焼酎寸言

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    さつま白波 明治蔵  
...............................m薩摩酒造明治蔵 .okin  鹿児島県枕崎市立神本町26  (report 15.6.29)

しみじみといいラベルだなあと思う。いや、いい瓶姿といったほうがいいかも。
一升瓶といえば、茶瓶に慣れた目にはこの透明な一升瓶がなんとも新鮮に映る。この「白波」、レギュラーのものとは違い、ラベルには明治蔵の表記があり、上ラベルには「旧式仕込製法」と墨文字がプリントされてある。明治蔵は二年前に南薩を紀行したときに寄らせていただいた。広い蔵の中にずらりと並ぶカメ壺の列。その向こうに屹立する木桶蒸留器。その景観に息をのんだことを覚えている。
この「さつま白波明治蔵」は、あの蔵で手造りされた昔ながらの焼酎というわけです。
加世田の焼酎伝道師、薩摩精酎組長にっしーさんが「原点に帰らんといかんど」とのお志からお送りいただいたものである。勿論、師のサイトにはこの酒の記事が丁寧で愛情溢れる写真と文により掲載されてある。


やはり記憶の原点に「白波」があります。
この酒の印象は、にっしー師のコメントに尽きており、愚才が屋上屋を重ねるのはいかがなものかと思う。できれば直リンクですませてしまいたいほどだ ^^;。ただ、師がご下賜くださった気持ちに応えなくては申し訳なしと思い切って、レポートすることにした。

■飲んでみた
透明瓶を明かりに透かしてみると、軽く白濁していることが見て取れた。まず生でいただく。剛毅なというほどの、口当たりの厚さがある。思わず頬がゆるむ辛さ。辛さの直下に一種玄妙な渋さが潜んでいる。複雑な香味だ。この辛さ渋さの上に、やがてたとえようのない甘さが浮き上がってくる。噛みしめるような醇。重ねの厚い日本刀にも似た存在の深さ。切れ味のよさはロックにしたらこの強い個性が希薄になりはしないかと懸念するほどだ。切れた後に微かにフルーティな香が残る。心地よい残響が諄くないほどに続く。次にロックでいただいた。グラスに氷を入れ、一升瓶から注ぐ。酒が氷に馴染んだ頃合いの穏やかなうま味。確固として辛く渋く甘い。この三つの味覚が絶妙に交錯する太い個性はロックでも生のとき同様に、少しも揺るぎを見せない。さて、いつもよりやや薄目に作ったお湯割り。これは絶品だ。酒の表情は生やロックのときとはかなり変わってくる。剛胆な薩摩隼人が頬を緩めるように、酒が笑う。ちょっと熱めに燗をつけてしまったのだったが、アルコールがツンとくることもない。柔らかな表情に変わった「白波」、いつまでも飲み続けられる危険な表情でもあることに気がつかなくては、あぶない、あぶない(^^;)。



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