP『無謀と野望』はこちら)の渾身の一冊。焼酎とそれを造るひとたちの心思いを読みとった蔵元レポートがいい。本当に酒、焼酎の好きな筆者だろうと思ってはいたが、甘かった。江戸と薩摩某所でお会いしたのだが、焼酎が好きというレベルではなかった。原酒タンクにもぐり込み、そこで棲息しているのではと思わせる佇まいの麗人。
「やっぱり芋焼酎」立山雅夫(同友館/1,680円税込)

「おかげさまで、『やっぱり芋焼酎』はすでに、2月発売から1ヵ月足らずで重版になりました。出足は好調です。これから芋焼酎が居酒屋業界に定着していくために、さらに提案をしていきたいと考えております」

立山さんの情熱が凝縮された一冊。類書の及ぶところではないコンテンツの重厚は焼酎への思いと全身で取材した長年の汗の結晶である。必読の一冊。

「料理王国1月号」(料理王国社/1200円) 

日本酒、本格焼酎、泡盛をすべからく国の酒として特集している。ことさらに焼酎に特化した内容でなく、それぞれの酒を料理にあわせて楽しむというスタイルがはっきりしていて読んでいても楽しい。
「散歩の達人12月号」(交通新聞社/580円) 

純な居酒屋という特集タイトルにそそられてしまった。
内容もいい。きっと取材ライター氏はそうとうなのんべえだろうと思ったら、ピンポンだった。下の↓ほうで紹介した「粋に楽しむ焼酎NAW」のスタッフ、吉満女史。店の選択にも紹介の文章にもかなり酒が、もといちからが入っている。
「楽楽焼酎」玉川美沙(ぴあ/1,050円税込)

ラジオパーソナリティの玉川美沙さんが、焼酎のいろいろな楽しみ方を、体験談を交えながらわかりやすく綴るガイド本。
ブームが去ってのち、どう焼酎とつき合うかその魅力を感じさせる本。書き手は本に写るというが(と、思うのですが)、玉川嬢のアクティブさと繊細さが文にあらわれていて飽きさせない。バイク好きで焼酎のんごろという所にも親近感を感じる。04年11/19に浅草寺裏「ぬる燗」で初めてお話しして、「そげんゆえば、あん本を紹介しちょらんど」と気がついたのだった。すみません・・・
粋に愉しむ焼酎NOW」(小学館/本体価格733円)

紹介した本格焼酎の数102種類。
瀬川慧さんが監修。
制作にあたったスタッフの熱気がバンバン伝わってくる文庫本である。紹介文では焼酎ワールドにずずずいっとハマっていただけること、間違いなし!とあるが、ハマッてしまった編集スタッフの言葉ゆえ説得力あり。銘柄の紹介には「おすすめ飲み方」がイラストで紹介されている。たとえば「鶴見」の飲み方は、お湯割りだけの推奨というところが唸らせる。
「鹿児島の焼酎」(TJカゴシマ/1200円+税) 

地元鹿児島のタウン情報誌が取材構成した焼酎情報ムック。焼酎の歴史、造り方から各蔵元の取材記事、生産銘柄など読み物としても、資料としても貴重な一冊。
懐かしい顔が(ずんばい)載っちょっとがなつかしかったです。
黒糖焼酎に関しても多くのページをさいている。焼酎ファンなら必見の一冊。

斯文堂株式会社 電話099-226-2092

「天文館夜話」能勢謙三著(南日本新聞社952円+税) 

以前紙面(サイト)に連載されていたときにかかさず読んでいたエッセイ集。
筆者が天文館で見聞き体験した実話が詰まっている。ときに呆れたり愉快な中に哀しさが浮かんだり希望や反省や哀切とともにある人間模様を読みながら一杯また一杯。
この本は2003年9/4の夜、天文館某所で遭遇した能勢さんからご恵贈いただいたもの。昭和25年生まれの53歳。小生とまったく同年とは奥付をみて気づいたのだった。
「繁盛できる」飲食文化研究所 

「お客がよろこぶ旨い酒・旨い料理と元気なサービスで」とショルダーコピーにあるとおり個人経営の店を応援する雑誌だ。この第5号では清酒VS.焼酎を特別企画。大海さんと浅舞さんの経営者の対談に感じるものがある。次号は両蔵の杜氏対談、楽しみです。飲食文化研究所は以前柴田書店で「居酒屋」の編集長としてあの伝説のムック「薩摩焼酎奄美黒糖焼酎」を刊行した立山氏が設立。この雑誌、飲食店経営のノウハウ本とは全然違う。5号の編集後記に「つまるところ個人個人の生き方が交わり触発しあうこと」という一文を見るとこのビークルとその運営者が人の魂に訴えていることがわかる。飲食店経営者をターゲットとした専門誌だが、決してその範囲だけにとどまらない内容の充実がいい。
飲食文化研究所 電話04-7165-8175 FAX 04-7165-8176
「焼酎ぐるぐる」大田垣晴子著(ワニブックス952円+税) 

「焼酎の本を書くんです〜」とセイコさんとライターの秦さん。昨年(H14)の焼酎の会でそう聞いて、え?と驚いたことを思い出した。会場を走り回っていたお二人の姿とこの本が結びつくまでにちょっとだけ時間がかかった。結論から申し上げます。この本、というか絵文レポート、筆者の個性が詰まったオリジナル性の高さがすばらしい。絵を楽しみ文を楽しみ、グリコのアーモンドキャラメル以上に何度でも味わえる本。思うにセイコさんもライターの秦さんも「焼酎」に惚れてしまったようだ。焼酎そのもの、焼酎の造り手、焼酎のある暮らしとそこに活きる人たち・・・そういう「焼酎風土」にぞっこん惚れ込んだのではないかと思わせてくれるほど気持ちの入った著作だ。はい、これは必見です。
「薩摩焼酎と奄美黒糖焼酎」柴 田書店 URL

飲んで食べて見て知って楽しむ、というまさしく鹿児島の本格焼酎にフォ ーカスして特集した同書店渾身のムック。
企画構成、取 材、写真、コピー、広告、すべてに魂の入ったパブリッシングだ。薩摩の焼酎という 造りのたましいに、このムックの制作スタッフの心が共鳴し、昇華してついに形とな った。鹿児島出身者として感謝したい。

(定価:本体1500円+税)
「本格焼酎のすべて」蟹江松雄著 (チクマ秀版社 300円税別) 

わずか60ページあまりの小冊子だけれど、故蟹江先生の「焼酎」と「そつのんごろ」への愛情がぎっしりつまっている。第一章・本格焼酎入門では、そのルーツから単式蒸留機にいたる総合的な知識を得ることが出来る。第二章・いろいろある本格焼酎には薩摩の芋焼酎から九州全土はもちろん東京の島酎まで紹介している。第三章・本格焼酎を楽しむでは飲み方から肴、健康のこと、そして飲むマナーにいたる豊富な内容。先生は名古屋の生まれ。京都大学から鹿児島大学へ。約半世紀以上にわたり鹿児島の地で研究、人材育成、啓蒙にあたられた。昨平成13年2月14日にご逝去。鹿児島とさつま焼酎の恩人。
「旨い!本格焼酎」 山同敦子著(ダイヤモンド社 1200円税込) 

副題が、匠たちの心と技にふれる旅。酒飲みのライター女史が薩摩の男たちと酒にであう紀行文、といった構成だ。
読んでいるうちに焼酎がほしくなる。ライターの酒好きがそのまま行間からにじみ出している。旨い本^^;
ライターの女史もさりながら、こういう出版物は企画を考えて実現させるために熱を燃やす「編集者」がいてはじめて実現するもの。ダイヤモンド社の橋本氏、熱意がカタチになりましたね。おめでとう!そしてご恵贈ありがとう!。
「夏田冬蔵」森谷康市著(無明舎 1800円税込)

天の戸の杜氏、森谷さんの著作だ。
いろんな意味で面白い。大海酒造の杜氏、大牟禮さんと同年だと聞いた。
こういう本を読んだり、蔵の方々と話したりするたびに、「ものをカタチに作る」人が羨ましく思える。
彼がいう「百姓」という言葉に燻銀のような輝きと誇りを感じる。語弊はあるかもしれないがほんとうにそう思う。
東北弁の会話体が、なぜかここちよい文体も味わいぶかい。
「からいも育ち」野崎耕二 著(筑摩書房 1985年刊)

加世田出身の著者が、子供の目からみた戦中戦後のくらしぶりを活写している。むかしの鹿児島、貧しいが楽しい思いで、寂しいできごとなど、いきいきと甦ってくるようだ。・・・・・・といっても、著者は秘剣や加世田のにっしーさんよりひとまわり以上年輩の方だ。
鹿児島の昔のくらし(もちろん焼酎屋が身近にあったくらし)が、どのようなものだったか、この本で知ることができる。インターネットの古書ショップで購入したもの。
「ザ・焼酎 焼酎ハンドブック1985津村 喬 著 (海風社 800円税別)

「焼酎偏愛」の津村氏が焼酎ブームを喝破する好著。16年前の出版。論客だがただの議論に走らない実証的な筆致には説得力がある。「焼酎ブームから焼酎をまもる」ために、というコトアゲは、じつは今の本格焼酎ブームのなかでさらに必要とされていることのように思える。自分の銘柄がヒットしたとき、小さな蔵がとる手段は三つ。ひとつは設備投資して増石すること、そして二つには、現在の造りの量と質を変えずに、売り方だけを工夫すること、そして三つ目、オケ買いしてブレンドしラベルを貼ってだすこと・・・・・・。構造的にも現在の蔵を取り巻く環境はこの本が出たときよりも複雑になっている。だが、よりよい選択肢が増えたわけではけっしてない。
「本格焼酎を楽しむ」田崎真也 著(光文社新書 680円税別)


ソムリエの田崎氏が本格焼酎の美味しさについて解説。食事との合わせ方などのこだわりは、さすがソムリエと感心する。
黒糖や芋、麦、米など、原料に合わせる、減圧蒸留ものからのみはじめ、常圧蒸留ものへと移る、山葵をといたり、すだちを絞り入れたりして楽しむなど、ふつうの飲んべえでは思いもつかないことまで書かれており、瞠目してしまう。
焼酎一筋の居酒屋「かわ清」のおかみさんが読んだらなんと言うだろうか、考えただけでもおそろしい〜(^^;)
「私の履歴書」本坊豊吉 著(日本経済新聞社)

日本経済新聞に連載された本坊豊吉氏の「私の履歴書」を纏めて刊行したものである。本坊7兄弟が協力し合って現在の本坊グループ(じつに幅広い事業ドメインを持つ)を築き上げてきたことなど、幼い頃の思い出なども織りまぜて読む人に元気を与えてくれる内容だ。加世田に生まれ、生家は細々と焼酎も造っていたという書き出しで始まるのは「だれやめ」の章。そして最終章は「焼酎に託す夢」だ。「かって南九州の地酒のイメージしかなかった焼酎が、ようやく全国に通用する地位を得た。これからは世界の焼酎をめざしたい、それが私の夢である」と結ばれている。平成元年の出版だ。
「いも焼酎の人びと」大木幸子著 (世界文化社 1600円税別)
............................................................TaKaRa酒生活文化研究所編  URL

「労作」である。薩摩の焼酎の「造り」から「歴史」まで、きめ細かな取材と編集が光っている。宝酒造の(関連組織での)企画編集だから、大資本の意図が穿って見られるのは結果的に止むを得まい。だが、宝の意図はさておき、薩摩の焼酎レポートとしてはかなり中味が濃い。編集、優れたカメラワークには感心する。田村の桑鶴さん、北川さん、懐かしい。杜氏の里の記事はなんども読み返した。宮崎の古澤さんでの「蔵における女性」についてやりとりした部分も興味深かった。(酒生活文化研究所は平成15年3月31日で廃止されたので、ご希望の向きは宝酒造まで。)
「dancyu 1月号」(2004年)プレジデント 社 URL

前回から半年たたないうちに「芋焼酎」を特集。編集の町田御大からのメールがしずやかに届くと、これはもうはせ参じなくてはならない気持ちになってしまう。
鹿児島名山掘りの「鷹」でご一緒した宝納酒店の若松さんともお話できたのが嬉しい試飲会とコメント執筆だった。
テキストは山同女史。これまた力のある方である。
「dancyu 6月号」(2003年)プレジデント 社 URL

二年ぶりに「本格焼酎」を特集。さすがに時間の流れを感じるコンテンツになっている。芋焼酎が主体になった記事といい、トップページに村尾、そして八幡という構成は問題が多いだろうなあ、と思ったら、そのとおりになった。限られた流通力のある酒屋さんだけが受益する企画になったのならつまらない。真面目に構成された記事だし、自分でもコメントを書いた特集だからなおそう思う。力のあるライター鹿野女史、鹿児島に取材した塩野米松さん、取材を受けた蔵元さんや業務店さんたち。だれもが生き生きとしている。これはブームとは別の次元で輝いているひとつの「芋焼酎のある」風景だ。
「dancyu 7月号」(2001年)プレジデント 社 URL

佐藤、西、岩倉の若い蔵元さんたちとその酒を柱に、焼酎の話題性を盛り 上げ、他の銘柄にも言及している。また、広告企画として大規模蔵や新商品を出した 蔵をとりこんだ内容。このビークルならではの「料理」についてもソムリエが登場し たり、業務店を紹介したりと定石の構成。森伊蔵ドットコムまで掲載しているのをど う考えようか。多くの読者にとっては、「ブーム」にタイミングを合わせた、楽しく ためになる内容だろう。だが、企画と取材・編集の軸足が我々「本格焼酎党」の願う ポイントからは遠いように感じた。洗練されたお店レポート、熟練したライター、スタッフの勢いが見えるだけに複雑だ。
「考える犬(第15巻)」守村大 著(講談社 税別486円)  URL 

サイドカーを 愛好する雑誌編集長を主人公にした(じつは主人公は別にいますが、お読みになって のお楽しみ)コミック。
この第15巻 は、九州とりわけ薩摩の焼酎についてのかなり気のはいった取材をもとに描かれてい る。主人公と黒瀬杜氏の出会いなど、一見の価値有り。独特の画風も楽しいが、若干 ベースケっぽいかな(^^;) 
この漫画については酒亭の本格焼酎ひとりごとに書い た。こちら です。
「焼酎楽園」  (金羊社 762円税別)  URL

本格焼酎と泡 盛について渾身の取り組みをみせている。かなり専門領域に立ち入った内容である が、蔵元、酒販店、業務店のみならず一般消費者にとっても興味あるコンテンツばか り。丁寧な取材とわかりやすくまとめられた記事には本格焼酎への愛情が溢れてい る。年四回刊行。最新号はVOL.9、特集は「いも焼酎の世界」。鹿児島、宮崎、伊豆諸島の芋焼酎を総力特集。秘剣も駄文を書かせていただいた。

 

「いも焼酎/黒糖焼酎名鑑」  (金羊社  2762円税別)  URL

「焼酎楽園」 の金羊社から出ているムック。鹿児島のいも焼酎、黒糖焼酎、宮崎のいも焼酎など全 酒造場、409銘柄を収蔵したまさに「名鑑」だ。
蔵元と銘柄の 紹介はもちろん、研究者へのインタビューや、こだわりの造りにはげむ杜氏さんの紹 介、本格焼酎にあう料理、扱っている酒販店、業務店の紹介など、細微にわたり手を かけた内容になっている。ベーシックデータとしても必携の本だ。
「焼酎偏愛」 津村 喬 海風 社

1985年5月に 大阪市で出版された本だ。秘剣は新刊書として池袋の書店で購入した。現在の定価 は、本体800円と税だ。
前書きに、こ うあるのを一読されれば、読者は一瞬戸惑われるのではなかろうか。「・・・本格焼酎 がうらんかなのために個性を殺してホワイトリカーに接近し、伝統的な製法を放棄し ていくとしたら、それは自殺行為になる。現にその兆候はあらわれている」「なまじ 焼酎が話題になりマスコミが取り上げると、無心に造ってきたペースが滅茶苦茶にさ れるという・・・」
消費者の視点 だけでなく、タイトルどおり、文化としての焼酎への厳しくも優しさのある視点を持 って論じている本だ。
「ダレヤメの肴」 鮫島吉広著 (南日本新聞社 1500円税別) 

薩摩酒造の常 務製造部長という肩書きはともあれ、芋焼酎に関する膨大な知見、研究成果、アクテ ィブな執筆・講演など、この人の影響で焼酎に取り組むようになった人も多い。なに より鮫島さんは人一倍の焼酎好きであり、それを伝えることのできる文章家である。
この本は、ダイヤメをこよなく愛する薩摩男の好エッセイ集だ。
秘剣は鮫島さんが高校一年のときに、同じ学園の中学に入学したが、成績の悪さと品のなさで、二年後に 放校となった(^^;)
問い合わせ 先:南日本新聞開発センターTEL 099-225-6854
「薩摩焼酎紀行」-民の生活と 文化- 豊田謙二 (高城書房出版 1000円) 

薩摩焼酎の歴 史・風土や造り等全般について、データに基づき丹念に構成した好著。
酒造免許制度 の流れにはその時代を反映した歴史を感じるし、杜氏組合の歴史と現状について書か れたことには現代の業界が当面している課題が浮き彫りとなっている。
ちょっと堅い トーンではあるが、業界全体を俯瞰するには貴重な内容だと言えよう。
問い合わせ 先:高城書房出版 TEL 099-260-0554
「鹿児島の本格焼酎」 鹿児島 県本格焼酎技術研究会 
................................................................春苑堂出版(定価:1500円+税)

ずいぶんと難 しそうな研究会の名前だが、実はこの本はとっつきやすく分かり易い内容だ。焼酎の 起源・歴史や業界の課題、製法といったお堅い内容になりがちなテーマも一般消費者 でもよくわかるようにまとめられており読みやすい。さらには美味しい飲み方のガイ ドや酒器、ナンコなど献酬での遊びまでまさに薩摩の本格焼酎をめぐる話題がてんこ もりに詰まっている。故蟹江鹿児島大学名誉教授はじめ鹿児島県下の蔵元のメンバー が共同執筆した本と言えば納得できる濃い内容だ。これ一冊で薩摩焼酎(黒糖も)の 輪郭は明快となるだろう。
問い合わせ 先:春苑堂書店 TEL 099-222-2131
「宮崎の本格焼酎」 小川喜八郎・永山久春 (鉱脈社 1359円税別)

「照葉樹林文 化と焼酎」「焼酎造りと微生物」など、酒文化のルーツや造りの基本知識などについ ての充実ぶりからも、たんなる宮崎の焼酎紹介ではないことがわかる。なにより、焼 酎の個性が消えるとき、文化としての焼酎も滅ぶであろうという後書きに、筆者の焼 酎への深い愛情が反映して考えさせられる。実に、こころざしの高い本である。別冊 付録(^^;)として、「宮崎の本格焼酎名鑑」がつき、かずかずの楽しいラベルが収蔵 されているのは、嬉しい。
問い合わせ 先:鉱脈社 TEL 0985-25-1758
「九州焼酎百科」 西日本新聞 社

1999秋号の西 日本新聞情報誌だ。九州焼酎探検隊のKOO隊員からいただいたもの。さすが九州の新 聞の雄。六県の焼酎をあまねく紹介しつつ、造り手のコメントや料理の紹介など本文 48ページに凝縮されている。
問題がひと つ、
西日本新聞に 問い合わせても、もう残部はないかもしれない・・・。
「FS」 FUKUOKA STYLE 【特集】焼酎礼賛 (定価: 1714円+税)
発行所 福博 綜合印刷 TEL 092-475-8359
発売元 星雲 社 TEL 03-3947-1021

福岡発の九州 情報ムック、FSの焼酎特集。沈壽官の「亀ちょか」の写真で始まる144ページは、す べてが堂々の焼酎礼賛歌となっている。
幅広い内容に ついては言い尽くせないほど。このムックのなかに登場する焼酎の語り手、飲み手の 表情の豊かなことに驚いてしまう。徳之島の浜辺でたそがれどきに黒糖焼酎でダイヤ メする夫婦、ナンコや四半的とともにある焼酎。焼酎の国にうまれた誇りを喜びと共 に再確認させてくれる。

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